今日は、インプラントの価格について書きます。

 

 

インプラントは、骨が十分あるところに埋入するのであれば、非常にシンプルな治療です。

 もちろん、外科処置ですから術前問診や検査、術中の血圧や脈拍、血中酸素飽和度などのモニタリング、場合によっては他科診療科などへの照会も必要です。

 

 

 実際の治療時間は短くても、手術における衛生管理にかかるコストなども、当然治療費の中に含まれています。各種器具の滅菌、ディスポーザブルのドレープや生理食塩水を注水するためのイリゲーション・チューブ、滅菌グローブやガウンなど、これらにかかる直接的なコストとこれらの管理にかかる間接的なコスト、場合によっては点滴による抗生剤の投与、CTの維持管理費などもあるので、かなりのコストを覚悟しなければなりません。

 

 

 当然ながら、インプラント・フィクスチャ―(インプラント体そのもの)やインプラント・アバットメント、補綴(被せもの)の材料代や技工料なども必要です。

 

 

 格安インプラントは、これらを全て含んでいるのだと思いますが・・・定かではありません。

 

 

しかも、治療の質も確保するとなると、かなり厳しいと思わざるを得ません。

 さらに治療に保障制度があるかどうかも重要です。 

 以前は、永久保証や一生保障なるものが存在していましたが、現在ではほとんど目にしなくなりました。つまり、難しいということなのでしょう。当然といえば当然ですが、30歳と80歳の患者さんでは、インプラントの耐用年数が違いすぎます。これを一緒くたにすることは現実的ではありません。

 

 

 やはり、実績のあるインプラントを使用し、きちんと治療の質と保障を確保しようとすると、1本あたり30万円~くらいが適正ではないかと個人的には思います。