サンフランシスコ・ベイエリアは主に、North Bay、East Bay、 South Bay、Peninsula、サンフランシスコに分かれていて、その中にいくつかのカウンティ(群)、カウンティの中に色々な市が存在する。North BayのNovatoという市から、South BayのSan Joseまでの距離がおよそ80マイル(130キロ)くらいで、この80マイルのエリアの中に、Google、Facebook、Twitter、Apple、Tesla、Airbnb、Uber、Lyftなどなど、世界的に有名なテック会社の本社が集まり、桁違いの金持ちが住むエリアと貧困エリアが複雑に入り組んでいる。

 

New Yorkやシカゴ、LAなど他の都市部と一緒で、サンフランシスコも社会的地位と成功を手に入れた富裕層と、翌週の食料の確保さえ難しい貧困層が隣り合って暮らしている。

 

 

住居環境や教育水準が高い地域は家の値段や家賃がものすごく高くて、逆に家の値段や家賃が低めのエリアは住居環境も教育水準も低い。さらに問題なのは、そこに人種の差がはっきりと出ていること。

 


例えば、ベイエリアでトップクラスのLos Gatos High School(ロスガトス高校)はGreat Schoolsの評価が10点満点中10点。

 

【生徒の人種と貧困層の内訳】

 

White: 63%

Asian: 13%

Hispanic: 11%

Two or more races: 10%

Black: <1%

 

Low Income: 5%

 

白人とアジア人合わせて76%、ヒスパニック11%、黒人は1%以下。貧困層は5%

 

 

Los Gatos High Schoolのエリアの物件の値段。

 

 

$12M(13億円弱)とか

 

$7.75M(8億円以上)の豪邸が出てくる。

 

 

高校まで義務教育なので、住んでいる場所によってどの公立高校に行くのかが決まる。

 

 

ロスガトスと同様ベイエリアでトップクラスのPalo Alto High School(パロアルト高校)は、Great Schoolsの評価10点満点中9点(9/10)。

 

【生徒の人種と貧困層の内訳】

 

White: 45%

Asian: 33%

Hispanic: 12%

Two or more races: 6%

Black: 2%

 

Low income: 8%

 

白人とアジア人合わせて78%、ヒスパニック12%、黒人2%、貧困層は8%

 

 

Palo Altoの家の値段も現実離れしている。

 

 

$7.3M(7億8千万円くらい)や、

 

 

$23M(25億円くらい)の豪邸など。

 

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反対にベイエリアで最もスコアが低い高校の中の一つ、Richmond(リッチモンド市)にあるKennedy High Schoolの評価は10点満点中1点。 (1/10)

 

【生徒の人種と貧困層の内訳】

 

Hispanic: 65%

Black: 25%

Asian: 5%

White: 2%

 

Low income: 94%

 

ヒスパニックと黒人が90%、アジア人5%、白人2%。貧困層の割合は94%

 

 

家の値段は決して安くない($560K - 6千万円)のに、こんな感じ。↓

 

 

 

オークランド市のFremont High Schoolも似ていて、評価は10点満点中1点。(1/10)

 

 

【生徒の人種と貧困層の内訳】

 

Hispanic: 67%

Black: 20%

Asian: 5%

Pacific Islander: 4%

White: 2%

 

Low income: 94%

 

ヒスパニックと黒人が87%、アジア人5%、白人2%、貧困層の割合は94%

 
 
オークランドの物件も決して安くない。
$799M (8千6百万円)の家。
 
ベイエリアの物価は恐ろしいほど高くて、コロナの中で失業者が増えて経済が低迷していても、まだ不動産は一部下がっていたり、変わっていなかったり。もう少しすると状況が変わるのだろうか。
 
 
この物価の高い地域で、最も質の高い公立の学校を必要とする貧困層の子供たちはクオリティの高い教育を受けることができず、学校以外にもたくさんの場所でえ学ぶの機会を与えられる富裕層の子供たちは、地元の公立の学校でも質の高い教育を受けている。そして、このどちらかに属するのか、あまりにもハッキリとした人種の差がある。この構図が何世代にも渡って続くことが、貧困層にとってはさらに悪循環になっている。