人生 保証人となる勿れ
たとえどんなことがあっても、保証人になることだけは絶対に止めた方が良い。
国税調査官10年、税理士事務所45年通算55年の業務経験を踏まえて申し上げる。仕事は順調で商売繁盛している企業が、ある日突然大きな保証債務の履行を迫られて敢えなく倒産する悲劇をたくさん見てきた。そういう経営者は好人物で、日頃親しい人から切実に頼まれると断ることが出来ない。「お金じゃなくこの書類にハンコを押してくれるだけでいい 」とか「こうしてこうすれば必ず儲かる、返済のことはなんの心配もない」とかあの手この手の巧言を使ってしゃにむに頼み込んでくる。これをぴしっと断れなければ経営者としては失格である。
よく考えてみると「この人のことは私が絶対に保証する」と言い切れるものだろうか? 口で言う程度ならばお世辞としてご愛敬で済まされるが、ハンコを押してしまっては簡単には済まない。法律上の責任を追及されるのは当たり前のことである。
どんなに深い縁の人からの頼みであっても、それが金銭上の責任にからむ問題の保証は絶対にするべきでないし、また、自分としても他人に頼むべきではない。
理由は簡単、自分には家族・妻子がいるし、会社には従業員もいる。これらの人々を路頭に迷わせることになりかねない危険を冒すことは、一家の主人としてまた企業経営者としてなすべきでないのは自明の理である。
大体こんな危険な相談をなりふり構わず持ち込んで来る人は、義理人情の最低の常識を弁えない人間失格者である。
人間失格者に明るい未来のあろうはずがない。情にほだされてうっかりハンコを押そうものなら、ずるずると一緒に地獄の底へ引きずり込まれてしまうことになる。
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