ワタミ



米国産の牛肉の輸入再開が中止になり、最初のBSE騒動で落ち込んだ「焼き肉」業界は復活の夢が断たれたのではなかろうか。


日本人の焼き肉好きは有名であるが、その市場は200211千億円であったがBSE騒動で8千億円まで落ち込み、多くの焼き肉店が倒産、廃業そして焼き鳥等への業態変更を余儀なくされた。


しかし、従来の焼き肉店のイメージを若者向きに変え「焼き肉居酒屋」の先駆者である「牛角」を展開するインズ・インターナショナルhttp://www.reins.co.jp/)は、低迷する安楽亭や焼き肉さかいを尻目に、既存店売り上げが前年比99%と一人勝ちである


この「牛角」にワタミhttp://www.watami.co.jp/)が焼き肉の新業態「焼肉居食屋炭団(たどん)」を年内に30店を展開する。しかも「牛角」のお店の近辺にである。


勿論、牛肉は豪州産と国内産であり、抑えた価格とワタミのグループ会社の農場で栽培した有機野菜を売り物にする。〈以上「日経ビジネス」2.6号より〉


今、牛角の店舗は831ヶ店であるが、渡邉美樹ワタミ社長は「Date Your Dream(夢に日付けを)」の信念でいつの日に牛角に追いつき、追い越す夢を描いているのだろうか楽しみである。



東横イン事件 (写真は読売新聞HPより)


新年に入り、1ヶ月も経たないうちにこの日本で不正事件が立て続けに明るみに出ている。


ライブドアの粉飾決算等、防衛施設庁の官製談合事件そして東横イン(http://www.toyoko-inn.com/ )の不正改造事件である。


大手ビジネスホテルチェーン「東横イン」では、全122のホテルのうち、23都道府県の計77件で自治体による完了検査後に改造が行われ、21都道府県の計60件で建築基準法やハートビル法などの法令違反が確認された。(読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060206it11.htm より)


昨晩その東横インの西田憲正社長の謝罪会見を行ったが、今までの傲慢で無責任で経営者としての資質を疑いたくなる会見とは異なり、別人のような涙ながらに「すべて私の責任」と言っているが・・・・・


しかし、常人が見ればこれも嘘々しく、得意の演技にしか写らず

その証拠に社長辞任の表明がないことでも明らかである。


以前、経済誌で採り上げられた「女性を重用し、高収益」の東横イン&西田社長を自分のメールマガジンに紹介したことがあるが、不正改築と女性のサービス残業等の労働強化であったと分かり、悔やんでいる。


同じ後悔でも西田社長は「自分は上等な人間だと増長していたことが悔やまれて悔しくてならない」には負けてしまいそうである。・・・・・・


この東横インは女性の登用(というより利用した)で、しっかりした男性の役員や社員がいなかったのであろうか。いても「違うけど 社長が言うから そうですね」(サラリーマン川柳入選作品)」の社員ばかりであったのであろうか?


日本の社会に、米国からの輸入の「コーポーレートガバナンス(企業統)」が根付くのにはまだまだ時間がかかりそうである。


五木 寛之, 稲盛 和夫
何のために生きるのか

(写真はキャノンの御手洗社長)


今週末もテレビはライブドア事件関連番組が放映されている。

また週刊誌各誌の中刷り広告もホリエモンで未だ埋まっている。

「日経ビジネス」2.6号にもホリエモンが登場するが、ホリエモン事件をもたらした堀江貴文の職業観や誘因そして「働きがいとは」を採り上げている。

今、大企業のエリートの75%が仕事に無気力感を抱く「モチベーション・クライシス(働きがい喪失の危)」にあり、景気が回復しても閉塞感は消えていないという。

この潜在的社会現象の中で、拝金主義近道志向のホリエモンが彗星のように登場し若者だけでなく大人も政治家も「ユーフォリア(陶酔的熱病)」(社会学者JK・ガルブレイスの言葉)に罹った。

そしてホリエモンを「時代の寵児」として絶頂と転落を短期間に経験させることになったのはインターネット検索大手のヤフーhttp://www.yahoo.co.jp/ )であったという。

ホリエモンが「(株式の)100分割で株主数だけでも追い抜きたい」と思ったヤフーは19961月に日本でサービスを開始してから10年で時価総額が約5兆円でソニーに肩を並べるまでになった。(※‘97年の公募価格70万円を1株保有し続けていると現在は約65千万円になる)

しかし、M&Aを闇雲なく繰り返してきたライブドアと違い、このヤフーは検索サービスや情報提供サービス本業とし、着実に集客力を増やし事業領域を拡大してきた。その結果検索エンジンシェアーでは46%で、世界の多くの地域でヤフーを追い抜いたグーグルも25%と及ばない圧倒振りである。

この5月に日経連の会長となるキャノンの御手洗冨士夫社長は、約22年間に亘る米国駐在経験を持つが、洋の東西を問わず経営に通用するのは「仕事に対して社員の気持ちを一つにすること」であるという。(23日付日経新聞夕刊から)

ホリエモン事件が、改めて「働くことの意義―生活維持の手段、自己実現、社会との関係構築」や「経営とは」を考えさせてくれる。

最後に、東京学芸大学の山田昌弘教授の著書『希望格差社会』から「他者のためになるという社会性を伴って初めて、自己実現が成り立つ」を紹介しておきたい。


冬の立山連峰 (我が古里「冬の立山連峰」:asahi.comより)


今朝の日経新聞は、東証一部上場の太陽誘電㈱http://www.yuden.co.jp/ )の小林富次社長が100万円不正支出を内部通報で発覚し退任したと報じている。


小林社長は、昨年春以降温泉旅館での過剰接待などで少なくとも100万円の経費を不正支出したと内部通報があり、監査役会が調査し判明したものである。


昔「何々で首になりました」という言葉が流行ったが、今回の太陽誘電㈱の事件も、たかが100万円でということなかれである。


というのも、この4月から公益者通報保護法が施行され、法令違反行為に対する会社内部からの通報者を解雇や降格、減給、嫌がらせ等不利益取扱を禁止するものである。


詳しくは内閣府HPhttp://www5.cao.go.jp/seikatsu/koueki/gaiyo/guideline.html

をご覧いただきたい。


近年の自動車のリコール隠しや食品の偽装表示等は内部告発から明らかになったものであるが、コンプライアンス(法令遵守)や取締役会・監査役制度の機能がますます問われる時代になってきた。


今、ライブドアの粉飾決算等の事件の渦中にあるが、改めて経営者の方には、襟を正した経営をお願いしたいものである。





清水 真人
官邸主導―小泉純一郎の革命

蔡さん (上海生まれの梅川夫妻の家族・友人)



厚生労働省と総務省が昨日、昨年12月の有効求人倍率と05年度の労働力人口について其々発表した。


昨年12月の有効求人倍率(※)については、13年ぶりに1に回復した。

   就職希望の求職者に対する企業の求人数の倍率

それを職種別にみると機械・電機技術者5.2情報処理技術者3.76そして生産現場でも2.4~2.08倍となる一方事務系0.21~0.44倍1倍を割っている。


これは説明するまでもなく、IT(情報技術)投資の拡大、鉄鋼・自動車業界の活況そして建設業界の技能工不足と事務部門のIT機器の導入による事務の合理化を反映したものである。


また05年度の労働力人口については、05年度は6,650万人で前年比8万人上回った。30~49歳の層の女性の職場復帰と65歳以上の男性の活用によるもである。


今後、景気回復や一部業界の海外生産の国内回帰、更に研究開発力の強化を図るためには、今挙げられている定年延長による高齢者の雇用、女性の管理職登用やフリーター層の教育という次元を超え中国・韓国・ベトナム等近隣アジア諸国からの優秀な技術者や研究者を積極的に受け入れるべきと考えます


現に中国の知人から聞いた話では、ひと頃のIT技術者から優秀な学部卒技術者が日本への職場探しをしているという。







吉野家 (写真は吉野家HPより)


最近のテレビはニュースとスポーツ番組しか見るものがない。

テレビを長時間見ている人は暇な人か程度の低い人達であると新聞で痛烈に批評していた人がいたが、全く同感である。


特に、「大食い競争」なる番組でハンバーグやそば等を短時間でいくら食べれるか若い男女が競っているのには、番組の製作者とその出場者の頭脳と品性を疑いたくなる。


今月BSE(牛海綿状脳症)発症の危険がある特定部位が見つかった米国産牛肉の輸入が再停止されたばかりではなかろうが、「日経ビジネス」1.30号で「誰も言わない食の危機」の特集を組んでいる。


この中で、日本の食糧の自給率が掲載されている。

例えば、野菜は77%、果物36%、大豆16%、小麦13%に魚介類は

55%と驚く程の低さである。辛うじて最近食べなくなったコメが95%であるという。


大豆については、味噌製造大手のハナマルキhttp://www.hanamaruki.co.jp/ )は2年前からカナダの大豆農家を日本に招待している。その訳は、遺伝子非組み換えの品種を契約栽培している農家から味噌の原料の大豆を確保する為である。


現在米国の遺伝子組み換え大豆の比率は87%、カナダでも50%を超えているが、日本では95%の消費者が非組み換え食品を選ぶ「安全性」を重視する国民であり、(遺伝子組み換え食品に比べ)余計コストが高くなるという。


今後、中国・インド初めとするアジア等の経済の発展に伴なう食生活の改善による需要の増大や食の「安全性」確保(=組み換え食品の規制)によるコストの増大が見こまれ、ニッポンの食の未来には厳しいものがある。


「吉野屋(http://www.yoshinoya-dc.com/ 」の牛丼も食べたいだろうが、今回の米国産牛肉輸入の再停止を機会に、我々の「飽食」を反省しかつ「に対する危機感」をもちたいものである。



カルロス・ゴーン


現在スイス東部の保養地ダボスで世界経済フォーラム年次総会ダボス会議)が開催されている。

この会議には、世界各国の政府及び産業界のリーダーが出席し、経済、グローバルな問題、地域問題、経営と技術、科学・医学、芸術・文化など幅広い分野にわたり、議論を行う国際会議である。

今年は、この総会の分化会に自民党の中川秀直政調会長と竹中平蔵総務相も出席して、「不良債権処理や郵政民営化など小泉改革で日本経済が復活した」と世界にアピールしたと報じている。

しかし、この会議に毎年出席してきた日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、来日した1999年当時から日本の将来を楽観視していたと「日経ビジネス」1.30号の「新春特別メッセージ」で語っている。

ゴーン氏は、日本経済の復活は予想通りでありその原動力は日本の最大の財産である人材にあるという。日本人の企業や社会に対する忠誠心と勤勉さそしてきめ細かさが製品やサービスの品質を世界的に高いレベルにしているという。

氏のメッセージには、この人材が努力する「現場」が日本経済の主役であるというが、小泉改革の成果とは微塵も出てこない。一連のアドバルーン的改革を検証すると当たり前であるが・・・・・・。

加えて、今回のライブドア事件で、ホリエモンを「改革の同志」と称え政治の世界に担ぎ出したにも拘わらず、不正容疑が明るみにでると豹変する無責任さからでも、中川・竹中両氏の「小泉改革アピール」が白々しく感じられる。

北川暁子 チョドス(ガブリエル), チョドス(ガブリエル), ベートーヴェン, 北川暁子, モーツァルト, ハイドン, シューベルト, ブラームス
<COLEZO!TWIN>エリーゼのために/乙女の祈り ピアノ名曲

浅草からくり人形 (写真は浅草からくり人形)


ゾンビとは、「死んだ人間(動物の場合もある)が何らかの力でよみがえった架空の怪物」のことであるが、ジョージ・A・ロメロ監督が、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』という映画で登場させたのが最初だそうで、今米国ではこの「ゾンビ消費者」が徘徊しているという。(「日経ビジネス」1.23号のWall Street Journal記事より)

今米国経済で起きた最大かつ最も過小評価されている出来事は過去一年間個人貯蓄率がマイナスに転じた-換言すると米国人は所得より多くの金を使っていることになり、この現象は大恐慌以降初めてのことである

クレジット会社は最低支払額の条件を付け融資残の不良化を防いだり、

GMが従来の値下げを大幅に上回る値引きをし販売促進活動を強化して「ゾンビ消費者」を生み出しているという。

この病んだ消費者がいる限り、マクドナルド、マイクロソフト、ナイキやファイザー等の大企業の株価が相当割安の価格で取引され、今後急騰するとは考えにくいと分析している。

この米国ゾンビ消費者の行方が、2006年の金融市場の重大テーマと捉えていることより、物・サービスのあらゆるものが米国から輸入される日本の経済社会構造から考えると「日本版ゾンビ消費者」も出現するのもそう先でなさそうである。


ライブドア (写真はasahi.comより)


昨年の年末にテレビ各社で松下電器産業の「FF式暖房機の事故」に関する告知広告が頻繁に流れたことはご存知であろう。


この松下の暖房機事故は、昨年1月に福島県で小学生が一酸化炭素中毒事故で死亡したことで明るみに出、その後死亡者と重体者がそれぞれ1人ずつの犠牲者がでた。


松下は、事故後の3月末には石油暖房機からの撤退、点検修理の開始、

年末の暖房機を1台5万円で買い取る告知広告そして来月には全国の家庭5000万世帯とホテル・旅館等1000万施設に告知はがきの配布

最後の1台まで見つけ出す」(中村邦夫社長)回収に取り込むという(「日経ビジネス」1.23号より)


1社の不祥事は自社だけでなく業界全体にもマイナス影響を及ぼすことを

懸念した松下電器産業のCSR(企業の社会的責任)の迅速でかつ徹底した企業活動である。


この松下流CSRが、三洋電機や三菱電機、コロナ等の同業他社の暖房機の売行増を齎したり、宛名を書かなくても郵便局の管轄区域内の全戸に届く郵政の新サービスの知名度向上の余波をもたらしているという。


昨日、堀江貴文社長以下経営幹部が逮捕されたライブドアがこのCSRを正しく理解し真面目に取り組んでいたら今回の事件は起きなかっただろうと容易に推測される。


そして、これも企業の歴史の差と結論つけるのは余りにも他のIPO企業には失礼だろうか?



マイケル デル
デルの革命 - 「ダイレクト」戦略で産業を変える



(今年初めての東京の雪風景)

東京近郊に雪


「日経ベンチャー」1月号では、「社員を躾(しつ)けて会社を伸ばす!」の特集を組んでいる。

その中で、中小・中堅企業は企業の知名度や派手な肩書きが無くても、身に付いた躾で「一人の人間としての魅力」で勝負できるという。

この優位さを活かせるかどうかは経営者の姿勢次第で、社長が直接社員に教えるのが基本であるともいう。

メリーチョコレートカンパニー(www.mary.co.jp の原邦生社長は、「社長は常に見つめてくれる」という関係を社員との間で築くことが社員の躾(しつけ)にとって大事だという。

この特集と違うコーナーでも、「紅虎餃子房」「万豚記」の飲食店を展開する際コーポーレーション(www.kiwa-group.co.jpの中島 武社長も人のことを「かまってあげる」人が良い店長であり、リーダーだといい、こうしたリーダーを育て、集まる企業を作るのが経営者の責務であると述べている。

躾はマニアルや研修で身に付くもでなく、社長の日頃の行いと社員の一日一日の積み重ねが大切であるということであろう。

確かに、社長の挨拶や態度がいい会社の社員は同じ様に明るい挨拶や礼儀が身に付いている。社員の躾度は、社長のそれを投影しているのである。

逆に言えば、その社員を見れば会わなくてもその会社の社長が想像つくということか?

今、事件の渦中にあるライブドアらのIT企業の多くに見られる社員のラフな服装での仕事スタイルや社内での友達関係の言葉使いが、今回の事件を齎した一因と考えるのは早計であろうか?


マイケル デル
デルの革命 - 「ダイレクト」戦略で産業を変える