ども、蝦読weeklyです。
今週読了した本はこちらです。
太宰治著 『駆込み訴え』
12月なのでキリストものが読みたくなり、しばらくぶりに再読しました。
キリストを裏切ったユダの独白で綴られます。ユダのキリストへの愛と、それ故にもつれていくキリストへの思いが語られます。「歪んだ愛情」とでもいえば良いのでしょうか。好きなのに振り向いてくれないから、気にしてもらう手段として裏切り。上手いなあと感じます。
太宰は手を出しすぎるとキリがなさそうなので、あえて読むのを抑えている作家の1人ですが、やっぱり読むと感心させられます。
芥川龍之介著 『奉教人の死』
こちらも「12月のキリストもの」。日本の奉教人「ろおれんぞ」の最期の様子が描かれます。
この作品は何度読んだかわからないくらい好きな作品。何度読んでも、ろおれんぞの正体が判明するシーンは鳥肌が立ちます。周りからは疑われ、追放されても、自分の信じる道を生きる姿に揺さぶられます。
うーん、久々に芥川を読みたくなってきたぞ。
永井路子著 『北条政子』
以前、『炎環』読了時に手にしており、『鎌倉殿の13人』終了に併せて読み始めました。1979年のNHK大河ドラマ『草燃える』の原作の1つです。(『炎環』も)
著者の巧みな表現、現代語のセリフ、人物のビジュアルも「鎌倉殿」のメンバーで思い浮かべやすく、快調に読みすすめました。当然、義時、公暁などなど「鎌倉殿」と異なる人物描写も楽しみました。実朝襲撃事件で終わるので、「演説」シーンがないのは寂しく感じましたが、人間であり、母であり、将軍の妻であることに揺さぶられる政子の姿が丹念に描かれていて、「政子=悪人」説は自分の中でも「否」になっています。
芥川龍之介著 『神神の微笑』
久々に芥川を読んだので、『奉教人の死』と同様に切支丹モノから、もう一作。
とあるキリスト教の神父と日本古来の神を邂逅させることで、日本人の思想・信仰の様子を説いていきます。芥川の日本人観が浮き彫りになっていて、説得力のあるものなので、興味深く読みました。
日本人は異国の教えを自分たちの思想や風習に落とし込むのが昔から上手かったんですね。
夏目漱石著 『三四郎』
毎年12月に読んでいます。今年は青空文庫です。
読むのは年に1回だけなので、大まかな流れはわかっていても忘れてしまっているシーンも多くて、「こんなのあったっけ?」となるのもまた楽しい。何度読んでも美禰子は魅力的だなぁと感じるし、三四郎の行先の見失いっぷりも若さがあっていい。
また来年。
マンガ
尾田栄一郎著『WANTED!』
『ONEPIECE』は出遅れてしまい、今から追いつく気力がないので読んでいないんですが、この短編集は好きで紙版持ってるくせにKindleでも購入。掲載作全部好きというのも私としては珍しい。どの話もいわゆる王道。コミカルで、シリアスで、スカッとさせてくれます。特に「MONSTERS」「神から未来のプレゼント」が好みです。
『鎌倉殿の13人』グランドフィナーレ・総集編 (敬称略)
最終回の日に行われたイベントを「グランドフィナーレ」として見所を放送。
小栗旬、小池栄子、山本耕史、宮沢りえ、坂口健太郎、宮澤エマ、菊地凛子、他会場には金子大地、山本千尋、栗原英雄を招いてのイベントでした。最終回を見ているキャストの姿を見るなんて貴重な映像だし、小栗旬のクランクアップ、金子大地の動揺、宮沢りえのコメントなどなど見所満載でした。
総集編は4部構成。
これだけでも面白いんですけど、毎週見てきた人への名場面回顧的な部分もあって、初見の人には魅力が伝わり切らなかったんじゃないかなあ。私は毎週見てきたから、どのシーンも楽しかったんですけど。総集編だけ見たら、本編とイメージの異なる人物がいます。実衣とかトウとか仲章も本編の方が俄然魅力的。
これで『鎌倉殿の13人』関係は終わりかなあ……。
ちなみに総集編も第二章まで録画できておらず、本編は壇ノ浦の前の回まで録画してあったHDDが壊れてしまい、序盤は見直せません……。こりゃDVDってルートかな……。
本日『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー2』を観てきました。
素晴らしかった! 本当に素晴らしかった!
機会があったら生で聴きたい!
ということで蝦読weekly2022年最終更新です。
今年もたくさん読めました。ありがたい限りです。
そして、つたない記事にたくさんの「いいね」をいただきました。
本当にありがとうございます。
来年もやります!