3 年生の先輩が二人だったので、チームは大半が 2年生の先輩たちで構成されていました。
したがって、3年生が引退して、代が変わっても、メンバーはあまり変わらず、ほとんどが試合経験のある人たちでしたので、このメンバーなら良いところまで勝ち進むだろうと期待されていました。
そんな一つ上の先輩たちをお一人ずつ紹介させていただきます。
1番ポイントガード A木さん
180cmを超える長身で、当時としては珍しい大型ポイントガードでした。
その頃わたしは、マジックジョンソンを知らなかったので、背の高い人がポイントガードをすることが新鮮でした。
背は高いのですが、とても器用で、柔らかいボールさばきが印象的でした。
ドリブルは素早く、高い視点からノーマークの人を見つけて的確なパスを出されていました。
わたしは背は低かったのですが(当時158cm)、ガードとしてA木さんの動きやパスワークを学ばせていただきました。
2番シューティングガード S原さん
チームの副キャプテン。
わたしの印象では、東高校バスケット部のマイケルジョーダンという印象です。
外からのシュートの確率は高く、中に切れ込む速さも素晴らしく、またディフェンスも上手でした。
身長は170cmぐらいで高い方ではありませんが、運動神経の良さで、素晴らしいプレーを魅せてくれました。
残念だったのは、S原さんが2年のとき球技大会でハンドボールの試合中に、相手チームの3年生から足を蹴られ、アキレス腱を切ってしまったことです。部分断裂ではありましたが、入院しなければならないくらいの重症でした。
回復後には、また素晴らしいプレーを披露されていましたが、この怪我がなければ、S原さんは、より高いレベルの実力を発揮され、チームもより勝ち進んでいたと思います。
2番シューティングガード Hトリさん
関西出身の Hトリさんは、笑いをとるのが上手で、とにかくみんなを笑わせてくれました。
身長はバスケットをしている人の中では小柄な方ですが(170cmあるかないか)足が速く、体力があり、持久走が学年トップという噂も聞きました。
印象的だったのは、ロングシュートの確率の高さと軌道の美しさです。全身で特に膝と腰の力を上手に肩、腕、手首に伝えて、軽くボールを放つ感じでシュートを打つのですが、美しい弧を描いてリングに吸い込まれるように入る様子は芸術的でした。
1番ポイントガード&2番シューティングガード
S水さん
身長がわたしより少し高いくらいでしたので、おそらく160cm前半の小柄な方(かた)でした。
体は小さく痩せ型でしたが、練習が厳しい時も黙々とこなしていく方で、内に秘めた闘志はとても強い方だなと思い尊敬していました。
しかし、わたしが1年のときの夏の合宿で重度の肺炎にかかり、長期間入院され、その後はあまり練習には来られなくなりました。
ですので、試合でプレーされている印象はあまりないのですが、どんなに厳しい練習の時も、わたしのように途中でへばったりせず、最後までやり通す精神力を持った方でした。
3番(4番)フォワード M田さん
チームのキャプテン&ムードメーカーです。
明るいキャラクターで、練習中も、試合中も、とにかく一番声を出して、チームの士気を高めてくれました。
ポジションを取るのが上手く、他の選手がシュートを打ちやすいようにスペースをつくったり、リバウンドのポジション争いも強かったです。
ミドルシュートも良く決めてました。
4番パワーフォワードは、わたしたちの代のINBEやテツが試合に出ることが多かったのですが、M田さん、INBE、テツと3人とも器用だったので、状況に応じて3番、4番をこなしていました。
5番センターShunさん
ポジション名の通り、攻守の中心となる役割を担っていました。
わたしが高校生の頃のバスケットの理論は、ゴールに近いほどシュート確率が高い。ゴールに近い場所に背の高い選手がいて、そこにパスを出すことが鉄則でした。
したがってセンターは責任重大で、監督のT居先生からの風当たりも一番強かった印象があります。しかし、持ち前の明るい性格で乗り切っておられていました。
もう一人の 5番センターK泉さん。
腕を組んで話を聞く姿が経営者のように見えるので、「社長」と呼ばれていました。
長身ながら動きが早く、外見はクールですが、熱いプレーをされていました。
個人的には、K泉さんとShunさんのツインタワーが実現したら、とても攻撃的で面白いなと思っていました。
K泉さんはHトリさんとコンビを組んで、よくお笑いを披露してくれました。
Hトリさんの関西系の笑いとK泉さんの関東の笑いがミックスして、見ている全員が爆笑になるノリは最高でした。
こんな先輩たちと一緒にバスケットができて、わたしはとても恵まれていると思います。
一つ上の先輩の皆様、ありがとうございました。