昨年度末は、指揮者として群馬県渋川市で本番を迎えました。
群馬県は、私にとってほぼ毎年のように演奏で訪れているご縁の深い場所です。
草津音楽祭やサロンコンサートなどでお声がけいただくことも多く、すっかり親しみのある県になりました。ただ、渋川市で演奏するのは今回が初めてでした。
今回お声がけいただいたのは、昨年の初め頃。
「クラシックコンサートを聴く機会が少ない地域だからこそ、多くの方に生の音楽を届けたい。」
そんな熱い思いを持つ主催者の方からお話をいただき、この日をとても楽しみにしていました。
実は、このご依頼には素敵なご縁があります。
きっかけは、ここ数年毎年出演させていただいている、フルート奏者・荒井美幸さん主催のサロンコンサートでした。
素敵なカフェが満員のお客様で埋め尽くされる、温かな雰囲気のコンサートで、私は演奏だけでなくトークも担当していました。
その日、客席でそのトークを聴いてくださっていたのが、今回の主催者の方。
「ぜひこの人にお願いしたい」と思ってくださったそうです。
さらに荒井さんから「蛯澤さんは指揮もしているんですよ」とご紹介いただき、今回のお話へとつながりました。
音楽のご縁は、本当にどこでつながるかわからないものですね。
今回の公演は、通常の演奏会とは少し違い、「インリーチコンサート」という形で開催されました。
インリーチコンサートとは、演奏を届けるだけでなく、地域の皆さんにクラシック音楽をより身近に感じてもらうことを目的としたコンサートです。作品の背景や聴きどころを紹介するトークや公開リハーサルなどを通して、「クラシックは難しそう」というイメージを和らげ、初めて聴く方にも楽しんでいただけるよう工夫されています。
今回の主役は、ピアニストの金子三勇士さん。
メインプログラムは、リストの《死の舞踏》でした。
私は指揮だけでなく、公開リハーサルでのトークにも参加し、初めてクラシック音楽に触れる方にも楽しんでいただけるようお手伝いさせていただきました。
《死の舞踏》という難曲に挑戦できることはとても楽しみでしたが、指揮者としてはまだ経験の少ない私にとって、大きな挑戦でもありました。
だからこそ、気持ちを引き締めて本番に臨みました。
「ホールは少し古い市民会館なんですよ」と伺っていたのですが、実際に訪れてみると、とてもきれいなホール。
館内も改修されていて響きがよく、どこか懐かしさを感じる温かな空間でした。
茨城の田舎で育った私には、こうしたホールの雰囲気がなんとも落ち着きます。
楽屋には群馬のお菓子までたくさんご用意くださり、主催者の皆さまのお心遣いがとても嬉しかったです。
金子三勇士さんは、穏やかなお人柄でありながら、音楽に向き合う姿勢はとても情熱的。
リハーサルから多くのことを学ばせていただきました。
また、トレーナーの小松さん、荒井さんにも練習の段階からたくさん支えていただき、本当に感謝しています。
当日はロビーに出演者全員の写真が飾られていました。
とても素敵な写真で、終演後にいただき、今では自宅に飾っています。
本番では、金子さんのトークに私も少し加わりながら公開リハーサルを実施。
金子さんのお話はとても分かりやすく、ユーモアもあり、トークコンサートを行う私にとっても多くの学びがありました。
演奏ではオーケストラの集中力も素晴らしく、大きなトラブルもなく、充実した公演になったと思います。
(舞台裏で撮影いただいた本番の模様を少しだけ)
終演後は少しだけ打ち上げに参加し、その後は念願だった伊香保温泉へ。
毎年草津温泉へ向かうバスの車窓から眺めていた温泉街だったので、ようやく訪れることができました。
私はアトピー性皮膚炎があるため、泉質によっては肌に合わないこともあるのですが、伊香保温泉はとても心地よく、安心して入ることができました。
石段街のレトロな雰囲気も魅力的で、「また来たい」と思える素敵な温泉でした。
おまけ
帰りは群馬名物の水沢うどんも満喫。
音楽も、温泉も、美味しいものも楽しめた、思い出深い群馬での二日間となりました。
このような素晴らしい機会をくださった主催者の皆さま、ご一緒した出演者・スタッフの皆さまに心より感謝申し上げます。
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