かのんのお部屋 -102ページ目

かのんのお部屋

日々いろいろ思ったことを☆

先日、福井へ日帰り旅行にでかけた。


ある施設で、雛人形の飾りつけが始まったとのことで、展示会場へ赴くことに。


色とりどりの雛人形が、約50帖ほどの大広間に100体以上飾られているその様は、外の雪景色とはうってかわって「春」を感じさせるに充分だった。


飾られていた雛人形は、豪華七段飾りからお内裏様とお雛様だけのもの、また吊り雛まで色々とあり、どうやら職員の各家庭から持ち寄られたものだということだった。


ところで、である。


雛人形といえば、やはりメインはお内裏様とお雛様だと思うが、この二体の配置を気にしたことがあるだろうか?


実はである。

昔から、雛人形の飾り付けで私が一番悩むのが、お内裏様とお雛様の位置だった。毎年、右か左か迷うのだ。


何故にこんなに悩むのか?

それは、私がもっている雛人形の飾り付けの説明書に、二通りの配置写真がのっているからなのだ。


一つは、向かって左側をお雛様・右側をお内裏様とするもの。

もう一つは、向かって右側をお内裏様・左側をお雛様とするもの。


三人官女以下の雛人形の位置・小道具の位置は変わらないのに、どうしてここが違うのか?


私のかねてからの疑問だった。


ここに飾られていた雛人形は、そんな私の疑問を象徴するかのように、そのどちらの飾り付けもここに展示されていた。これは面白いと思った。


施設の職員の方曰く、これは「京飾り」と「東飾り」という飾り方らしい。


向かって左側をお雛様・右側をお内裏様にするのが、「京飾り」で、

向かって左側をお内裏様・右側をお雛様にするのが、「東飾り」なのだそうだ。


関西方面からお嫁入りされた方が「京飾り」を、関東方面からお嫁入りされた方が「東飾り」を持参していらしたということである。


二通りの飾り付けがあって、それは地域性がある、ということで私の疑問は解けたのだが、新たな疑問が沸いてでた。


なぜ、二通りの飾り方が存在するのだろう?



そもそもの歴史をたどると、どうやら「京飾り」が一般的であったらしい。


それは、平安の時代の宮廷行事からきていることから伺える。

当時の宮廷は、陰陽説を重んじる習わしがあった。


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陰陽説では世の中のあらゆる物質・現象を、陰・陽の二気で構成されるものと考え、どちらの気が強く現れるかにより、万物を陰と陽に分類します。例えば太陽は陽、月は陰、天は陽、地は陰といった具合です。

ここで問題とされる「左右」と「男女」はそれぞれ次のように分類されています。
(陰と陽はあくまでも要素であって、善悪、優劣、主従といった価値基準とは本来関係のないものです。)


属性
性別
方向


ものを並べる場合は、陰陽それぞれの属性を対応させます。左右で言えば、左には「陽」、右には「陰」に属するものを並べることが自然だと陰陽説では考える訳です。

従って、男女を並べる場合、男は「陽」、女は「陰」に属しますので、それぞれ陰陽を対応させて、左に男、右に女が来るということになります。

ただし、これは自分から見たときの左右ですので、他者から見た場合には、左右が逆になりますので、これを補足しながらまとめると、


【陽】左(向かって右)・男 【陰】右(向かって左)・女


ということになります。

ちなみに、舞台の上下というのも、同じ論理によるものです。上は陽、下は陰に属しますので、上手(かみて)は左(向かって右)、下手(しもて)は右(向かって左)となります。


                            天凰堂資料室より引用 

                                 http://www.tenhodo.co.jp/archives/sayuu.html

                                                                                                                 

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面白いことに、三人官女以下の人形やお道具類の位置は、「京飾り」も「東飾り」もかわっていない。それは、今回の雛飾りを見ても一目瞭然だった。お内裏様とお雛様の位置だけが違うのである。


ここにあらたな歴史的事実があるようだ。

それは、「東飾り」のもとは近代天皇の即位式からきているということらしいのである。


 左側優位のアジアに対して、西洋は右側優位の文化をもちます。近代に入り西洋の文化が国際儀礼として標準化されたため、皇室が左右を替えられました。このことを受けて雛人形の左右も変更され、今では[男-女]の並びが一般的となっています。

 しかし、左側優位の文化は雛人形にいまだ根強く残っています。七段飾りを見てください、長い柄の勺を持っている官女が左、歌を歌っている五人囃子が左、右大臣よりも左大臣が老人になってます。また橘より桜が左、お道具もお茶道具が一番左に位置しています。有職故実に従うなら、あるいは全体の統一をとるなら、京都風の[女-男]ということになるでしょう。ちなみに左京でつくる御人形は京都風です。


                           御人形処 左京 より引用

                            http://www.sakyou.co.jp/japanese/hinatsure.html



ここまで調べて、なるほど・・・と思った。


そういえば、結婚式の集合写真がそうではないか。

あれは、「東飾り」の並び方である。


昨今、草食系男子・肉食系女子と言われ、男女のあり方が逆転している感じがする日本。

昔と比べると、男性が精神的に弱くなっているのを肌身で感じる今日この頃。


どうしてそうなるのか?


それは、女性が強くなったことに起因していると私は感じるのだ。

男性を立てることを忘れ、自立しすぎた女性が増えている。

まるで、女性が男性化しているようだ。


そんな女性にハッパをかけられ、自信を失っていく男性たち・・・

そんな男性を立てることができずに、また女性が強くなる。


明らかに男女のエネルギーが逆転し、悪循環しているとは思わないだろうか?


その象徴的な様が、この雛人形の飾り方や結婚式の集合写真に見てとれてしまうのである。

言ってしまえば、陰陽の逆転が起こっている感じなのだ。


陰陽とは自然界のエネルギーの流れ方なのだと私は思っている。

陽→陰→陽→陰と流れるその様は、男女の関係も然りなのではないかと思うのだ。


もっとも、こんな事になってしまったのにはもっと大きな訳があると私は感じている。


次回、そのことについて書いてみたいと思う。