ドラマ『警部補・古畑任三郎』season3(6) | 今日もアラカルトでおもてなし

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2022年の10月に、糖尿病2型を発病。今は努力の甲斐あり数値安定、体調も安定してますが、油断は禁物!どんな苦労や努力をしているか素人ながら発信していけたらと思います
他にも姑の愚痴や、夫の愚痴、ドラマ映画の感想等もあります


20年以上前の『古畑任三郎3』再放送を録画して楽しんでいます。

こんな時は不要なお出かけはやめてテレビや音楽を楽しみつつ、心穏やかに過ごしたいですね。





第7話『哀しき完全犯罪』

今回の犯人は田中美佐子さん。

田中さんは私より歳上ですが幾つになられてもチャーミングで魅力的な女優さんですね。

今回のお話は、トリックというか工作というにはあまりにもお粗末で、事件というにはとても稚拙な内容になっていました。

なので『哀しき』というよかは今風でいうなら『痛い完全犯罪』といった感じでしょうか?

田中さん演じる犯人の小田嶋さくらが人並み外れた大雑把な性格で、世間知らずのため、数々の知能犯と対峙してきた古畑からみれば、彼女の起こした犯罪は幼稚園児のお遊戯程度だったと思われます。

小田嶋さくらは囲碁の女流棋士で、2年前に同じく囲碁棋士の小田嶋佐吉7段と結婚。

優雅なマンションに住み、周りからは幸せな結婚生活を送っていると見られていましたが、その実さくらは夫の小田嶋から異常なほどの束縛をうけ、息苦しい毎日を過ごしていました。

派手な服を着てはダメ、華やかなメイク禁止、アクセサリー着用禁止、外出は自分とのみ。
あとは家で主婦業をしていればいいという小田嶋。

そこまでは、我慢できたさくらも現在細々と受け持っているケーブルTVの囲碁番組の降板をするよう言われたことには顔色を変えます。

その夜も番組の打合せでディレクターなどと会食があるにもかかわらず、キャンセルしろと命じ、新しい番組のオファーも断れと有無を言わせない圧をかけてきます。

さくらは、結婚してみて自分が専業主婦に向いてないのをつくづく感じていて、結婚前のようにTV等の仕事を積極的にしたいと望んでいました。

夫である小田嶋に、今まで以上に家のことを頑張る代わりに、仕事だけは続けさせてほしいと懇願しますが、一蹴されます。

たまった鬱積が爆発とばかりに、とうとうさくらは小田嶋を大型の懐中電灯で後頭部を殴り付け殺害してしまいます。

さあ、そこからさくらは動きます。

まず、冷蔵庫にあった材料でマアボウトウフを作り、飼い猫に餌をやり、小田嶋が対局で勝ち得たトロフィー🏆️を持ち出し、途中の川へ投げ捨てます。そして予定どうり打合せに向かいます。
さくらは小田嶋から携帯電話を持たされていなかったので、出る時に彼の携帯電話を持ち、同時にキッチンタイマーをバイブにし、時間設定したものも一緒に持って出ます。

そして打合せ中に鞄の中でタイマーのバイブル音がなり、それがあたかも携帯がかかったように装い、外野のいる前ででるふりをして、架空の会話をします。

たまごを買って帰るようにと、夜食にマアボウトウフを作っておいたからと、いかにも今まだ小田嶋が生きて電話をしてきているんだと仕事仲間内の前で嘘のアピールしたのです。

そう、彼女は小田嶋の亡くなった時間をずらして、あたかも自分が出かけて帰る迄の間に、異常なファンが家に忍び込み、小田嶋のトロフィー欲しさに、揉み合って殺された…ということにするシナリオを彼女なりに描いたのでした。

しかし、さくらのヌケヌケの工作に、古畑はあっという間に見破り、逮捕までゆっくり本まで読む余裕がありましたとさ。

めでたし、めでたし。

が…。

今回は突っ込みどころが逆に事件解決の鍵になっていたのであえて具体的なものはありません。

さくらの大雑把すぎるトリックが、どんな細かいことも見逃さない古畑には秒殺でした。

でもあえて突っ込むとすれば、まず作りおきされてたマアボウトウフ、捜査にきた刑事が普通は食べようとはしませんよね


てか、家族が殺された殺害現場、普通は怖くてホテルでもとって、落ち着くまで滞在しませんか?
まして殺害されたのは著名人です。さくら自身もTVに出て一応公の人なんですからね、マスコミ対策もあるだろうし…犯人でないと主張する意味でも普通そうしそうだけど?

では家にいるのであれば、物盗りの犯行だから防犯のため刑事が現場に残るのは百歩譲っていいとして、さくらは女性、男ばかりが残るのは変ですよね
こういう場合は女性の私服警官もいるべきではないのかな?

しかも現場責任者である警部(補)自が残るなんて…

でも古畑が残らないと事件解決出来ないので、ここは突っ込んでも仕方ないですね。


最後に私が一番気になったのは、たった一人(一匹)誰もいない家に残されたポンヌキ(飼い猫)です。

今泉が後に引き取ってあげてればいいなぁ~と思いました。

そうそう、ラストシーン、小田嶋と暮らしていた間は禁手だった髪を巻き、華やかなメイクをし、綺麗な服をきて見事に変身したさくら、その手をとり、まるでエスコートするかのごとき振る舞う古畑。
(寝間着だった彼女が犯行を認め、着替えてきますと言って部屋に戻り、着飾る間古畑は家の階下で座って待っていたことになります)

女性の支度を気長に待てるのも紳士の証ですね☺️




逮捕されたというより、ようやく本来の自分に戻れたと、喜びの笑みを浮かべるさくら。

魔性の女というにはあまりにもチャーミングですね

田中さんだからこその演技だと思いました☺️