子どもは「なぞなぞ」が大好きです。
でも、意外とおとなも楽しめるものだと思います。
というわけで、海外のなぞなぞをご紹介します。
・自分のものなのに、他人が一番つかうものは?
(イスラエルのなぞなぞ)
・おなかがいっぱいになると、からだが軽くなる
おなかが空くと、動けなくなる
これなあに?
(デンマークのなぞなぞ)
・テーブルの上に並べられ
切られるけれど
食べられたことは一度もない
これなあに?
(イギリスのなぞなぞ)
答えはまた近々ここで発表します!
旅をすればするほど、地球が、世界が、いとおしくなっていく。
”ここ”に無い、なにかすばらしいものを見て、
”これまで”に無い、なにかを感じ、
その地の人にささやかでも親切にしてもらったり
一緒に笑ったりすれば、
もう、そこは自分とは無関係ではなくなる。
無関係でなくなると、気になってくる。
気になると、情報が目に飛び込んでくる。
情報を得て、知識が増すほど、好きになる。
そういう場所や、そういう人の存在は、
一秒でも長くこの宇宙に在り続けて欲しいと思う。
せっかくこの時代にこの星に生まれたのだから、
その幸運に感謝して、この地球を、世界を、もっと好きになりたいと思う。
先日、異国の路上で、ふと、そんなことを思ったので、
ここに記しておきます。
いよいよこのタイトルの最終回です。
きっかけと持ち物、初日、2日目(前編)、2日目(後編)はリンクをご覧ください。
~3日目~
起きたら朝の7時。
昨日は少々悔しい思いをしたが、まだ旅の途中だ。
マニラを満喫する時間は十分にある。
支度して安宿から出かけようとしたら、
受付の女の子がまさにスマホで自撮りの真っ最中。
彼女がテレているのを横目に見つつ、表通りへ出た。
↑こういう車が至る所を走っています
昨日あの出来事があったのは海岸沿いだが、
あの海自体はなんだか魅力的だった。
早朝ならばヘンな輩もいまい。そう考え、海を見たくて再度あの海岸へ。
朝の海はとてもすがすがしく、それにつられていろんな人が集まってくる。
海の中に膝まで入って何かを獲ろうとしている人、
釣り竿を持ってのんびり魚釣りをしている人、
マッサージをしている人(マニラは道端マッサージをあちこちで見かけた)、
寝転んでいる人、ぼんやりと水平線を眺めている人、
おしゃべりに興じる老人たち、いちゃついている若いカップル、
なぜか毛抜きで毛を抜いている人・・・本当にさまざまだ。
フィリピン人は身だしなみに気を遣う人が多いのか、
それともただ”ひげは剃るもの”という考えが広く浸透しているのか、
ひげを生やしている人はあまり見かけない。
旅先なのをいいことに、この数日伸ばしっぱなしの僕とは大違いだ。
昨日パンシット・カントンを食べた食堂のあたりまで歩き、
空腹だったので、またもやファーストフードの「ジョリビー」に入ってしまった。
フィリピンにはファーストフード店がやたらとある。
日本でもおなじみの店はもちろん、見たことのない店もあちこちにある。
しかもハンバーガーショップなのにご飯もばっちり置いてあるのだ。
今日この店に入ったのも、店の前に貼ってあった「ハンバーグライス」が
美味しそうというより、どんな味なのか試してみたかったからだ。
目玉焼きが乗ったご飯を、マッシュポテトとフライドガーリックが乗ったハンバーグで
食べるというメニュー。ハンバーグの周りにはマッシュルームが入ったソースが
かけてある。スプライトを付けて130ペソ(※1ぺソ=約2.5円)。うん、悪くない。
こちらの国は明らかに日本より英語が上手で、自国の言語があるにも
関わらず年齢問わず英語を使いこなす。しかしファーストフード店で
ひげ面した僕がまさか「サー」と言われるとは思わなかった。
さて、早い時間だし、まだ行ってみたい場所があるのだ。
それは市場。
外国の市場は楽しい。だって、日本の市場でさえも場所ごとに
売っているものが異なって楽しいのだから。
というわけで、サンアンドレスマーケットへ。
やはり間違いではなかった。本当に興味深い場所だ。写真をバシバシ撮りたくなる。
しかし、これはどこの国の市場に行っても感じるのだが、市場という場所は
いわゆるほかの観光地と比べても非常に大衆的な感じというか、庶民の生活の場としての
雰囲気が高く、そこに並べてある野菜や魚を買うわけでもないのにカメラを向けているのが
彼らのジャマをしているような気がして、気が引けてしまう。
実際、他の国(モロッコとか)の市場ではあからさまに嫌な顔をされ
「撮るな」とまで言われた時もあった。このサンアンドレスマーケットではそういう事は
なかったが、闖入者としての自分はやはり感じた。
ここは神聖なる寺院や教会と同じく、自分の目に焼き付けておくだけでも良いのかもしれない。
ひと通り廻ったあと、次はメトロポリタン美術館へ。
しかし、今はまだ朝の9時。で、この美術館の開館時間は・・・・10時!?
うわ~、まだ開館まで約1時間もある!しかも、それまで時間をつぶせるような
場所は無いし、そもそも10時から小1時間観て出ると帰りの準備に差し支える。
そう、今日はまさしく帰国日なのだ。
どうしようと思っていると、その真隣に中央銀行があり、その中にある貨幣博物館なら
なんと9時から開いているようだ。ここも面白そうなのでこっちに入ることにし、まずは中央銀行へ
行くと、人の良さそうな受付の女性がはにかみながら「オハヨゴザイマス」と言ってくれた。
その気持ちが嬉しくて僕も「おはようございます」と返すと、彼女は仕事の顔に戻り、
「こちらです、サー」と案内してくれた。
いろんな国の貨幣が展示されている内容の濃い博物館だったが、中でも
フィリピンが日本に占領されていた際に発行された紙幣が印象的だった。
↑ 日本占領時の紙幣
この国はスペイン、日本、アメリカなど、さまざまな国に翻弄されてきたが、
これもその証拠のひとつであり、考えさせられた。
ちなみにここは貨幣を集めた「貨幣博物館」だが、入場は無料であり、
僕の貨幣は徴収されずに済んだ。
そればかりか、博物館を出た直後、僕の目の前を歩いていたおじいさんの
ポケットからしわくちゃの20ペソ札がポロリと落ち、彼に声をかけ
「あなたお金落としましたよ」と教えてあげるとメチャクチャ喜んでハイタッチしてきた。
そこまで喜んでくれるとこちらも嬉しいよ。
少々疲れたのでインスタントコーヒーを飲み(15ペソ)、
宿に戻って荷物を引き揚げ、ぼちぼち空港に向かう時間だ。
飛行機はPM2:50発なので、1時くらいには空港へ着いておきたい。
しかしここで、最後の難関が待ち受けていた。
空港へは「イエロータクシー」で行くのだが、なぜかそのイエロータクシーが
街にほとんど走っていない。
「イエロー”じゃない”タクシー」はトラブルの元なので使いたくない。
イエロータクシーとそうでないタクシーを見かける比率は
1:99くらいのような気がする。それくらい走っておらず、ようやく目にした
イエローに走って寄って行っても、既に先客が乗っている。
このまま、来るか来ないか分からないイエロータクシーを探し歩いても
らちがあかない。相変わらず気温は暑いし、荷物は重いし、
疲れも溜まっている。そもそも、リュックを担いで街をさまようのは
「旅行者でございます」と言っているようなもので、あまりよろしくない。
こうなったら仕方がない、イエローじゃないタクシーに乗って
空港まで行ってもらおう。
・・・だが。イエローじゃないタクシーは幾らか尋ねるとやはり
高額をふっかけてきたり、人相が悪かったりして気が引ける。
何回かトライしているうちに、ようやく良さそうなタクシーの運転手が
見つかっても「エアポート?悪いが行かないよ」と乗車拒否される。
乗せてくれないの?なぜだ?近くて商売にならないからか?
向こうに行っても帰りにお客を乗せられないからだろうか?
空港の方角に向かって歩きながらタクシーを探していたのだが、
そうこうしているうちにタクシー自体を見かけなくなってきた。
タクシーがいそうな場所ということで高級ホテルや病院の前に
行ってみてもおらず。うーむ。刻一刻と時間が近づいてきている。
どうしようかと考えているところに、「タホ~。タホ~。」と
ターホー売りのおじいさんが通りかかった。
ターホーとは甘い豆腐に黒蜜をかけたデザートのような食べ物だ。
フィリピンに着いてからずっと食べてみたかったが、売り子がいなかったので
買えなかった。おじいさんを呼びとめ、1つもらう。これがうまかった!
甘くてやわらかくて優しい味。パワー充電!もうひとふんばり探すぞ!
そう思った矢先、おじいさんの肩越しにタクシーの運転手と目が合った。
ムムッ、この目・・・俺の友人のKに似ている。
僕はKの人格を信用しているので、そのKに似ている運転手にかけてみることにした。
「エアポートに行ってくれますか?」
「OK、いいよ、乗りな」
やった!
「ちなみに、エアポートまでいくら?」
「???エアポート???キアポじゃなくて?」
マニラには実際にキアポというエリアがあり、聞き間違えたらしい。
演技じゃなくて本当に聞き間違えたようだった。
「キアポじゃなくて、エアポート。エアポートまで行かないなら降りるよ」
「分かった分かった!エアポートも行くよ」
ようやく乗れた・・・
「飛行機は何時だ?」走り出しながら、運転手が聞いてきた。
「2時には空港に着いてないとまずい」もう1時になりかけていた。
「任しとけ!!」
こうして最後の関門を乗り越え、無事空港に着き、
なんとか間に合い、おかげさまで帰国ができた。
このたった数日にいろいろとあったけれど、ひとことで
言えば、やっぱり行って良かった。目的であったあのヒリヒリするような
感覚、日本では口にできないおいしい料理、独特なにおい、
知らない土地を歩くという興奮。
旅は中毒になる。次はどこに行こうかな~
フィリピン編にお付き合いいただき、どうもありがとうございました!
~2日目・後編~
マニラ動物園に着いた。
マニラの住人以外は入場料が100ペソらしい(※1ペソ=約2.5円)。
『地球の歩き方』には40ペソと書いてあるが、これはマニラ住まいの人の料金。
またもやこの本、間違っている。まぁいいか。
園内は、けっこう人で賑わっている。家族連れが多いのはどこの国でも一緒だが、
若い人たちもたくさんいる。
大きな池があって、嬌声をあげながらボート遊びに興じている女子学生も。
この動物園、日本のより心なしか動物が近く、しかも彼らもサービス満点だ。
寝ている連中はあまりおらず、多くは元気に動き回っている。
これまで見た事のない動物もいて、シンプルに楽しめた。
ワニやヘビやトカゲも間近に見れた上、カラフルな鳥や大蛇と一緒に
写真も撮れるというので、1枚お願いした(100ペソ)。
大蛇を身体に巻き付けたのは初めての体験だったが、驚いたのは
意外なほどに”温かかった”ことだ。それもそのはず、彼らもまた生きていて、
その身には温かい血が通っているのだ。
そして、血が通っているから写真を撮る瞬間もクネクネと動き回る。
頭をグッと押さえつけている間、カワイイとも思ってしまった。
なんとなく冷徹・冷血なイメージの漂うヘビだが、それこそ
人間の勝手なイメージの典型なのかもしれない。
ひと通り見終わる頃、また雨が降ってきた。今度も激しいやつだ。
動物園の出口で雨宿りしながら、次はマニラでも人気のショッピングモール
「ロビンソン」にでも行こうかと考えた。雨が止んだら向かおうか。
・・・しかし、この雨はいつになったら止むのか見当がつかない。
かといって慣れない土地で歩き出し、また道路が冠水したら困ってしまう。
初日に大活躍したドンキのゴムサンダルも、今日は安宿に置きっぱなしだ。
その時、向こうから「タクシー?ロビンソン?」と言いながら男がやってきた。
きっと怪しいタクシー運転手だ。こうやって自分から近づいてくるやつは
警戒した方がいい。僕は無視した。しかし、まだ声をかけてくる。また無視をする。
しつっこく付きまとってくるのがうざったいが、雨宿りにも飽きてきた。
ロビンソンまでいくらか尋ねると、50ペソだという。
しかし、タクシーに乗るのに50ペソは安すぎる。トライシクルという自転車タクシーなら
あり得る話だ。現に初日も雨の中トライシクルは走っていた。
僕は男に50ペソだなと念を押し、彼に付いて行くことにした。
だがそこで僕が見たものは、タクシーでもトライシクルでもなく、馬車だった。
しかも男は運転手ではなく、馬車の運転手が別にもう1人いた。
これは怪しい。しかし50ペソでいいと言いはり、僕を無理やり馬車に乗せた。
僕のすぐ右に乗り込んできたさきほどの男は、しきりにニコヤカに話しかけてくる。
「マニラは初めてか?何日いる?ホテルはどこだ?いつまでいるんだ?」
この矢継ぎ早の質問、まるで僕の思考を邪魔しようとでもするかのようだ。
そして得た情報で次の手を考えるのだろう。
もし悪意が無いなら申し訳ないが、僕はあえてそっけなく相槌を打つだけにした。
「マニラには観光名所がたくさんあるんだ。ほら、この写真を見てみろ。
ここを全部グルッとまわって、ロビンソンに行く。どうだ?これ全部見れるんだ。
この案いいだろ?な、そうしよう」
ホラきた!予想通りだ。勝手にガイドをしてまわり、50ペソ以上の請求をしてくる魂胆だ。
「悪いけど、けっこう。ロビンソンに行ってくれればいいから」
しかし彼は、へこたれない。何度も同じような話をしてくる。
どうやら方角はロビンソンの方へちゃんと向かっているようだが、
安心はできない。不慣れな僕を混乱させることぐらい朝飯前だろう。
ゴチャゴチャした道路を抜け、馬車は街のはずれにある海岸沿いの方へ来た。
この海岸沿いに着いたら急に方向転換し、ロビンソンとは逆の方向へ向かおうとしたので
「ロビンソンはあっちだろ!!」と僕が大声を出すと、慌てたように馬車の運転手に指示を出し、
「分かってる、分かってる。ここからじゃないと海岸沿いの歩道に入れないんだ」とか言う。
不信感いっぱいで僕は黙っていると、「もうそこがロビンソンだ。よし、ここで金を払え」ときた。
ハァ?ロビンソンまで連れて行くんじゃなかったのか。何だ、この海岸沿いの道は。
ここで降りろって?しかし、こんな奴らに付き合っているのもいい加減ウンザリしてきた。
はいはい、じゃあここで降りますよ。
「じゃあ止めて。降りてから払うから。」
「いやダメだ。いま、この場で、払え。降りる前にだ。」
「いやいや、降りてから払うから。止めて。」
「ダメだ!今払え!」目を見ると、血走っている。しかも、また馬車を走らせようとする。
「止まれ!わかった、払うから。50ペソだよな」
しかし、彼は信じられないとでもいうような仕草をし、こう言った。
「50ペソじゃない。50ハンドレッドペソだ」50ハンドレッドペソって・・・5000ペソってこと?
冗談じゃない。ボるのもいい加減にしてくれ。
「お前は50ペソだと言った。だから俺は50ペソ払う。5000ペソなんて持ってない。」
物価の安いこの国で、そんなお金はホントに今持ってない。
いよいよ彼は半狂乱になった。大声で僕を脅し、腕のタトゥーを見せつけて凄んできた。
この豹変ぶりには少々驚いたが、いくぶん予想していたことでもあるし、
そもそもマニラに着いてから大勢の男性がタトゥーを入れているのはたくさん見てきた。
頭が痛くなってきたので、「5000ペソなんて本当に持ってないんだ。降ろしてくれ」と言うと、
今度は「分かった。じゃあディスカウントだ。3000ペソ」ときた。
ここでケガをさせられるのも最悪だし、もうこのバトルも終わりにしたかったが、
僕は3000ペソも持っていなかった。ホントに今日は貧乏旅行なのだ。
だから僕は「ホントに無いって言ってるだろ!」と言い、
その10分の1である300ペソだけその男に渡し、馬車から飛び降りて彼らの元を去った。
男は「オニイサン、オニイサン」とかろうじて知っている日本語を僕の背中に
投げかけて呼びとめようとしたが、腹が立って振り向く気も起こらない。
ロビンソンの方へ歩きながら、僕は馬車に乗ってしまった自分の行動を反省した。
最終的に馬車を降りた海岸沿いは、ある意味、街の死角であり、
半ば追いつめられたと言っても過言ではない。海には人もいないし、こちらの逃げ場も無い。
彼らの常套手段なのかもしれない。以後、気を付けよう。
たどり着いたロビンソンはかなり大きなショッピングモールだった。
日本でいうところの「ららぽーと」みたいだ。規模はもっと大きいかもしれない。
フィリピン初のファーストフード店「ジョリビー」でコーヒーを飲んで落ち着こうと思ったが
「コーヒーはありません」と言われ、甘~いチョコレートシェイク(42ペソ)を飲んで
スーパーで買い物(102ペソ)してから宿に帰った。
晩飯に入った大衆食堂が素朴な味でとても美味しかった(100ペソ)。
無言で出してくれたスープが、心に染みた。
前号は少々長めの文章をお読みいただき有難うございます。
さて2日目です。今回は写真をたくさん載せます。
~マニラ2日目~
目が覚めた。時計を見たら6時半くらいだ。
昨夜はヘンな寝方をしたので、妙に睡眠不足。
しかし目が覚めた今、もはや二度寝などしてはいられない。
なぜかって?
そりゃ朝ごはんが楽しみだから。
旅先で食べる朝ごはんが僕は大好きなのです。
このホテルはフンパツしただけあって朝食が付いており、
フロントに尋ねると最上階へ行けと言われた。
昨日ウェディングパーティをやっていて入れなかったレストランだ。
僕はまさかこのレストランで朝食を食べられるなんて
思ってもいなかったので、飛び上がりたくなるほど嬉しい。
でもいくら嬉しくったってそんなことは出来ない。
なぜなら30代男の1人旅だから。
ビュフェ形式ということで、舌舐めずりしながら料理を皿に盛り付けた。
チキン・アドボ、チキンとジンジャーのお粥、牛肉の焼いたもの、
ぶ厚いハム、サラダ、フルーツ、ブルーベリーとクリームのデニッシュ、
ツナのデニッシュにコーヒー。
「チキン・アドボ」というのはフィリピン独自の料理で、
鶏肉をニンニク、酢、醤油に漬け込み、柔らかくなるまで炒めたもの。
これが滅法うまくて、こんな料理は初めてで、1人で「ウン!」とか言ってしまった。
お粥も最高で、この2つはおかわりをしてしまったほどだ。
またコーヒーもうまくて、普段はあまり食べない
甘いデニッシュなんぞをお供につけてしまった。
さてお腹もいっぱいになったので、観光だ。
昨日行けなかった城壁内の世界遺産、サン・オウガスチン教会へ。
教会の前にある像がまるで神社にある狛犬のようだ。
入場100ペソ(※1ペソ=約2.5円)。
はっきり言って、ここで100ペソは安すぎる。非常に見所が多い教会。
教会そのものの雰囲気や荘厳さもありながら、気持ちのよい中庭、
回廊に飾られた数々の像や絵画、2階には博物館並みの展示品がある。
じっくり見て回るとかなり時間がかかりそうだ。
それなのに写真不可の場所に素晴らしいものがあったりして、
なかなかもどかしい。
結局たっぷり観て回り、
ホテルから日本にハガキを2枚送って(50ペソ×2枚)からチェックアウト。
今日はこの城壁の中から出て市街地へ移り、まずは今夜の宿探し。
昨日の夕方歩いた城壁の中の路地が、まるで全く別の道みたいだ。
同じ場所が時間によって全然別の顔になるというのは、
国内・国外問わずあることだが、なんだかとても興味深い。
リサールパークという、まるで上野公園をキレイにしたような
気持ちのよい大きな公園を抜けるとマニラの中心地に至る。
一気にゴチャっとした街の様相を呈し、車や人が大勢行きかっている。
特に交通ルールはあってなきが如し、よくも事故が起きないもんだと
ヘンに感心するほど荒れている。
『地球の歩き方』に載っていた「サンディコ・アパテル」という宿が便利そうなので
そこに決め、チェックイン(1150ペソ)。
この料金、安くはないが、高くもない。なぜならこのガイドブックには
”バスタブがある”と書いてあるから。
・・・しかしそんなものは部屋に無く、ホットシャワーすら出ない。
この部屋だけなのかもしれないと思い、宿のスタッフに聞くも「無い」らしい。
今朝までいたホテルとかなりの落差だが、まぁいい、慣れっこだ。
外に出て、マラテ教会までひたすら歩き、暑さをしのぐ。
気温は高くなかなかの暑さで、汗がとめどなく溢れてくるので休める場所はありがたい。
小学生の男の子2人が祭壇の真ん前で祈りを捧げていたのが印象的だった。
「アリストクラット」という大衆レストランで昼食。
パンシット・カントン(350ペソ)とマンゴージュース(110ペソ)。
前者は中華風やきそば。カントンとはおそらく広東のことだろう。
昨晩のシニガンスープと同じく量が多い。これで1人前なのか?
具だくさんで味は非常においしい。
マンゴージュースも本場なのでオーダー。暑い国だからか、濃厚な味が
喉を通るたびに幸せを感じる。この店は感じも良く、人気店なのが分かる気がした。
さて、今からどこに行こう。
なんとなく、ゆっくりと歩きながら街の人々を写真に撮りたいのだが、
カメラを向けるのがなかなか難しい。警戒されるし、撮られたくない人だっているだろう。
とは言え、子供たちはとてもかわいくて被写体として申し分ないし、
大人たちだって、いろんな血の人がいる国なので顔も皮膚の色もさまざまで、
いい写真が撮れそうなんだけど。まあいいや。写真を撮りに来たわけじゃない。
・・・よし、完全な思い付きだが、動物園に行こう。
海外の動物園に行くって事もなかなか無かろう。日本のそれと何か
違いがあって面白いかもしれない。
1人旅ならではの自由さで、僕はマニラ動物園を目指して歩き出した。
しかしこのあと、問題が起きるのだった・・・!!
後編は悪徳フィリピン人とのバトルです。
いつもありがとうございます。
きっかけと持ち物 に関しては、前号をご覧ください。
~初日~
いきなり飛行機が遅れた。
羽田発、マニラ ニノイ・アキノ空港行きの便は30分ほど
後ろ倒しになるという。
こうなるのなら、さっき急いでホットドッグを飲み込む必要は無かったのに。
ようやく席に着き、習慣で隣の席の人に話しかけてみた。
よほど気難しそうな人でなければ、僕はたいがいそうする。
となりの席の人は日本人で、貿易関係の仕事をしており
出張でマニラ一泊、その後台湾に行くという。
忙しくて調べる時間が無かったのか、マニラがどんな場所か
よく分かっていないようだったが、現地に同僚がいるとのことで
その人に任せてある、と言っていた。
僕は海外出張というのを一回もしたことがないので、
非常に羨ましく思った。
それがいったいどこで何をすることなのかすら、よく分からない。
それでもその人は、僕が貸したガイドブックを集中して読み込み、
「マニラはいつか、”旅行”で来てみたい所です」と笑っていた。
飛行機に乗り慣れているのか、「この飛行機は最新のモデルですね。
窓の下のボタン押すと、窓が青くなるんですよ」などと、僕と雑談を交わしながらも
到着後に空港に提出する書類をドンドンと書き進めていく。
僕もそれに倣って記入用紙を埋めていき、その後はそれぞれの時間を過ごした。
マニラに到着し、さよならを言い、空港で両替してからタクシーに乗った(530ペソ ※1ペソ=約2.5円)。
行き先はとりあえず、今夜の宿だ。
普段はあまり宿を事前予約しないのだが、今回は
「トリップアドバイザー」という宿サイトを見ていたら割といいホテルが
ディスカウントされていたので、思わず申し込んでしまったのだ。
タクシーに乗り込んで5分も経たないうちに、空が怪しくなってきた。
「前から雲がやってくる。これはきっと、雨が降るぞ」フィリピン人の運転手が言った。
空港エリアから市街地に入り、高架下で信号待ちをしていた時、前から
物乞いの子供がやってきた。赤信号の時だけ停車中の車の運転席をまわり、
小銭を乞うのだ。この運転手はどうするのかな、そう思っていると
サイドブレーキのあたりをまさぐり小銭を手に取り、今まさに窓を開けて
その子供に渡さんというとき、信号が青に変わってしまった。
僕と運転手は思わず顔を見合わせ苦笑した。
カーラジオから『カントリーロード』が流れてきた。
異国に着いて早々だが、周囲の景色が日本とはもう全然違うので
なかなか心に染みた。
さっきからポツポツ降っていた雨が、どしゃ降りになった。
大量の雨は気が狂ったように降り続け、道路は早くも冠水している。まるで洪水のようだ。
もはや歩いている人はおらず、道には車とトライシクルという自転車漕ぎの人しかいない。
僕がその状況に驚いていると、「ここまで激しく雨が降るのはフィリピンだけだ。
ところで日本は雨が降るのか?」とからかって笑っている。こっちの人はこんな雨、珍しくないのだろう。
ようやくホテルに着いたが、まだ昼間だ。今回の旅はほんの数日なので、
さっそく観光に出たいが、いかんせん、道という道は冠水している。
これでは、冗談抜きでホテルから出て数歩のところで靴が水没してしまう。
そこで早速、あらかじめドンキで購入しておいたゴムサンダルを装着した。
安物だしゴムなので、まったく気にする事は無い。ザブザブと水の中を歩き、
身近な観光地に向かった。いやぁしかし、これ持ってきて大正解だった。
マニラにはいわゆる市街地のほかに、城壁に囲まれたエリアがある。
今日の宿もその城壁の中にある。
城壁に囲まれたエリアは街が一段と古く、家並みも雰囲気も味がある。
今日はこの中をあちこち歩こう。そう決めた。
そして、マニラ大聖堂を観て、
「マナンザンハンディクラフト」でハガキを買い(25ペソ×3枚)、
「チャオキン(ファーストフード店)」でロミというフィリピン風の麺を食べて冷えた身体を温め(107ペソ)、
「シラヒスアート&アーティファクツ」にて民芸品などを堪能し、
セブンイレブンで軽食を買って(61ペソ)ホテルへ戻った。
部屋に戻ると夜の8時くらいになっており、腹が減ってきたが、
この時間から外出するのは危険らしい。
ちょうどこのホテル屋上のレストラン「スカイデッキビューバー」が
眺めがよくて評判らしいので行ってみることにした。
しかし、新しく出来たこのホテル、地元でも人気があるのか
なんと結婚式の貸し切りパーティをやっていて中に入れず!
どうりで、街中では一切見かけないスーツ姿の男の子が
ロビーにたむろしていると思った。それは仕方ない。
旅行者はスタッフの勧めで3階のレストランへ行く事にした。
ここもなかなかのお洒落な店で、これまでの貧乏旅行ではあまり
入らないタイプの店構えだったが、今日は久々の海外旅行初日だ、
背に腹は代えられないので入ってみた。
受付の女性スタッフが親切で、メニューを見せてくれた際に
先ほど入れなかった「屋上のレストランの料理をこっちに運んで来てもいいわよ」
と言ってくれた。よく分からないフィリピン料理のメニューも丁寧に教えてくれる。
結局、それぞれのボリュームが分からなかったので
「シニガンスープ」「ライス」「ガンバス」「サンミゲルビール」を注文した。
「シニガンスープ」は伝統的な酸味のあるスープ。酸っぱい料理は僕は
苦手だが、魚で出汁がとってあり具材も豊富で、奥深い味だった。
酸っぱさの後に甘みがほんのり香るような・・・こういう味ならたまにはいいかも。
インゲン、トマト、ナス、白身魚、大きな緑色の唐辛子、大根、謎の菜っ葉、
謎の星型の野菜が、大量に、洗面器ほどの大きさのスープ皿に入っている。
このスープをご飯にかけて食べるとうまいらしく、試してみたらガッテン。
洗面器スープの中の食べても食べても無くならない白身魚に恐怖を覚えているうちに、
なぜか「この唐辛子は辛くないやつじゃないか?」と思いこみ、かじってみたら大変。
めっちゃ辛い。辛くて辛くて涙が出てくる。飛び上がって騒ぎたい。
でもできない。1人だから。
涙ぐみながらスープをすする30代男。絵にならない。
「ガンバス」はいわゆるスペイン料理屋で出てくる「エビのアヒージョ」である。
10匹のぷりぷりのエビがガーリックの湯気の中で茹だっている。
店が出してくれたハウスブレッドにバルサミコ酢を付けてこれを挟んで食べると
悶絶のうまさであった。
「サンミゲルビール」はフィリピンを代表するビールだが、味が薄かった。
飲んだ気がしねえ・・・
気が付くとレストランの他の席はカップルだらけとなり、唐辛子との格闘で
涙の跡を残した30男は部屋に戻る事にした。お会計962ペソ。
部屋で荷物の整理をしていると疲れを感じ、
ちょっとベッドに横になったら気が付くと夜中の2時半。
なぜか頭の中にアルコールを感じる。サンミゲルビールというよりは、
飛行機の中で飲んだ赤ワインのような気がする。あれからずっと酔っていたという事か?
さて寝よう。明日はこの城壁から外に出るのだ。
ようやく行けた。
久々の海外への旅。
最近は旅行といっても穏やかで安全な日本国内ばかりで、
ここ数カ月もの間、東南アジアのあの混沌とした
喧騒に身を浸したくて実はずっとウズウズしていた。
なんでそんな気持ちになっていたのかはよく分からない。
でも、アジアを旅している時に感じる、
あの独特なヒリヒリする感じ、その禁断症状が出たのかもしれない。
そもそも、こんなブログを書いているのに、
「コイツ、話ばかりで実際に海外に行かないのか」と
思われても仕方ないほど最近は行ってなかった。
そしてどうせ行くなら、まだ行った事のない国に行きたい。
しかも、溜まっているマイルが毎月何もしなくても
少しずつ消滅しているので、それを使って行ける場所がいい。
それで決めた場所がフィリピンの首都、マニラ。
マニラは治安の良くない場所と聞く。
犯罪に遭ったり、良からぬ事に巻き込まれたなんて話を
以前から耳にする都市だ。
しかしながら、フィリピンというのは
アジアの国なのにキリスト教の信者が抜群に多い国であり、
マニラにある教会は世界遺産でもある。
日本では滅多に見られない美味しい料理がたくさんあり、
多くの人々には温かみがある。
つまり、危険だけれど魅力も多い。花で例えると薔薇(バラ)のような町だ。
マニラのことを”東南アジアに咲いたバラ”とは、一体だれが言った言葉だったろうか。
・・・そう、誰も言っていない。
しかしバラの棘はその美しさを守るためにある。
ではその危険という棘に隠されたマニラの美しさを、この目で見抜こうではないか!
そう決意し、旅立つ事にしました。きっかけは以上です。
~持ち物~
・小さめのリュックサック(これに全てを入れていきます。
道が舗装されていないのでキャリーケースは使いづらい)
・メモ帳(立ったまま書けるもの)
・ボールペン
・モンベルの防水パーカー
・ジーンズ(蚊など虫対策)
・ベルト(金属部分の無いもの。空港対策)
・Tシャツ
・七分丈シャツ
・ゴムサンダル(ドンキで購入。270円)
・履き慣れた靴
・下着
・洗濯物入れ袋
・ケータイ
・デジカメ
・充電器
・世界中で使えるコンセント用アダプター
・荷物用の鍵
・『地球の歩き方』
・『指さし会話帳』
・小説(長めのやつ)
・トラベラーズチェック
・安物の財布(最悪スリに遭ってもダメージの少ないもの)
・海外のATMでも使えるキャッシュカード
・クレジットカード
・海外旅行保険
・パスポート
・メガネ
・時計(Gショック)
・最低限の薬
・使い捨て歯ブラシ
・使い捨てシャンプーなど
・整髪料
・ポケットティッシュ(海外ではまず街角でもらえません)
・トイレットペーパー(芯を抜いたもの)
・ウェットテイッシュ(かなり重宝しました)
・タオル(暑い国に行くにはマスト)
・電卓(100均で購入)
持ち物は以上です。次号からの本編をよろしくお願い致します。
いつもありがとうございます。
ここから初めて読まれる方は、まずは
をお読みください。
* * *
彼は初のゴールデン街、僕もここに足を踏み入れるのは久しぶりだ。
前の会社にいたとき、未入金の回収に来たのと、
幼馴染とコーヒーを飲みに来たことくらいしかない。
興味はあったのにビビっていたのだ。
細い遊歩道を抜け、突如現れる前時代的な飲み屋街。
一目みて分かる独特な世界である。
いまや日本各地でどんどん消えていっている
”昭和の香り”が充満している。
狭いエリアに小さな店が数えきれないほどひしめき合っており、
どの店に入って飲めばいいのか分からない。
だいたい200店舗くらいはあるようだ。
これは、店選びから一苦労だ。
入口に掲げてあったゴールデン街全体案内図を前に、
僕は記憶を掘り起こし、かつて
雑誌で読んだ覚えのある2,3の店の名を見つけ出した。
これらの、前に本で読んだ覚えのある店の
どれかに行こうではないか、と僕が提案すると、
同僚のTはまずは全体を練り歩きたいと言う。
今まさにゴールデン街デビューを飾ったばかりの
彼の意見を尊重し、ひととおり見て回ると、
いやはや、やはり非常に魅力的な場所である。
外国人観光客が多いのも頷ける。
一見のお客を拒んでいる雰囲気もありながら、
ひとたび中に入って居場所が出来たなら、
すごくあったかい気持ちになれそうな・・・
おそらくその閉ざされた扉という
固い殻の中には多くの魅力が詰まっており、
さながら食べ物で言うと卵のような感じがする。
この卵を警戒し食べずに腐らせるか、
思い切って割って美味なる中身に身を躍らせるかは
もはや自分たち次第だ。
とにかく、どこかの店に入らねば始まらない。
まず飛び込んだのは、比較的人通りの多い
路地の角にあった店『どんがらがっしゃん』だ。
店の入り口をくぐった。