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一歩、世界に近づくブログ

どんな国へも、まずは興味から!

言葉や食べ物やその他の文化など、
自分が直接触れた「面白い!」と思った
”外国に関わること”を、力を抜いて書いていきます。

1記事あたり、約2分で読めます!

↓サイドバーから、気になる国をご覧ください!

スペインのバルにはいろんな種類のタパス(小皿料理)がある。 

どこのバルにも、寿司屋のショーケースのようなものが付いているカウンターがあり、その中にいろんなタパスが並んでいる。  

どの店に行っても置いてあるのがトルティージャ(スペイン風オムレツ)で、次いで揚げ物がよく見かける。

先日入ったバルで初めて見たのは、よくご飯と一緒に食べる「しらす」より少し大きいサイズのウナギの稚魚(アンギラスと呼ぶらしいです)を、卵と和えて炒めてパンの上に乗せたもので、独特の歯ごたえといい塩気といい、とても美味しかった。

そこで、Wi-Fiが使えるタイミングで「アンギラス」を画像検索してみた。出てきたのは、ウルトラマンかなんかに出てくる怪獣だった。

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ウナギの稚魚が怪獣と同じく名前かよ!と思ってその画像をよく見たら、なぜか見覚えがある。

記憶の底をさらったら、自分が幼稚園の時に買ってもらったおもちゃがコイツだった。
今も昔も、俺はアンギラスには敵わないんだなぁ…としみじみ感じてしまった。

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↑こちらはタパスの方のアンギラス

続く。
今日は初めてドネーション制の休憩所(カフェ?)に立ち寄った。

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ドネーション(寄付)制のアルベルゲ(巡礼者用の宿)は今回の旅でこれまで何度も泊まったが、休憩所は初めて。

宿の場合は、寄付と言えどもだいたい一人あたり5ユーロ以上は専用ボックスに入れるのが相場になっているが、休憩所の場合は相場がわからない。
提供される物が町でだいたい幾らくらいかを知っていないと、ドネーションとはいえ、後味がよろしくない。

僕は休憩所の世話人に幾つか注文し、素朴なテーブルについて用意されるのを待つことにした。

テーブルにはすでに休憩していたウルグアイ人の巡礼者がおり、彼女からヒマワリの種の食べ方を教わった。

「外側の塩を舐めて、こうして歯で殻を割って、中の実を食べるの。慣れると全部口の中でできるわ。一度食べたら、止まらないわよ。」

ウルグアイなど南米から巡礼に来ている人は珍しい気がしたので聞いてみると、やはり「多分いまは私一人だと思う」とのこと。
これまでウルグアイ人と話した事など無かったが、これでまた世界が少し身近になった。

その後、世話人が用意してくれたビールとトルティージャ(スペイン風オムレツ)、りんご、茹で卵を食べた。寄付する額は妻に任せたが、幾らかと尋ねたら「秘密」と言われた。

それにしても、こうした巡礼者用の休憩所や、フルーツや飲み物などを提供してくれる車などは、公のものなのだろうか?それとも善意の個人がやっているのだろうか?

アルベルゲ(巡礼者用の宿)も破格の値段で宿泊させて貰っているので、ペレグリーノ(巡礼者)はスペインではかなり厚遇されていると言えるだろう。

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道ゆく地元の方から「ブエン カミーノ!」と応援されるたびに、素敵な国だと感じる。

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宿泊は、ミネルヴァさんという女性がオーナーのアルベルゲ(巡礼者用の宿)に決めた。

宿で飼っている犬(映画『スターウォーズ』に出てくるチューバッカにそっくり)の頭を撫でていたら気持ち良くなったらしく、横になって腹を見せ、ずっとそのままになってしまった。

晩飯は皆で食べた。食事は、ミネルヴァさんと一緒にアルベルゲをやっている男性の手作りだという。これが滅法うまかった。

野菜のクリームスープ、牛肉の煮込みライス添え、デザートにビスケット添えカスタードクリーム。飲み物は各自が持ち込んだリオハワイン。

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一緒に食卓を囲んだのはイタリアのヴェローナから来たアントニオ夫婦、同じく南イタリアのアンジェロ、ブラジルから来たジョルジとソフィアの親子、アイルランドから来たメアリーとメアリーの二人組。

陽気なイタリア人が3人もいるだけでなく、ブラジル人もそれを上回る賑やかさ。アイルランド人のメアリーたちは日本人である我々にあれこれ話し掛けてくれる。

食事だけでなく、この宿は主人であるミネルヴァさんの雰囲気が反映された温かい感じで、居心地がとても良かった。

小さな町ベロラドが忘れられない場所になった。

本日
サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ~ベロラド

続く。
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不要になったものを日本に送るため、郵便局へ。しかし、支払いの段になって、なぜかクレジットカードが使えない。アメックスがだめなのかと思い、別のカードを出しても、試してもいないのにダメだと断わられる。

真面目そうなメガネをかけた局員はスペイン語で何か理由を言っているようだが、分からない。

結局、別の客が手助けしてくれ、どうやらカードそのものではなく、読み取り機の方のトラブルらしい。それなりの額の場合は、出来るだけカードでの支払いにしたいのに、マジですか…。

ちなみに、よく見たら郵便局員は腕にタトゥーがあり、いかついリングとブレスレットもしていた。郵便局員なのに!と一瞬思ったが、それは日本人の感覚だから。

こちらスペインではタトゥーは気軽なファッションのようで、職業年齢に関わらず、いろんな人がしている。

日本ではチラリとタトゥーが見えるだけでヒエッとなる人が多いし、入れてる人もそれを隠してる人がいたりするので、これの捉え方は国によって違うようだ。

先日フィリピンでボッタクリ馬車に乗った際、相手は最終的に僕に腕のタトゥーを見せてオラッ!と脅してきたが、僕は逆に(あぁ、こうやって日本人から巻き上げてるんだな)と妙に冷めてしまった。

フィリピン旅行のページはこちら↓

フィリピンでもかなり多くの人が入れていて、しかしそんなポピュラーなタトゥーも、相手次第では脅す武器になりえるんだな…と学ぶことができた。


以上、備忘録的に書いてみました。
今日の道はひたすら平凡だった。
歩き出しから目的とする町、サント・ドミンゴデラカルサーダまで、特に風景や何かが変わるわけでなく、ゴーストタウンを含め、町も村もまばらで、時間の経過が遅く感じられた。まぁ、長い旅路、そういう道の日もあるだろう。

しかし、サント・ドミンゴデラカルサーダに着き、そこで有名な教会は興味深かった。なぜなら、教会の中に、しかも祭壇に、二羽のニワトリが飼われているからだ。

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なぜこんな事になっているのか、もちろんエピソードが、それも古い物語があるのだが、それはこの巡礼路の専門のサイトか何かで検索してもらうとして、とにかくその印象は変わっていた。

黒い祭壇には二羽のニワトリのイラストが描かれ、そのイラストで挟まれるようにガラス窓があり、生きたニワトリがコッコッと動いているのが見える。これまで数え切れない数の教会を見てきたが、ニワトリがいるのはここだけだろう。

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宿泊したアルベルゲ(巡礼者用の宿)にも庭にはニワトリが飼われ、土産物屋にはニワトリの小物が置かれ、パン屋ではニワトリを形どった可愛らしいパイが店先を飾っている。ニワトリによって潤っている町なのだ。

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晩飯は、ニワトリにちなんで、鶏肉…という気にはなれず、ここラ・リオハ州の郷土スープとラ・リオハ風の豚肉の煮込みを食べた。

ふだんは安いものしか食べていないので、これは少々値が張ったが、正直、悶絶のうまさだった。

また、この地のワインは世界的に有名で、美味なのに水より安い(‼︎)ので味わった。

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あぁ、思い出しただけでも再度食べたい。
スペインもまた美食の国だとしかと感じた。

本日
ナヘラ~サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ
(スタート地点から217.5㎞)

この道は足のマメとの闘いでもある。1日あたり20~30㎞、毎日毎日歩くので、ケアを怠ったりムレたりすると、マメが出来やすくなる。マメができたまま歩くと、かなり痛いらしい。

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今日はブラジルから父娘でやってきた巡礼者と知り合ったが、娘さんのほうが足のマメが酷いらしく、道端で湿布だか包帯だかを替えていた。

この子だけではない。周りをよく見渡すと、仮にマメが出来ていなくとも、脚を引き擦って歩いている人は珍しくない。

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スタート地点であるサン・ジャン・ピエ・ド・ポーから数えて10日前後、不調が来てもおかしくないタイミングだ。僕も、右足のアキレス腱をダマしダマし歩いている。

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“こうするとラクに歩ける”だとか、“体感温度管理はこうすべき”だとか、この過酷な巡礼道を歩いた者は、皆、「歩くこと」についての一家言を持つようになりそうだ。

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さて、今日は30㎞歩き、目的地ナヘラのアルベルゲ(巡礼者用の宿)に着き、シャワーと洗濯をしようとシャワー室の前で順番をついていた時のことだ。

腰にタオルだけを巻いた男性がシャワー室から飛び出して来て、真剣な顔でオスピタレイロ(宿の世話人)に何かを伝えている。

様子を見ていると、どうやら、2つあるトイレのドアのうち1つ、同様に、2つあるシャワー室のドアのうち1つが、長い間閉まったままになっているという。つまり、「中で誰か倒れてるんじゃないのか?」という訳だ。

話を聞いたオスピタレイロは、うなずき、そのドアをノックするも、やはり返事は無い。それから、隣の部屋からハシゴを持ってきた。これで個室の真上から様子を伺うのだろう。

ハシゴの上から個室を見下ろしたオスピタレイロは、しばらく見下ろしたまま、そばにあったブラシを手に取り、下に向けて突いた。
気を失っている男を起こすためであろう。

しかし、そのあと、内側からようやく開いたドアの中を見た僕は、驚いた。

中には、誰も居なかったのだ!

誰かがトイレやシャワーを使い終わり、勢いをつけてバタンと閉めた拍子に内鍵が下り、誰も居ないのにロックされてしまったのだった。

何事もなくてホントに良かったが、体調を崩す人が続出している今、緊張が走る出来事だった。

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晩飯は、スーパーで買い物をし、「ほうれん草とパンチェッタとナッツのサラダ」と「和風パスタ」を作った。90人も泊まる宿なのに、備えられているのはホント小さなキッチンなので、場所の取り合いで、調理に1時間も掛かってしまった。
しかし、久しぶりに食べれた麺に感激!(こちらでは、いつもいつもパンなので)

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22時の消灯直前、20代の子達が外でギターを弾いて、唄を唄っていた。非常にキレイな声で聴き入ってしまった。

続く。

本日
ログローニョ~ナヘラ
(スタート地点から196.5㎞)

本日、この街 ログローニョはサン・マテオ(収穫祭)で町中がお祭り騒ぎのため、巡礼は1日お休みし、各県代表者によるワイン用のブドウ踏みを見学したり、クラビッホという場所の1200年前の城砦遺跡を観に行ったり、闘牛を観たりした。

特に闘牛は興味はあっても実際に観たことがある方は多くないと思うので、知ったことなどを箇条書きで記してみます。

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・闘牛は、基本的に日曜日に開催されるもの。しかし、今回のようにお祭りの時は別。

・メキシコのルチャリブレ(メキシコプロレス)のように男メインの娯楽というより、家族でも来るイベント。若い女性も多い。ただし、葉巻を口に咥えた、いかついオヤジも多い。

・野球場のように場内には売り子がいる。しかし、おっさん。ツマミ用のヒマワリの種を売っている。

・入口には、ボクシングのパンチを受けるような分厚いマットみたいな道具でバーン!バーン!と音を出しているスタッフがいる。目的は不明。盛り上げ役?

・スペインは陽射しが強いので、日陰席の方が高い。ちなみに今回は「マスバラート!(もっと安いやつ!)」と伝え、二階席で2人で56ユーロ。なお、闘牛場のことはスペイン語でtoro(トロ)と言う。

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・ショーの一番最初は、馬車に乗った誰か、馬に乗った誰かのあと、徒歩の闘牛士が12人、馬に乗った闘牛士が4人、そして馬が3匹の順で中央に登場。その後、全員いったん下がる。

・まず初めに出てくる闘牛士の布は赤では無くピンク。彼らは見習いで、マタドールではなく、スバルテルノと呼ばれる。

・スバルテルノによってピンク布で興奮させた牛を、次に馬の上から長槍で刺す人がおり、(この時、馬も攻撃される)この、人たちをピカドールと呼ぶ。

・ピカドールによって長槍で突かれた牛に、短い槍のようなものを二本同時に牛の背に刺す人が3人出てくる。彼らはバンデリジェロと呼ばれる。

・最後にようやく、弱った牛にとどめをさす役割の、赤い布を携えたマタドールが登場。
布を右手に持っている場合は常に左手を腰に、布を左手に持っている場合は右手に剣を構える。紙一重で牛の角をかわす技が決まると、客は「オレ!」と言い、マタドールは牛に背後を見せ観客の期待に応える。最後の最後に、剣を急所に刺し、その後、牛はガクガクして倒れる。もし、剣を二回刺しても即死しない場合は、短剣を頭に刺してとどめをさす。

・牛は馬車によって場外へ運ばれ、観客は最高潮に盛り上がって白い布を振る。楽隊は楽器を掻き鳴らす。マタドールは観客に挨拶し、観客は立って拍手をして応える。

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・つまり4段階で闘牛士たちは一頭の牛を倒し、その華麗さを他のチームと競う。牛が吐血するのは評価が下がる。

・初めて目の前で牛が息を引き取った光景は衝撃で、それを観て喜ぶ観客にも違和感を覚えたが、これはこの国の国技であり、マタドールはスペイン人にとって憧れの職業であり、命をかけて闘う闘牛士は誇り高い存在でもあるので、なんだか、感情の整理がしにくかった。
ただ、一度でも観ないと今後肯定も否定も出来ないので、経験としては良かった。そしてマタドールは本当にカッコいい。


話は変わり、今日のアルベルゲ(巡礼者用の宿)は、寄付制のところにした。教会に併設された、口コミで大変人気の宿で、昨日探しても見つからなかったのが、今朝偶然に発見してベッドを確保できたのだ。

宿泊費は寄付制にも関わらず、なんと夕食も朝食も出してくれるという。

20:15からの夕食は宿泊者皆が揃って同じテーブルについて食べるシステムで、食事前に「巡礼者の歌」を皆で歌わされ、食後には神父の話を聞く必要があったが、食事そのものは美味しく、なにより、オスピタレイロ(世話人)の2人の女性が昼間から料理を仕込んでいたのを知っていたので、味わいはひとしおだった。

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↑食後は隣の教会へ。神父の話を聴く。

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↑暗闇に浮かぶ祭壇。貴重な経験になった。


ところで、この街ログローニョで1週間続く収穫祭は今日が本番。現在、夜中の3時半だが、街中からお祭り騒ぎがますます大きく聞こえてきて、目が醒めてしまった。
寝てられません…
いつになったら静かになるんだ…

続く。

本日
ログローニョ滞在
ロス・アルコスの聖マリア教会に入ると、話しかけてきた人がいた。白髪のおじいさんだ。

彼はいきなり日本語で話し出した。
要約すると、こういう内容だった。

・自分は日本語が話せるし、日本人が好きなので、日本人に会えた際は練習も兼ねて日本語で話がしたいとのこと。

・このロス・アルコスの町で生まれた彼は、若い頃に日本に渡り、40年以上を向こうで過ごした。
東京の六本木から始まり、香川県の丸亀、小豆島などで暮らすうち、日本という国が故郷スペインよりも気に入り、今ではログローニョというこの先の都会の教会で神父をしながら、ボランティアで子供達に日本語を教えている。

・「スペインは好きです。でも、日本は愛してます。」と言っていた。1番好きな食べ物は、スペインのパエリヤでもトルティージャでもなく、「天ぷらうどん」とのこと。丸亀でうどんの真髄に気付いたのかもしれない。

・日本語を教えているスペインの子供達へのご褒美に日本の硬貨をあげると随分喜ぶという。一円玉、五円玉、十円玉があれば欲しいとのことだったので、僕らのを提供した。特に十円玉が人気らしい。50円玉、百円玉は「高価すぎる」という理由で拒否された。

・彼は今日一緒に過ごした自分の親戚たちも僕らに紹介してくれたので、記念に写真を撮った。
「僕はもう歳なので、大好きな日本には今後行けないと思う。だから代わりに、その写真を日本に連れて帰ってください」

・日本が大好きな彼は、あの日本の民謡『ふるさと』を地元ロス・アルコスの子供達にも教えていた。すると、かつての教え子がたまたま目の前の教会にミサに訪れたので、皆で一緒に日本語で『ふるさと』を歌った。

マリンブルーのキレイな目をした神父さんだった。昨日はそんな素敵な出会いがロス・アルコスであった。


そして今日、そのロス・アルコスから出発し、トレス・デル・リオという町でボカディージョ(スペイン風サンドイッチ)とカフェ・コン・レチェ(カフェオレ)で休憩。

そう言えば、20年くらい前に「ロス・デル・リオ」という白人2人組のおじさんが『恋のマカレナ』という歌を歌って日本で大ヒットしたが、彼らは今どうしてるんだろうか。


ビアナという町に着き、今日はここに泊まるか先に進むか、妻と話し合った。ビアナはかなり小さな町だが、僕がいま右アキレス腱を痛めてるので無理をしないほうがいいんじゃないかと。

しかし、僕としては、歩けないほどではなく、ポールを使えば前に進めるし、そもそも次の街、ログローニョに早く着きたいという気持ちがある。なので、コーラだけを飲んで先に進むことにした(旅先で飲むコーラは、なぜか美味しい)。


ログローニョに到着。
この「フランス人の道」と呼ばれる巡礼路の中では、先日のパンプローナのように比較的大きな街だ。
実はこのログローニョ、昨日から一週間かけて街をあげて大々的に「収穫祭」をやっている。言わばフェスティバルだ。

アルベルゲ(巡礼者用の宿)にベッドを確保し、街に出ると、いや、いるわいるわ、若者がすごい!

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↑街中で長縄をする若者。

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↑広場前で女装する若者。

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↑テレビに映る若者。

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↑ダルマさんが転んだ、をする若者。

ちなみに、この祭り、明日が本番だそうで…。

続く。

本日
ロス・アルコス~ログローニョ
(スタート地点から165.5㎞)
なんと、巡礼路沿いには、一ヶ所だけ、蛇口をひねると「ワイン」が出てくる水道(ワイン道?)がある。
イラーチェ修道院がその場所だ。

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以前、この過酷な巡礼路を歩くペレグリーノ(巡礼者)に対してワインを振る舞ったのが発端で、現代の巡礼者に対しても変わらず提供しているのだ。

ただし、蛇口をひねると出てくるシステムということは、ワインが無くなったらそれでお終いという事だ。

今日僕らがこのイラーチェ修道院に着いて蛇口をひねったら、それが最後の量だったらしく、数秒で出なくなってしまった。

それにしても、蛇口から透明な水以外のものが出てくるのは、香川でウドンを食べたとき以来の衝撃だ。あの時はダシが出てきて感嘆したが、今回は赤色の液体なのでその異様さはなかなかだった。

たくさん出てきて酔っ払っても長距離歩けないので、ちょうど良かったというべきか、むしろツイてたというべきだろう。


今日もいつもと変わらず、ただ、ひたすらに黄色い矢印とホタテ貝のマークを頼りに歩く。

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20代から70代以上まで、幅広い人々がそろって重そうなバックパックを背負って毎日歩いているが、皆なにを考えながら歩いているのだろう?

神への祈り?
家族の健康?
将来の展望?
今晩の食事?

歩く理由は人それぞれ、考える内容もさまざま。

僕自身も、日本にいるときは簡単に手に入りそうでなかなか作れなかった「考える時間」、この巡礼路中にそれを充てようと思う。

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だだっぴろい畑を歩いているとき、今日もまた、急に後ろからあの『北斗の拳』のTシャツを着ていたフランス人のアンドルーが現れた。

彼はデカいリュックにセーターやら寝袋などの他に木製の笛を差して歩いていたので、畑の中で笛を吹いてもらった。20代なのに落ち着いた雰囲気の男だ。

道にしゃがみ込んで草を摘み、「これはタイムだよ。ハーブの一種の。匂いを嗅ぐと気分が良くなる。」とか言ってきたり、なぜか花を持って歩いてるので尋ねると、「これはヒペリカム。疲れたときに花に近づけると、元気が出てくる!」とか教えてくれた。

ただ黙々と歩くのではなく、一昨日のアメリカ人のジュリーや、昨日のイタリア人のマリオとマリア、そしてこのフランス人のアンドルーのように、道そのものから楽しみを見つけて歩くのは、この長旅の大きな助けとなりそうだ。

少し日本語が分かる彼と、少しフランス語が分かる僕は、ある意味バランスがとれているようで、話が続きやすい。

でも、日本語の「いただきます」の“ます”って何?「いただき」じゃダメなの?とか、そもそもなんで「戴く」という受け身の単語なの?とか、「召し上がれ」って日本語、聞いたことないけど、どこで使われてるの?など、返答が難しい質問をしてくるのでコメントに苦労した。

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ロス・アルコスに着き、教会に入ると、なんと僕らに話しかけ、握手をしてくる人がいた。

続く。

本日
エステージャ~ロス・アルコス
(スタートから137.5km地点)
「きみ、そこになってるブドウ、うまいぞ。食べてみな。」前を歩く、緑色の目をした白人のおじさんに急に声をかけられた。

彼を見た途端、僕は彼がイタリア人ではないかと思った。幼稚園のときの園長先生がイタリア人で、彼の顔に似ていたからだ。

果たしてまさしくその通りで、マリオと言う名の彼は、妻のマリアを僕らに紹介し、そばのブドウ畑から勝手に拝借したブドウの房をこっそりどころか、堂々とムシャムシャ食べ始めた。

彼らはイタリア人らしく全身から陽気で人懐こいオーラを出していたが、ほぼイタリア語しか話せないらしく、僕らとのコミュニケーションに四苦八苦しているうちに、新しいブドウ畑を見つけ、「おいマリア、また新しいブドウがあるぞ!」みたいなことを言って旦那のマリオは次の房を取りに行き、マリアさんは「やれやれ…」みたいな顔をして僕らに苦笑を送って来た。

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丘の上の中世の町、シラウキを通り過ぎたが、昨夜隣り村のマニュエル村との合同フェスタがあったらしく、町中に祭りの後のゴミが散乱していた。事前評判のよい町だっただけに残念だが、ゴミをほっといて皆で昼まで眠りこける所がスペインらしい。

村を過ぎると、なんとローマ時代の石畳がしばらく続く道を歩いた。そんな2000年以上も前の道が残っているのもすごいし、その道を僕らのような巡礼者が1000年も歩いているのも驚きだ。


その後しばらく歩き、通りかかったのがサン・ミゲル教会。かなり古そうだ。

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中に入ってしばらくすると、僕らの後ろを歩いていたのだろう、フランス人のアンドルーも入ってきた。彼は昨日のアルベルゲ(巡礼者用の宿)で『北斗の拳』のTシャツを着ていて話した若者だ。

「この教会の名前になってる“ミゲル”とは、大天使ミカエルのことだよ。ミシェルとも言う。国によって呼び方が変わるんだ。」と教えてくれた。つまりあの、フランスの観光地、モン・サン・ミッシェルのミッシェルと同じ天使を指すということだ。

この教会、今は使われてないらしく、ここに訪れた人が残していった、いろんな人のいろんなものがある。手紙や写真、オリーブの実、手袋、お菓子など…。

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誰がどんな目的で置いていったのか分からないが、この木製の十字架しかない小さな教会の祭壇いっぱいに、過去ここを訪れた人の足跡が残されており、なんとも言えない雰囲気が漂っていた。


昼過ぎ、今日の目的地、エステージャに到着。
この街は、「星」という意味があるらしい。
なんでも、星に導かれた羊飼いにまつわる伝説が残る街だとか。

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今日の宿は、宿泊費が安いどころか、寄付制。自分の気持ちの分だけ寄付するシステムだ。

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アルベルゲ(巡礼者用の宿)の管理人は、朝食だけでなく、食材を買って来れば晩飯も作ってくれるという。それを皆でシェアするのだ。

結果、トマトとじゃがいもとレタスのサラダ、パプリカとアンチョビのライス、チョリソーとレンズ豆のスープなどが食卓に並び、英語とフランス語が飛び交う晩餐になった。

「君達は、どうしてこの道を歩いてる?」と聞かれ、「ハネムーンなんです」と答えると、「それはステキね~!」「新しいアイデアだな!」など、意外なほどウケた。

また、フランス人のカップル、ギヨムとマエリスの2人とも話した。なんとギヨムは日本語が少し話せたので、その理由を聞いてみた。

要約するとこうだ。
「一度、四国遍路に行ったが、言葉が全く通じなかった。言葉が通じないと遍路ができず、フランスに帰国した。でも、やはりどうしても歩きたくて、2年かけて独学で日本語を学び、再度、四国遍路に行った。」ということだ。

「来年、僕たち、結婚する、予定です。」
彼は照れくさそうにそう付け加えた。
素晴らしい話だ。

この街はエステージャ。星という意味がある。
アルベルゲの外に出て空を見上げると、本当に多くの星が光っていた。


本日
プエンテ・ラ・レイナ~エステージャ

続く。


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この巡礼路は、実は映画にもなっています。『星の旅人たち』という作品で、あちこちの巡礼路中の名所が登場するのですが、上の写真の場所も映画のワンシーンで使われていました。

僕はこの道の存在を知り、この映画を観て、このシーンを見たときに何故か素敵な場所だなぁ、と感じたのを覚えています。

そこに今日、我が足で到達し、手で触ることが出来ました!心底うれしい瞬間でした。それが伝わったのか、いろんな他の巡礼者から「写真撮ってやろうか?」と言われてしまったくらいです。

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巡礼路は、このようなホタテ貝の印を追って進みます。余りにも歩くので、履き潰された靴が転がっていることも。持ち主はいったいこの先どうしたのか…。


ところで、実は、巡礼路には幾つか種類があり、巡礼者のほとんどはフランスからスペインを横断する「フランス人の道」と呼ばれる道を歩きます。

他には「北の道」「ポルトガル人の道」「銀の道」などがあるが、初心者はまずは「フランス人の道」を歩くのです。僕らも同様。

今日歩いたフランス人の道から少し離れた場所に、エウナテという場所があり、そこは中世の雰囲気をよく残す教会で有名。

オテルガという村から徒歩で30分と看板に書いてあったので、途中で会ったアメリカ人のジュリーと一緒に3人で向かった。

彼女はポケットから木の実を出して、いろいろ説明してくれたり、道に落ちているカタツムリの殻をストックでいじって「ホラ!カタツムリよ!」とか、トウガラシ畑に駆けて行って「凄い量だわ…」とかやっている。結構年輩のはずなのに、この好奇心はすごい。若さの秘訣は、やはり好奇心なのか。バックパックにはワインボトルも一本ぶっ刺してあって、いやはや、畏れ入る。


エウナテの教会は、華美さの無い非常にシンプルなものだったが、中で音楽が流れており、それがこの教会の雰囲気にバッチリ合っていた。

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教会横の小屋に入ると、管理人が「良かったら召し上がれ」とフルーツとナバラワインとビールとピーナッツを出してくれ、6人くらいで一緒に飲んだ。最初は付いて行けてたのだが、白人さん同士の英語の会話のスピードには、まだついていけない。残念だけど、まだまだ勉強不足だ。


美しい橋で有名な町、プエンテ・ラ・レイナに到着。
この橋は、レイナという姫のために造られた橋(プエンテ)で、その美しい橋がそのまま町の名前になっているのだ。

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商店で買い物をし、アルベルゲ(巡礼者用の宿)で晩飯を作っていたら、他の巡礼者のおばさんが「あなたたち、このトマトとオニオンのサラダいる?あとパンも。欲しいならあげるわよ。その代わり、お皿はキレイに洗って返しといてね」と言ってサラダとパンをくれ、別のおじさんは「俺の玉葱も使っていいぞ」と野菜をくれた。あぁ素晴らしき、シェアの精神。


ダイニングにいたら、背中に「北斗の拳」とプリントされたTシャツを着たフランス人の若者がいたので話し掛けた。
「日本のマンガが好きなんだけど、まだ行ったことは無いんだ。日本は物価が高いから。…ところで、イチジク食べる?」

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↑この漢字はbraveって意味だよって教えてあげました。


明日歩くため、王妃の橋はあえて渡ってません。
はやく明日にならないかな!

本日シスール・メノール~プエンテ・ラ・レイナ

続く。