本日の宿、休みなく27㎞歩いて汗と砂にまみれてるのに、なんとシャワーが水しか出ない。
僕の前に入ったイタリア人の若者も、ふるえながらスグにシャワー室から出て来たし、同室のイタリア人ダリオは「こんな寒いのに水しか出ないから、俺はアタマ洗うの止めたよ」と言っていたし、数日前に知り合った21歳の日本人トモ君は「もしかしたらシャワーのホットとコールドが逆になってるのかもと思ってレバーを反対側にしたらもっと冷たい水が出てきて、その瞬間に諦めました」と言っていた。
真夏の東南アジアじゃあるまいし、この季節の水シャワーはきつい。
昼間、スペイン人の肝っ玉母ちゃんテレサが非常に慣れた手つきでトマトや玉ねぎをカットしてサラダを作るので、僕と妻はあんぐりしてその手さばきに見とれていたら、彼女に「あんたたち中庭においで。私らと一緒に飲むよ!」と、なぜか半ば強引に誘われた。
テレサとその夫ヘスス、そして彼らの友人(名前忘れた)の3人の迫力に押され、小さくなってしばらく一緒に飲んでいたが、僕らはATMに行かねばならないので席を外すと、なぜか「晩もここにおいで。一緒に食べるよ!」と半ば強引に誘われた。
お誘いは素直に嬉しいので、そのお礼にと晩御飯用にと料理を三品作っていると、テレサがキッチンにやって来て、「あんたたち、何やってんだい。頑張りすぎだよ。笑」と言われた。
テレサは『天空の城ラピュタ』に出てくる、ドーラおばさんみたいな人。さすがに映画のように「40秒で支度しな!」とは言われなかったけど。雰囲気はガサツだが優しいおばちゃんだ。
彼らはワインをすこぶるたくさん飲む。
当然酒に強いスペイン人だって酔ってくる。
テレサは「私が町で若い男の子を見かけて、かわいい子だねぇ、って眺めてると、この旦那はシュンとしてやがんのさ。で、今度は逆に旦那が町でカワイイ女の子を眺めてるときは、私は旦那の頭をバシッとはたいてやんのさ!ギャハハハ‼︎」とか言いながら、どんどんチーズやサラミが皿の上から消えていく。
ヘススの方はワインを入れる用の皮袋を持参しており、僕に向かって「おい、ワインはグラスで飲むものか?それとも袋で飲むものか?」と聞いてきて、「…ふ、袋です」と答えると満足そうにワイン袋をこちらに寄越してくる。
↑ワイン袋の正しい飲み方を教えてくれるヘスス
そしてテレサもヘススも妙に静かになったなあ、と思ってチラリと見ると、真剣なカオして新品のワインを瓶からそのワイン袋に入れ替えている。
↑中世の巡礼者コスプレをしたお姉ちゃんと写真を撮ってご満悦のヘスス
テレサと言えばマリア・テレサ、ヘススと言えばスペイン語でイエス(キリスト)の事だ。
名前だけじゃなく、こりゃあ、タイヘンな人に気に入られてしまったぞ。
続く。
本日
ベルシアノス・デル・リアル・カミーノ~マンシージャ・デ・ラス・ムラス
(スタート地点から451㎞)










































