振動子の故障モードで一番多いのが衝撃による内部エレメントの破損。
次に多いのがソケットの接触不良、内部ケーブルの断線とコネクターピンの腐食による折れ。
今回送られてきたのもブルーコネクター内の断線、モニターの向きを変える際にケーブルにストレスが掛かったみたいです。
先ず7ピン(フル接続仕様)のブルーコネクターの単品を入手。
4周波の振動子は浅場仕様も深海仕様も7ピンのうち5ピンを使用するから5芯仕様の防水コネクターをチョイス。
作業はいたって簡単、コネクター側と振動子側の両方の太いケーブルの被膜を剥がして中の細い線を露出させ必要なものを選びます。
太いケーブルの中には7本の細いケーブルが二つの束になって納められています。
その中で不要なのがオレンジ色と青のケーブルなのでそれを切ってしまいましょう。
残った5本をまとめてコネクターのカラーに挿し込みます。
このコネクターのカラーが優れモノで最後に締めこむと太いケーブルに中のゴム製のカラーが密着してIP6レベルの防水を実現してくれるのです。(これが今までメーカーが言っていた「ケーブルの防水接合は困難」をいともあっさり可能にしてしまいました)
後はケーブルの被膜を剥がすことなく5つのスリットに挟むだけ。
挟み終えたら余分なケーブルをカット。
出来上がりはこんな感じ。
これをコネクター本体にねじ込みます。
なんと、これで片側の接続が完成。
次に振動子側のケーブルを切って中のケーブルを同じように露出させます。
同じようにカラーのスリット挟んで・・・
余分を切って出来上がっているコネクター本体の反対側に挿し込んで締めこめば修理完了!
このコネクターで径5ミリ~7ミリの5芯ケーブルをつなぐことができます。
今まで修理不可能といわれていた4周波振動子のコネクター交換がハンダ付け不要でできるメリットは大きいですね。
新しい振動子に替えなくても、設置済みの振動子をボートを上架して外さなくてもコネクタの交換修理できるのは結構大きなメリットかもしれません。
断線しているコネクターの交換じゃなくてもケーブルを一旦切って再度つなぐことができますから新船にケーブルソケットを通す大穴をホールソウで開けたくないボートオーナーにも朗報になりそうです。
とは言っても・・・間違ってつないだりショートさせた状態で起動すると一瞬で本体内部回路が逝き即終了になりますので手放しでお勧めしたい作業じゃありません。不具合が出た場合でも改造による不具合で保証の対象から外れてしまいます。
あくまでご自分のリスクで行ってください。
このコネクターは下記で販売中です。