その17 逃げる次長
僕が銀行時代の唯一の暗黒時代、⚪︎⚪︎企画部というとこに半年間いたときに、担当次長からイジメにあっていた。
今で言うパワハラである。
たとえば、聞いたことのない話を「鈴木さんはそんなことも出来ないのですか?」と部署全員にCCを入れてメールでけなしたり、
「部下の⚪︎⚪︎さんは、率先して対応しているのに、なぜ担当調査役なのに出来ないのですか?」
などなど、毎日のように非難メールを僕を宛先に、他の人をCCで入れるのだ。僕だけならまだしも、他の人にも言うことないやん…という感じである。ただ、当時、僕以外にも、もう一人ターゲットになってる人がいた。可哀想に会社を休みがちだった。
あとの人は、触らぬ神に祟りなしなのか、何も言わずである。むしろその次長のご機嫌取りばかりしていた。ご苦労なことである。
残念なことにこの次長の上の副部長も次長の言うことを信じており、僕の立場は全くなかったので、早く別のところに移りたかった。
教えてもらってないことは出来るはずないのだ。なのに出来ない奴という烙印を押す。典型的なパワハラである。
ましかしやってることが、あまりにくだらないことばかりなので、それはこうすべきですとソリューションを提供したが、過去のやり方に拘っていたようだ。それで、無視してると執拗にメールを送ってくるのだ。
まあ、そんなこんなで、居場所がなかった時代でその後、総務部不動産担当に左遷させられたときは本当に嬉しかった。
左遷と言っても給料が月5万円減るだけで、同じ調査役のまま、好きな不動産の仕事ができるので大満足だった。(5万円も下げたら違法だと思うんだけど…。)
相手は不動産など僕に出来ないと思ってたので、人事とグル(副部長が元人事だった)でトドメを刺したと思ってただろうが、ところがどっこい以前からやっていたITよりもある意味向いてたのだ。毎日楽しかった。
で、あれから12年経ち、
ひょんなことに、この次長に先日、心斎橋にあるATMコーナーでばったり出会った。
というか、御堂筋を僕がウォーキングで南下していると、その次長がATMコーナーから出て来たのだ。以前よりは髪がボサボサで風貌が冴えなかったが、本人に間違いない。
なんだか久しぶりなので、
「あー、次長お元気ですか?」と声をかけた瞬間、僕に軽くぶつかり、北の方向に猛ダッシュで逃げていったのだ。
礼儀も何もあったものではない。挨拶してる人に挨拶もなく逃げるとは…。さぞかし後ろめたいことでもあったのだろう…。
それにしても、もう還暦を過ぎてると思うが、情けない人生を送っているなぁと思った。
まあ、こんなこともあったので、いまの僕は、なるべく会う人には優しく接していきたいなと日々思っている次第であります。