家内が入院して始まった父子二人暮らしも、ペースが掴み慣れてきたところで一週間が終わりました。

ちょっと疲れてはいる週末でしたが、季節もどんどん夏に近づいていくなかで、自然が相手の我が畑も「夏の主役」たちが今、成長のときを迎え、手入れも欠かすことができません。


でも、朝の早起きは嬉しい恵みも頂ける時間でも有ります。

初収穫の喜びを感じる事が出来た週末でもありました。


さて、「自然を感じる」といえば、この季節、例年ならば雨が多くなる季節の到来でもあります。

この時期の雨を「梅雨」といいます。そう、梅が実る季節です。

今年も先月の終わり頃より店先に青々とした瑞々しい梅の実が並び始めました。

そう、この実が手に入る今、我が家の恒例行事を行う時期となりました。


というわけで、この週末は、恒例行事の第一弾の実行。



そう、梅酒の仕込みであります。



今年も日本酒とホワイトリカーをそれぞれ2升づつ(4リットル弱)仕込む事といたしました。

我が家のレシピは、お酒1升当たりに梅の実と氷砂糖が各1kgが基本ですので、約4kgの梅の実を手に入れた僕であります。




まずは、梅の実を水洗い。


それが終わったら、実からしっかり水気を拭き取ってやらねばなりません。



(一粒づつ丁寧に)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-


何しろ水気は「腐敗」の原因となります。

この作業を怠れば、すべてが台無しになってしまうこともありえます。

時間と根気は要りますが、絶対に「手が抜けない作業」なのであります。



水気を拭き取られた梅は青々とした光沢に包まれます。


(拭いてやると光沢が)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-



その美しさにこの「レポート」の相棒であるオリ江ちゃんからエプ子さんに持ち替えて、レンジファインダーを覗いた僕でありました。(エプ子さんの1ショットは追って別堂 にて)





さて、エプ子さんと気分転換したところで、さらに根気が要る作業にに取り掛かります。




(梅の実のへたを取って)
海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-


これもまた、竹串でひと粒づつですから、かなり根気が要ります。

でも、さらに・さらに根気が要る作業が大トリで控えています。



(梅に穴を開けてやります)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-



竹串を束ねて、梅の実の表面に小さな穴を開けてやります。

こうすることで果肉にお酒が浸透し、果肉から梅の実のエキスがしっかり引き出されることになるのであります。

一粒一粒、実の外周全体に満べんなく穴を開けてやります。

一粒あたり大体20回程度串を打ってやりますので結構な労力を要します

でも、これもまた、美味しく仕上げるための大切なひと手間であります。

せっかくに手作りですから、出来る限り丁寧にしたい僕であります。

が、さすがにちょっと飽きてきたのも事実です。


そんな、ちょっとダレ気味のところに玄関から声が聞こえました。



「ただいま~! 腹減った~~っ!!」


時計を見るとお昼も回り、野球の練習に出かけていた息子が帰ってくる時間となっておりました。


「お昼ごはんは何?」


と聞く息子。



そうそう、僕は今、「主夫」でもありました。

息子にご飯を食べさせねばなりません。



「何がいい?」


と聞くと


「パスタ!!」



との返事。


丁度、魅惑の令夫人様 より、おすそ分けが到着 したとのメールをいただき、そこに「夜はズッキーニのパスタ」とのご案内でしたので、さっそくこちらも便乗することに。


まずは、お風呂に入らせ、土まみれのユニフォームを洗濯機に入れさせます。(洗濯も主夫の大切な日課です

風呂から上がった息子に


「お父さんは、パスタ作るから、残りは、頼むね」


と、串を渡してバトンタッチです。





(息子も参加)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-




息子のお手伝いにも助けられ、串も打ち終わりました。


ここまできたら、作業も終盤。

あとは、瓶に詰めていくだけです。



(梅の実と氷砂糖をサンドイッチにして)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-




最後にお酒を注ぎいれます。



(ホワイトリカー)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-




そして



(日本酒)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-




(作業終了!)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-




これにて今年の作業が完成です。

これから、ホワイトリカーは、夏を過ぎ秋を越えて今年の師走、「冬至」の日まで熟成の時間を過ごします。

そして、冬至になったら封を切り今年の出来栄えを確かめるのです。

また、日本酒は、冬至ではなく、更に次のお正月を経て節分を過ぎ「立春」の日に封を切るのを恒例としております。

封を切る頃には、今は透明のお酒が、美しい琥珀色に変わっているのであります。



さて、日本酒は、翌年の立春の封切りから飲み始めますが、ホワイトリカーは、封切りをした後、また蓋を閉め、更に3年の間寝かせるのが我が家流であります。

そうすることで、更に熟成が進み、より芳醇な味わいへと育っていくのです。



仕込みに先立って、土曜日の日。

「2007年ビンテージ」のホワイトリカーと「2009年ビンテージ」の日本酒を開封しました。


(2007年ビンテージ)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-



(2009年ビンテージ)

海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-



(透明なお酒も時を経て琥珀色に)


海風に乗せて-田舎サラリーマンの徒然日記-



蓋を開けると、瓶から立ち昇る甘い香りに部屋中が満たされました。

この香りに鼻の奥をくすぐられながら、こうして、四季と向き合える贅沢を享受できる我が田舎暮らしの幸せを実感する僕でありました。



パスタを食べながら、話題は月曜日から出かける修学旅行のこと。

「思いっきり楽しんでくるように」伝えました。

今朝、息子は、元気にお友達と出発して行きました。

行く先は京都&奈良。

初めての土地でたくさんの思い出を作ってきて欲しいと願います。



そして、今夜は主夫も久々の休日です。

今週は、明日以降、仕事、PTAと次の日曜日までびっしりスケジュールが詰まっております。

月曜日ではありますが、今日が唯一の自由時間。

仕事を終えてから名古屋に出て、家内を見舞った後、久々にのBARにでも出かけようかと思っております。

お父さんも少しだけ自分に褒美を上げることにいたします。






夏を間近にひかえたとある田舎の休日のひとコマでした。





****  追記 ****


家内への温かいお見舞いのお言葉をたくさん頂戴し、あらためて心より深く感謝申し上げます。

おかげ様で、手術が6月17日に決定し、その日を待つばかりでございます。

手術も最新設備を使い経験豊富な専門ドクターが行ってくれることになっております。

すべては順調に経過いたしておりますことをご報告申し上げます。


本当にありがとうございます。


ネット社会の一期一会と皆様のご厚情に心より感謝して。


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