今年、5月3日~6日までの4連休となりました。
この連休の間にしっかり畑を耕し、夏野菜を植える作業に勤しむ事を計画。
まずは、5月3日に土を耕し、翌4日に畝を立て、苗を植える予定といたしました。
ところが、5月4日、畝を立て終えるころポツリポツリと雨粒が当たり始め、瞬く間に土砂降りとなり、そして雨は延々5日間にわたって降り続くことに。
こうなると、さすがの僕もお手上げです。
すっかり、予定が狂ってしまい、以降、雨音をBGMに読書三昧の日々を過ごすこととなったのでした。
さて、平日の2日間に予定通りオフィスで仕事をこなして迎えた土曜日、5月9日。
天気予報は、最高気温30℃の真夏日の到来をアナウンスしております。
野球少年の仲間入りした息子はユニフォームに着替えてグラウンドに出かけいきました。
最近少し戦力なった息子の力を借りられずに、僕は、「孤軍奮闘」で3日分の畑仕事を「一日」ですませるため頑張る事となりました。
さて、畑で必死になって気が付けば、時計は夕方6時。
ようやく全てが片付き、家に入る前に「あとのお楽しみ」の為に「もう、ひと仕事」をしようとしたところへ、グラウンドから帰ってきた息子が、畑にやってきました。
そして、「ただいま」と僕に一声だけかけて、畑の一画へ走って直行していったのでありました。
見れば、その手には、籠が握られております。
「はは~ん、ヤツもお楽しみの一仕事だな」
と直感した僕でありました。
(向かった先で)
緑に茂った葉っぱをかき分けて一生懸命に「お目当て」を探しております。
実は、この一画、僕も許可無く手出しが出来ない「息子の領土」なのでありまして、「手入れ」するのは許してくれますが、肝心の「収穫」は、息子の「特権」となっているのであります。
彼が探していたのは
(これです)
赤く実ったイチゴは、彼の大切な宝物。
一年に一度やって来るこの「収穫の季節」を彼は心待ちにしているのであります。
そして、今年もこの季節がやってきました。
初夏の日差しにしっかりと色づいたイチゴはまさに「畑のルビー」です。
(色付きを確認しながらひと粒づつ丁寧に)
この収穫作業こそ、大好きなそのみお姉さん
に任命していただいた「社長」の大切な任務であり、この役目は、彼の「専権事項」となっている我が家なのであります。
まだまだ、始まったばかりの収穫の季節。
この日の収穫は大体20粒ほどだったでしょうか。
自らの任務を終えた息子は、とっとと家の中へ入ってしまいました。
まあ、なんとも現金なものです。
でも、その気持ちは、よく解ります。
せっかく収穫したのですから、早く食べたいのも人情でしょう。
そんな、彼の後姿を苦笑しつつ眺めながら、「しからば」と僕も「僕のお楽しみ」に取り掛かったのでありました。
(僕の「お目当て」はこちら)
昨年の晩秋の頃。
そろそろ、木枯らしが吹き始める気配を感じながら、この種を撒きました。
季節はやがて冬を迎えると、凍える大地から種は、小さな芽を出しました。
芽は、雪や霜にさらされながらも真冬を逞しく生き抜き、大きく成長し、そして、春、桜が散るのを合図に薄紫色の小さな花を咲かせました。
その花が実を結び、今、大きく膨らみ収穫の時を迎えたのです。
(今年も豊作です)
家の中では、一足早く
(「僕のもの」だぜっ!!)
既に半分以上食べてしまった後ですね。
ちなみにこれは、「お母さんの分」だそうです。
はい。今回、僕には配当がありませんでした。
さすが、「味わい母子」の団結力です。
まあ、いいでしょう。
これから、収穫も最盛期を迎え、僕の口にもいずれは入る機会もあることでしょう。
イチゴを頬張る「味わい母子」を横目に僕は、土まみれ汗まみれの身体を流す為に湯船に飛び込みました。
さて、一風呂浴びたら、今度は、僕の「お楽しみ」です。
なあに、「畑のルビー」に負けないくらいの「飛びっきり」が僕にはあるのですから。
先ほど収穫した実を取り出して、外側の鞘を剥いてやります。
(中からは、若緑色の大粒が)
中からは、「蚕豆」。
これもまた、初夏のこの季節にしか手に入らない大地からの宝石。
柔らかなフェルトに包まれるように収まった「畑のエメラルド」です。
冷たい冬を乗り越えたその姿には、大自然の偉大な力が溢れ、ひと粒ひと粒からは、神々しいまでのエネルギーが伝わってくる気がいたします。
ひと粒ひと粒、大切に取り出し、たっぷりのお湯で、さっと茹でます。
くれぐれも、茹で過ぎは禁物。
このタイミングは、人任せには出来ません。
茹で上がったら、ざるに上げて、あら塩を振り、まぶします。
もう、あとは、何も申しません。
「イチゴ」と「蚕豆」。
ともに長い冬を乗り越え逞しく成長し、こうして「実りの時」を迎えてくれました。
この大自然の「営み」の偉大さに心から畏敬し、そして、その大自然が届けてくれる「恵み」の素晴らしさに心から感謝する僕たち家族でありました。
とある海沿いの田舎家族の休日のひとコマでした。
「奮戦&満喫編」へ続く。