桜の花が今を盛りと咲き誇り、時まさに「春爛漫」と呼ぶにふさわしいこの季節。
年に一度の集落のお祭りが盛大に行われました。
年を追うごとにますます大きな盛り上がりを見せるなか、今年も本当に大勢の人々によって挙行されました。
海沿いの田舎集落では、隅々にまで若い衆の威勢の良い掛け声と笛や太鼓の音色が響き渡り、沿道からは多くの皆様の暖かいご声援に励まされた春の二日間でした。
盛大に終わった嬉しさと共に、何よりもまず、事故なく無事に全てが終わったという「安堵感」でここ数日は、すっかり魂の抜けたような日々を送っていた僕でした。
ようやく、少し体にも力が入り始め、いつものパワーも戻ってまいりました。
今ここに、あらためて我が相棒「オリ江ちゃん」の画像とともに平成20年度のお祭りを振り返って見たいと思います。
***** 注記 *****
この記事を書くに当たって貼り付けている画像の順序については、3月28・29・30日の流れに対して忠実になるよう心がけておりますが、一部、時系列的に前後していることを予めご了承ください。
**************
さて、お祭りの本番は、3月29日(土)からなのですが、その準備は、前日28日(金)から始まります。
この日は僕も会社にお休みをいただき、何か起きた時に備えて、携帯電話とモバイルP/Cを携えて朝から神社の境内にむかいました。
境内には、若い衆をはじめ、祭礼部員たちが続々と集まってきました。
(そろいの法被に静かな「気迫」を漲らせ鳥居をくぐります)
お祭りに先立ち、何よりもまず真っ先行なわなければならない大切なこと。
それは、神社の境内に「大幟旗」を立てる事。
全長8m以上の幟竿を一致団結して立てていきます。
(全員で力を合わせて起こします)
僕は「この瞬間」がお祭りの中でもっとも大好きな時間なのです。
幟竿の重さをずっしりと肩に感じながら、皆で掛け声を掛けながらぐいぐいと起こしていくとき、僕の心の中に「いよいよ始まる」という気持ちが満ち溢れていくのであります。
そして、立ち上がった幟竿を固定する「閂(かんぬき)」が掛けられる瞬間に発する「かしゃーん」という小気味よい音を聴いた時、僕の気持ちは、大きく弾けるのです。
ひょっとしたら、僕は、この「かしゃーん」という音が聞きたくてお祭りをやっているのかもしれません。
(海からの風に大きくはためく幟竿)
これが済めば、あとは、全員が手分けしてそれぞれの受け持った作業に取り掛かります。
境内に提灯を飾りつける人。
明日から引き回す我らが「手作り山車」 に最後の点検をする人。
はたまた、裏方では、祭礼当日の2日間、僕たちの「元気の源」である300人分にも上る食事を賄うために仕込みに取り掛かる人たちまで様々な人々の協力によって準備が着々と進められていくのであります。
(境内で提灯を飾りつけ)
今年、僕が拝命した役職は、昨年に引き続き「祭礼副部長」
僕を含め300名を束ねる「頭(かしら)」である「祭礼部長」さんから任命していただきました。
この役職に2年続けて赴く事は、これまでの慣習では異例の事であり、祭礼部長さんより「是非に」仰っていただき、また、祭礼部に部員一同の暖かいご賛同により慣例を破って就任させていただきました。
このことは、身に余る名誉であり、心から誇りに思う僕なのであります。
(祭礼副部長の法被)
さあ、準備もすっかり整いました。
境内に植えられた桜の花の咲きました。
いよいよ、明日から情熱と熱気がぶつかり合う二日間の始まりです。
(境内に咲いた桜)
(準備が整い、明日の出発を静かに待ちます)
**** 「其の弐」へと続く ****