すこし話しは遡りますが、去る2月19日に我が隠れ家 にはるばるドイツ・フランクフルトの地からゲストがお越しになりました。



(↓彼です↓)

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彼の名は、MOMO君。

アフリカ生まれのライオン君です。


彼のご主人様であるMOMO様は、我が隠れ家のオーナーであるミュジニー先輩様とは、大変親しいブログのお仲間であり、そんなご縁から昨年、隠れ家でご一緒させて頂いたのがご縁の始まりでした。

それ以来、僕が、MOMO様のところにお邪魔したり、MOMO様が我が田舎駄ブログにお越しくださったりと、本当によきご縁を育んで今日までまいりました。



ところで、このMOMO君、ライオンのくせに実は、草食らしい

ご主人のMOMO様を通じて、「次回の名古屋訪問の折にバイアリー畑のダイコンを是非」というリクエストを頂いた次第です。


そのリクエストを頂いたのが、2月の初め。

次回の名古屋来訪のスケジュールは、2月19日。

例年であれば、なんらの心配もなく、ダイコンも「旬真っ盛り」なのですが、ご存知の通り、今年は、暖冬。その影響で、畑のダイコンも次々と花を咲かせ始めており、そのままでは、次回のご訪問までに全て花が咲いて、食べられる時期を逸してしまう心配がありました。

そこで、「ダイコン延命大作戦」の決行と相成ったのでございます。


ご存知の通り、ダイコンの食用にする部分は、「根っこ」です。

その根っこから養分を吸い上げ、葉っぱの光合成によって成長し花を咲かせ種を作ります。

そして、この根っこの部分も成長すると共に繊維質が多くなり食べるには適さなくなってくるのです。

では、いかにすれば、繊維質をダイコンに作らせない様にできるか?

先人達は、考えました。



そうだ、成長を止めてしまえばいい!!



そう、成長するから繊維質が出来るのであれば、成長させなければ良いという「単純かつ明快」なアイディア


その方法とは、いたって簡単。



ダイコンの葉っぱをもぎ取って、育たなくしてしまうこと。



ダイコンの根から吸い上げた養分を消費する葉っぱを取ってしまうことで、吸い上げた養分や水分をダイコンの中に蓄積させ封じ込めてしまうという方法なのです。

しかも、どんどん土から養分や水分は吸収し続けますので、数週間は枯れることが無いというこれぞ、「理に適った」優れた手法なのであります。

いやはや、我らが先祖達の知恵は、本当に偉大です。

という事で、早速、ご連絡を頂いた週末、畑にてダイコンの葉っぱをもぎ取る僕ことに勤しんだ僕なのでありました。



余談ですが、ダイコンを収穫するとき、抜き取った直後に葉っぱをもぎ取ってしまいます。

それは、葉っぱが付いていると、土から抜き取られた後もダイコンが葉っぱに水分や養分を供給し続けるため、結果、ダイコンが痩せてしまい、瑞々しさや美味しさが損なわれていくのであります。

ですから、畑で抜き取るときに素早く、葉っぱをもぎ取る事が鮮度を保つ最大の秘訣なのです。




さて、迎えて、2月19日、月曜日。


早起きをして、ダイコンを収穫しました。

なんと言っても、野菜は「朝採り」に限ります。

「スーツケースに入るサイズのダイコンを」というリクエストをあらかじめ頂戴しておりましたが、肝心のスーツケースの大きさが判らない為、「大・中・小」と取り混ぜて収穫をいたしました。



オフィスにて、夕刻に行われる定期ミーティングを終えて、急ぎ名古屋に出向き、隠れ家のドアを開けると、そこには、懐かしい「たてがみ」と「つぶらな瞳」がご主人様のひざに抱かれて居てくれました。

その傍らには、金髪のドイツ人紳士のお姿も。

そう、今回、MOMO様は、ご夫婦で名古屋にお越しになり、翌日からは鹿児島に小旅行にお出かけになるご予定たったのでした。


MOMO様とお会いするのは、昨年来より2度目のことであり、当初、僕の顔がお分かりにならなかったご様子でした。

実は前回、初めてお会いした際、ちゃんとご挨拶をしておりませんでしたし、あの当時とは、髪の毛の色が随分と変わってますから致し方ないことと存じます。

隠れ家のカウンターに新聞紙に包んだダイコンを広げ始めたのを見てどうやら僕と気付いていただけたご様子。

あらためて、再会のご挨拶をさせていただくと共に旦那様もご紹介していただきました。


MOMO君にダイコンを選んでいただき、残りは、隠れ家へ「年貢」として献上させて頂きました。


(↓選んだダイコンと記念撮影↓)



そして、MOMO様へは、「日本の田舎の春」を少しでも感じていただければと、我が畑の「菜の花のつぼみ」も贈らせて頂きました。



隠れ家にて、MOMO様がお持ちくださったワインゼリーを頂きました。

いははや、これが、美味しいのなんのって!!

赤ワインの香りと濃厚な甘さが、舌の上でとろけます。

あとで知ったのですが、どうやら隠れ家で販売するらしい。

そうと判っていれば、その場で買って帰りましたのに。(ミュジニー先輩様に1瓶を取り置きしといてもらわなきゃ!!)

旦那様とは、ドイツの「芽キャベツ」の話題でひとしきり盛り上がったりしながら、楽しいひと時をご一緒させていただきました。


嬉しい時間は、あっという間。

ホテルにお戻りになる、MOMO君とご夫妻様をミュジニー先輩様とエレベーターまでお見送りさせていただきました。


そして、我が畑の面々は、MOMO君とMOMO様ご夫妻と共に鹿児島にご一緒させていただいたのち、日本を飛び立ちドイツの地に辿り着いたのでありました。


こうして、またひとつ、このweblogというテクノロジーが、人様とのありがたいご縁を結んでくれました。

この出来事によって、ネット社会一期一会に、改めて心から感謝する僕なのでした。




尚、ドイツの地で、我が畑の面々がどうなったかは、こちら をご覧いただきたいと存じます。



我が畑の面々が、主(あるじ)を差し置いて、世界へ飛び立っていった一席でした。