![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150810/21/eastyamato/ad/50/j/o0600040013392054613.jpg?caw=800)
新宿三井ビルディング傍より筆者が撮影
久しぶりのブログ執筆になります♪
色々と勉強しておりまして
ブログの質の向上にも活かせたらいいなと思っております(`・ω・´)
今回は、民族音楽と民族文化をメインに
アニメやゲームなどのサブカルとのつながりを
関連させてお話したいと思います(・∀・)
ということで
昨日の日曜日に、新宿のケチャまつりに
郊外の自宅から往復 50 km、自転車で行ってきました!
>>ケチャまつりの公式サイト
ケチャまつりは、筆者にとって 2回目です。
一昨年に、大友克洋さんの軍団による SHORT PEACE という映画を
新宿ピカデリーで見て
その帰りに都庁のほうで、何やら大声が聞こえるので
近づいて様子をみたら、偶然、ケチャまつりを催されていたんですね(^o^)/
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150810/21/eastyamato/1f/44/j/o0600084913392054616.jpg?caw=800)
実は、このケチャまつりを主催されている芸能山城組は
大友克洋さんの映画 AKIRA の音楽を担当されていたんですね。
大友さんの映画を見た帰りでしたから、偶然が重なりました(゚∀゚)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150810/21/eastyamato/2b/95/j/o0600085313392055174.jpg?caw=800)
芸能山城組/AKIRA SOUND CLIP 1/2
芸能山城組/AKIRA SOUND CLIP 2/2
芸能山城組 35回ケチャまつり「AKIRA・金田」
ケチャまつりは無料で見られますが
正面の優先席は有料、またはワンドリンク制だったと思います。
そもそも、ケチャとは何ぞや
という疑問が湧くと思われますが
ケチャップの仲間ではありません。
インドネシアの民族音楽です(`・ω・´)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150810/21/eastyamato/d8/59/j/o0600040013392054614.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150810/21/eastyamato/e3/81/j/o0600040013392054615.jpg?caw=800)
上の写真を見ると、豪華な衣装の女性(王族)が
上半身裸の男たち(猿)に囲まれて踊っています。
裸の男たちは、ダッダッダッといイントロの後
ケチャケチャケチャケチャ・・・・と叫び続け
これが舞台のBGMになります♪
演劇の内容は、ラーマーヤナという
古代インドの大長編叙事詩のアレンジが多いそうですが
その登場人物(精獣・魔女・鳥など含む)は TVゲーム にも出演していて
女神転生・ペルソナシリーズのランダとバロン
FF3や新桃太郎伝説のガルーダ(カルラ)などが有名です☆
(ガルーダ・インドネシア航空の名前の所以ですね)
さて、上の写真を見て
地理や世界史に詳しい人がいたら
「おかしい」と感じる人がいらっしゃるかもしれません。
インドネシアはイスラム教なのにもかかわらず
女性が肌を見せていますし
衣装もイスラムのものとは、まったく違います。
その理由は、最後に紹介する参考文献に詳しく書かれてありますが
元々、インドネシアはヒンドゥー教で
ジャワ島やバリ島に小さな王国が点在していたのですが
イスラム教の布教家たちが、原住民の反発を警戒して
ヒンドゥーの民族文化を壊さないようにしながら
徐々に、イスラムに慣れさせていったという歴史があるそうです。
だから、インドネシアの民族音楽である、ケチャやガムランは
ヒンドゥー教だった時代の文化の名残らしいです。
(バリ島は今でもヒンドゥー教らしい)
というわけで、衣装や音楽の系統は、イスラムよりもインドに近いですし
演劇の内容も、インドの叙事詩が元なのですね(゚∀゚)
インドネシアだけの話ではないですが
民族文化の存在意義は
その土地の風土や、民族に適合していることだと認識しています。
(※ケチャやガムランの内容は、村によっても異なるくらいに非常に土着的。
また楽器の調律も村ごとに異なるため、村同士の競演が難しいらしい)
では、日本人ならば、日本の文化をやるべきじゃないか
という短絡的な考え方もあると思いますが
実は、インドネシアと日本の古典文化を比較して
アニミズムという共通点があります。
いわゆる、精霊信仰です。
すべてのものの中に霊魂が宿っている(から大切にしなければならない)
というアニミズムの考え方は、お供え物の習慣に現れています。
(※日本、インドネシアともに新期造山帯に属し
古来より火山活動および地震が活発で
大地に霊や神が宿っていると考えたであろう共通点がある。
科学が浸透していない地域では
地震などの天災が起こった理由は神の怒りと考え
鎮めるために、お供え物をする伝統的な習慣がある)
また、卑弥呼はシャーマンでしたし
平安時代以降の日本の古典文学にも
精霊や神が人間の体に降りてくる、憑依状態(トランス状態)で
神の言葉を伝えたという話がありますから(俊頼髄脳~蟻通の明神など)
インドネシアの古典舞踊で、踊り子がトランス状態に入るような話と
共通しています。
そういった日本で失われつつあるアニミズムを
異国文化から、間接的に感じ取ることができると思います!
実は、ケチャはゲーム音楽の世界では
スーパーファミコンの 聖剣伝説2 の 呪術師 という曲で使われています!
しかも、作曲者の菊田裕樹さんによてテクノにアレンジされています♪
(※ケチャの男声はスーファミ内臓音源ではなく、サンプリング(録音再生)音源だと思います。
菊田さんは他の民族楽器の音もサンプリングして、 スーファミで鳴らしていたそうです。)
ケチャまつりでは、インドネシアの民族音楽の他にも
今回は見逃しましたが
ブルガリア女声合唱や
サカルトベロ (ジョージア) 男声合唱も公演されました。
いわゆる、ポリフォニーと呼ばれる伝統的な合唱ですが
ポリフォニーもゲーム音楽で使用されています♪
プレーステーションのゼノギアスというゲームで
エンディング付近で流れます♪
そのまんま、ブルガリアン・ポリフォニーですが
作曲者の光田康典さんの民族文化の吸収能力には脱帽です(゚д゚;)
ケチャまつりは、夜8~9時ごろまで開催されたので
帰り際は、すっかり日が暮れていました。
来年も行きたいですが
蒸し暑くなく、涼しい天気であることを期待しています!
皆様も、熱中症にはご注意ください(・∀・)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150811/03/eastyamato/91/aa/j/o0600040013392296283.jpg?caw=800)
新宿三井ビルディング傍より筆者が撮影
インドネシア芸能への招待―音楽・舞踊・演劇の世界