どこから見ても必要性が全く解らない解散総選挙となった。
いや,ひとつだけある。安倍政権のいたずらな延命である。
消費税に関する法律には景気条項があるではないか。ならば,それに基づいて判断し見送ればいいだけのことである。
円安倒産は増え,何よりも円安に堪えかねての廃業が増加の一途をたどっている。
自主廃業に至るのは実質上の倒産に等しい場合が多く,役所数字の倒産件数が日本経済の疲弊実態を現しているとはとても言えない現状である。
いつまで待ってもトリクルダウンは起こらず,日銀の愚かな金融緩和の恩恵に大企業のみがあずかっているのは明らかだ。
大半の国民の実質賃金が下がり、富裕層と一般層、大企業と中小企業の格差が拡大する,過剰な量的緩和の悪しき副作用に青息吐息なのが日本経済である。
これは,アメリカが直近にたどった経緯を分析すれば当初から解っていたことではないか。
およそどの国でも,雇用の中核を担うのは中小企業だから,日本のように雇用の七割を中小企業が担う国では,そこへ焦点を合わせた金融・経済政策を打たなければならないのであるが,日銀や政府という,偏差値秀才と坊ちゃん議員の去勢された集団には,そのあたりが全く念頭に浮かばないと見える。
円安が十円進むごとに、上場企業は二兆円の増益になるが、中小企業は一兆三千億円の減益になるのだが(みずほ銀行産業調査部推計)これを要路の者達はどう考えているのだろう?
トリクルダウンによって実質賃金アップへの波及効果が顕著となって,消費が大幅に伸び経済復興の牽引効果が出ているのなら知らず,繰り返すがそういった事実は全く見られないのである。
先行きへの切実な不安から,国民一般の財布の紐はますます締まる一方ではないか。
最近はとみに,アベノミクスをバンザイノミクスと揶揄する海外論調も目に付くという。
かつての日本軍の「バンザイ突撃」への憫笑をこめた表現だというから実に忌々しく不名誉なことだが,戦略の疎漏さにより全滅の憂き目を見るのは常に底辺層だという意味では,悔しいが言い得て妙の部分を含んでいると言わざるを得ない。
来る平成27年は,東京オリンピックを睨んだ「多言語対応元年」の年であり,見込まれる経済効果千億円を狙って一路邁進すべきだとの論調も出てきたが,株式資本主義と過剰な金融緩和の行きつく先は,国民生活の一層の疲弊である。
主要企業は昨年,これまでで最高水準の実績に到達し,従業員とトップの所得格差は,この二十年で百二十倍から二百七十倍へと開いた。
小泉・竹中を走狗としてアメリカが無礼にも営々と強いている新自由主義は,日本から中間層を無くし,すさまじい貧富の格差に呻吟する多くの国民を生み出している。
郵政の上場への仕掛けも終わり,細工は流々である。
例によって,あてにもならない「公約」ではあるが,「延命解散総選挙」で自公の過半数を取れなければ安倍政権は退陣してくれるそうだから,頼み甲斐もない混乱野党軍団ではあるけれど,ここは政策の一旦停止へと一縷の望みを託すしかないかと思われる。
オピニオン誌「日本主義」時評コラム 「エトスとしての隷従」収録分
いや,ひとつだけある。安倍政権のいたずらな延命である。
消費税に関する法律には景気条項があるではないか。ならば,それに基づいて判断し見送ればいいだけのことである。
円安倒産は増え,何よりも円安に堪えかねての廃業が増加の一途をたどっている。
自主廃業に至るのは実質上の倒産に等しい場合が多く,役所数字の倒産件数が日本経済の疲弊実態を現しているとはとても言えない現状である。
いつまで待ってもトリクルダウンは起こらず,日銀の愚かな金融緩和の恩恵に大企業のみがあずかっているのは明らかだ。
大半の国民の実質賃金が下がり、富裕層と一般層、大企業と中小企業の格差が拡大する,過剰な量的緩和の悪しき副作用に青息吐息なのが日本経済である。
これは,アメリカが直近にたどった経緯を分析すれば当初から解っていたことではないか。
およそどの国でも,雇用の中核を担うのは中小企業だから,日本のように雇用の七割を中小企業が担う国では,そこへ焦点を合わせた金融・経済政策を打たなければならないのであるが,日銀や政府という,偏差値秀才と坊ちゃん議員の去勢された集団には,そのあたりが全く念頭に浮かばないと見える。
円安が十円進むごとに、上場企業は二兆円の増益になるが、中小企業は一兆三千億円の減益になるのだが(みずほ銀行産業調査部推計)これを要路の者達はどう考えているのだろう?
トリクルダウンによって実質賃金アップへの波及効果が顕著となって,消費が大幅に伸び経済復興の牽引効果が出ているのなら知らず,繰り返すがそういった事実は全く見られないのである。
先行きへの切実な不安から,国民一般の財布の紐はますます締まる一方ではないか。
最近はとみに,アベノミクスをバンザイノミクスと揶揄する海外論調も目に付くという。
かつての日本軍の「バンザイ突撃」への憫笑をこめた表現だというから実に忌々しく不名誉なことだが,戦略の疎漏さにより全滅の憂き目を見るのは常に底辺層だという意味では,悔しいが言い得て妙の部分を含んでいると言わざるを得ない。
来る平成27年は,東京オリンピックを睨んだ「多言語対応元年」の年であり,見込まれる経済効果千億円を狙って一路邁進すべきだとの論調も出てきたが,株式資本主義と過剰な金融緩和の行きつく先は,国民生活の一層の疲弊である。
主要企業は昨年,これまでで最高水準の実績に到達し,従業員とトップの所得格差は,この二十年で百二十倍から二百七十倍へと開いた。
小泉・竹中を走狗としてアメリカが無礼にも営々と強いている新自由主義は,日本から中間層を無くし,すさまじい貧富の格差に呻吟する多くの国民を生み出している。
郵政の上場への仕掛けも終わり,細工は流々である。
例によって,あてにもならない「公約」ではあるが,「延命解散総選挙」で自公の過半数を取れなければ安倍政権は退陣してくれるそうだから,頼み甲斐もない混乱野党軍団ではあるけれど,ここは政策の一旦停止へと一縷の望みを託すしかないかと思われる。
オピニオン誌「日本主義」時評コラム 「エトスとしての隷従」収録分