JRだったか,鉄道労組の幹部が

スイート御指定でお泊りだったことがあったが,

引き連れて他の部屋に泊まらせている若い男女の「お付きの衆」を

大勢引き込んで侍らせては,

ルームサービスで「あれ持ってこい,これ持ってこい」と,

五月雨式に呼び立ててたいした羽振りだった。

組合員からピンハネした金で豪遊する「労働貴族」というのは,

何も鉄道に限ったことではないが,

古い言葉でいう「人品卑しからぬ紳士」なんてのにはお目にかかった

記憶がない。

自分の金なら千円も惜しむくせに,ひとの金なら湯水の如く使う

のは,血税を巧みに盗む官僚も,記者クラブ制度により同じことをする

マスコミ人もだが,

というより,

人は皆そういった傾向があるのだが,

それにしてもと密かに眉を顰めたくなる嫌なふるまいが

多かった。

棟ごと貸し切ったわけではないので,少しは隣接する客室への

配慮も持てばいいのに,大騒ぎする傍若無人ぶりには辟易したものだ。

旧国鉄には,通称「黒本」という闘争マニュアルがあった。

組合員は,これによって,交代で夜通し助役や駅長に無言電話をかけ,

管理職に便所掃除を強要し,なんやかやと駅で使用する消耗品まで買わせ,

机に足を投げ上げたままで横柄に点呼を受け,いつも大勢で一人を

取り囲んで罵声を浴びせて侮辱することを繰り返し,遂には助役や

駅長が自殺すると快哉を叫んだ,日教組と瓜二つな許されざる過去が

ある。

「卑怯な人殺し共の子孫だしなあ・・・」と,私は,この連中の先輩達から

自殺に追い込まれた,同級生の父親を思い出して忌々しい思いが

湧いた。