奄美の徳之島での非進学校とはまるで逆の高等学校の事務室へ


転勤した私は


 離島とは別の意味で自分の高校時代を思い出すことになった。


 

 西南学院高校という福岡市の進学校へ久留米市から通っていた私は,


地下鉄がまだ工事中で,西鉄福岡駅から30分は軽くかかった西新まで


の長い長い朝の時間が苦痛だったからだ。


 

 朝補習の眠さといったらなんに譬えようもなく辛いもので,通勤通学電車の混


みようは半端じゃなかった。


 

 その頃から15年以上経った鹿児島県の田舎町でも同じ光景が繰り返され


ていて,事情を知らない私は最初,勤務時間前から先生たちもたいへんだなあ


と感心したりしたのだった。


 

 おまけに,遅刻指導にも正門に交代で立ったりもしているのを見て,これは


流石に常日頃から立派な意見を述べ,プライドが高いだけのことはある と,


素直に尊敬したりもした。



 しかし,公立学校特有の「落ち」にすぐに気づくことになり,なんだ やっぱり


最後はそこかあ と ガッカリしたのだったが。