夏の最後の公式戦が迫った夕暮れ、エースの3年生が駆け寄ってきて
「監督、ちょっとお知らせしたいことがあります」と呼びかけた。
「?」
「担任が今日、またくだらない憲法9条話をホームルームでさんざんしながら
自衛隊は危険だから災害派遣にだけ使ってればいいんだと言った後で
『そういえば、この学校にも自衛隊から来たひとがいますねえ』とみんなを
見回しながら笑ってました」と教えてくれた。
「へえ~ 言いたいことがあるなら面と向かって言えばいいのに、その
汚さはさすが日教組魂だなあ」と私が答えると、いつのまにか周囲に
集まっていた部員達がドッと笑い声を上げた。
担任は、授業中にエロビデオを「性教育」と称して流し大問題を引き起こし
た同和担当教員だったが、遅刻の常習犯でもあり、屋上から監視?してい
る生徒に「こら!また遅刻ダゾ~」と気合いを入れられるような奴だったので
いかにもといった卑劣な誹謗中傷ぶりが子供心にも可笑しかったのだろう。
またまた憲法で平和を守ろうという内容空疎で実現不可能な白日夢の
世界か。高い給料を税金からせしめながら、日本の自主独立を妨げる
ためにロクでもないことを子供達に刷り込む寄生虫集団のゴキブリの
ようなしぶとさを思い、私は暮れなずむ夏空を振り仰いで溜息をついた。