縁側で仰向けになり、いつしか眠りに落ちていた私の耳に
廊下が軋み次第に近づいてくる足音が滑り込んできた。
誰もいないはずの真夜中なのにと、眠りから覚める直前の
混濁した意識の中でいぶかしく思った私は
その軽やかな足音が近くで止まった時、瞳を開けて身を起こそうとした。
開かない!瞳が開けられず体も動かない。
すぐに膝の上に何かがまたがったのが感じられ、両肩に置かれた
手はゆっくりと胸へと滑り、また肩へと戻り
身に覚えのない重さがゆっくりと私の全身に加わった。
潮の香りと、既存の香水にはないようなえもいわれぬ芳香が交互に漂い
動かせない体に夢中で力をこめていた私の頬に
まるで優しく愛撫するように髪らしきものが触れるのが感じられた