職員室に集まっての朝礼は、例えば火曜日は原則無いといった
ふうな設定をすることがあったが
こうすると、定刻よりもやや遅れて出勤してきても、こっそりとやれば
授業が始まっていたりすれば目立ちにくいわけで
これを利用して「重役出勤」を繰り返す教員もいた。
ところが、学校運営上の必要から急に(臨時に)いつものように
職員室へ集合がかかることがある。
梅雨も明けようというある日
臨時の朝礼を終えた私が事務室へ戻ろうと廊下を歩いていると
校舎と校舎の隙間にじっとヘバりついている人影が見えたので思わず
注視すると、それは「重役出勤」してきて臨時朝礼に気づき、職員室に
入るに入れないで窮している生徒指導主任殿だった。
この男が、体育館での全校朝礼などで、「時間を守ることは集団
生活の基本だ!」などと「指導」している光景をふと思い浮かべた
私は、すぐ後ろに立っている教頭に気づいて彼の反応を見守った。
「重度の棚上げ病」の日教組に彼がどう対応するのかを。
遅刻者に明らかに気づいている教頭は、私と目が合うと片頬に
妙な微笑を浮かべてそそくさとその場を離れた。
遅刻の常習犯だと気づいていないわけもなく、一応は管理職と
しての責務もあるだろうに、その時もその後も何の「指導」も「叱責」
も無かった。
こういったケースに限らず、一般社会では当然叱責されマイナス
評価が下されるべきことが、あたかも慣行のように見て見ぬふり
をされ
それでいて保護者へはあくまで上から目線で接し、対外的には
腐敗した職場実態を管理職自らが取り繕って平気で嘘をつく体質
は、もはや公立学校の世界で骨絡みとなっているのだった。