誉れの夏47

 

 祖国を想っても祖国は想いを返そうとはせず、素知らぬ風で通り過ぎてゆく。


 能力を他分野で生かしたくなる者達が出てきて当然だろう。

 

 単に国費を利用した若者達とも言い切れないんじゃないか。


 女を入れようが規律を緩めて甘やかそうが同じ事。


 国防への国家としての姿勢を改めない限りは、悔しかったら国家1種試験に受かってみろと言われっぱなしの国会での発言さえ許されないような情けない仲間内のリーダー群に成り果てるだろう。

 

 こういった現実が見えてくればくるほど優秀な人材は制服には集まらなくなる。


 それをほくそ笑んで見ている同じ日本人が確かにいる。


 とても醜悪な構図だが毎年四兆円も国費をつぎこんだ挙げ句がこれだ。

 

 こんな扱いしか受けられないのが独立国の安全保障か?

 

 危険を顧みずに任務に邁進しろ、継子扱いのままで名誉などは望まなくていい。


変わり者の集団にはそれでじゅうぶんだ。


たまに政争の具にしてもらえるだけでもありがたいと思え。


なんといっても志願したんだからな。


民間人なら拒否する事でも君達なら文句を言わずに粉骨砕身やってくれる。


メディアもこれに関しては政府の味方だし、自己主張などもってのほかだ。


捨て石であり続けることこそが君達の存在意義なんだよ。

 

 これが政治から返ってくる答だ。


 数十年間も待ち続けていったい何が変わったのだろう?