こんにちは、Earth小杉です
あっという間に年明けからひと月が経過致しましたね!
暦も気候もめまぐるしいですが、皆様いかがお過ごしですか?
いろいろ小難しい問題があちこちから湧いていますが、
負かされないよう気力を底上げして日々を乗り切っていきたいですね
本日ご紹介させて頂きますのは「辰砂(シナバー)」でございます
相変わらず長ったらしい内容ですが、
お時間の許す限りお付き合いいただければ幸いです
☆シナバー(Cinnabar)/辰砂
組成:HgS(水銀=HgS+O2→Hg+SO2)
モース硬度:2~2.5※
※石英質の変成岩や玉髄と共生の場合はその鉱物種に依存する
淡い色合いの母岩の中に点在する鮮やかな深紅が印象的なこの石
錬金術における賢者の石のモデルになったともいわれる石で、
シナバー(辰砂)といいます
水銀と硫黄が反応してできた結晶で硫化鉱物の一種であり、
空気中で400~600℃で加熱すると分解し水銀蒸気と亜硫酸ガスを発生させます
この時の水銀蒸気を冷却、凝縮させることで水銀が精製できる事から、
古くから水銀を得るための重要な鉱物に位置づけられてきました
嘗て水銀は蛍光灯や電池、歯科充填剤、
家庭用薬や化粧品の防腐剤(!!)に多く使われましたが、
その有毒性から近年は使用量の削減が続き、
現在では電池では一個あたりの含有量が2%以下、
直管蛍光灯などでは8mg程度に抑えられています
歯科充填剤は日本国内ではほぼ樹脂やジルコニアに切り替っていますし、
化粧品などへの添加も1974年には完全に禁止されました
いまでは電子式が普及したためほとんど見かけなくなりましたが、
体温計や温度計などにはよく無機水銀が使われていましたね
(今では一部代用が利かない大型の計測器などに使われている程度だとか)
それ以外の用途だと、原始的なメッキを施す際に金を溶かしておくアマルガムや
金鉱石から金を精製するための溶媒にされたりと、
まあなんやかんや黄金との縁が深い鉱物でもあります
アジア、南米をはじめとするモンゴロイド系の文化・文明世界では
永く特別な身分を示す化粧や、装身具、聖域の彩色に用いられてきました
現代の日本画の世界でも高級な天然岩絵の具として使われていますし、
印章をおす為の「朱肉」は元はシナバーを松脂などで練り上げて作られました
西洋でも古くから油絵の具の顔料としての利用があり、
今でも絵の具の「バーミリオン」にその名をのこしています
英語名はギリシャ語で「赤」を意味する「kinnabaris」に由来するそう※
(※ペルシャ語の「龍の血」を意味する「zinjarf」を由来として挙げるサイトさまもありますが、
「龍の血」という名称はリュウケツジュから採れる赤い樹液やその他の赤系顔料、
鉄分由来と思われる赤色の岩石などなど守備範囲が多すぎる事や
肝心のペルシャ語由来とされる定義などが不明であったため、
当方では英名の由来としては扱わないことに致しております)
現在国内で広く呼ばれる「辰砂」という名は
中国でのシナバーの産地・辰州(現・湖北省懐化市周辺)に由来します
因みに日本での古名は「丹(に)」で、これはそのものズバリ「赤い色」を意味するとか
この他にも、「丹砂」や「朱砂」などの呼び名があります
赤い石からは想像もつかない銀色の液状鉱物「水銀」が採れる事や
古くから金の精錬や鍍金などに用いられたこともあり、
シナバーはしばしば(ギャグじゃないっすよ)高貴さや神秘さと結び付けられ、
古代の中国では「不老不死の霊薬」を構成する素材の一つに挙げられたり、
西洋においては錬金術の重要なマテリアルと考えられたりしました
(実際には大変な猛毒ですし、長期的に体内に蓄積されると様々な疾病や奇形の原因になるんですけどね)
(玉髄(カルセドニー)に辰砂が内包されているタイプのもの
最近は主にこのような状態のものを指して「朱砂」と呼ぶようです
朱砂を含む天珠(メノウに樹脂で絵付けし焼き付けた護符)は、
特に破邪&心願成就の効果が灼たかだとして人気があるとか
因みにこちらのシナバーインカルセドニーは中国・貴州省のものです)
鉱物単体としての辰砂はその脆さも手伝って装身具には全く向きませんが、
石英系の鉱物(片岩やカルセドニーなど)や葉ろう石などに内包されることによって
装身具や装飾品、印材などに利用できる堅牢さと安全性が保障されます
パワーストーンや装飾品としてのシナバー(インクォーツ)の主な産地は、
南米・ペルー、メキシコ、アメリカ・アリゾナ州など
(本文冒頭の写真はペルー産のシナバーインクォーツです)
中国でも多くの産出がありますが、中でも最も有名なものは
葉ろう石中に辰砂が内包された「鶏血石」という超高級印材ですね
白黒のマーブル模様に鮮やかな鮮紅色のシナバーが散る様は、
何とも言えない気品と近寄りがたい美しさを感じさせてくれますよ
(しかしお高い石の宿命として、当然パチモンも大量に流通しているのが現状
信頼できる業者さんからそれなりのお値段で買うのが一番安心ですが、
そもそも産出も枯渇気味で流通も少ないとなると生半の思いでは入手しづらい石でもあります
パワーストーンとしてのお求めをご検討の場合は、
シナバーインクォーツやシナバーインカルセドニーなどをご検討なさるのが現実的かと←ひっそりと営業w)
(白黒バンデッドに真紅という取り合わせが鶏血石とよく似た表情の奈良県産天然辰砂原石
ただし、こちらの母岩は結晶片岩であり、鶏血石は葉ろう石が母岩であるという違いがあります
見た目も後者の方がなめらかというか、独特の温かな手触りがあります
当然硬度的にもかなり差があり、葉ろう石ベースのほうが細かな彫刻や細工が施しやすいですね
中国では青田石や寿山石などと並んで高級印材として愛好されます)
日本では装飾品に向く状態のシナバーはあまり見つかっていませんが、
古くから知られた辰砂=水銀の産地は、歌にも詠まれた奈良県・菟田野の神生、
四国八十八ヶ所のうちの一つ徳島県・阿南市阿波の太龍寺に程近い若杉、
縄文時代から「朱」の産地として知られた三重県・多気郡の丹生鉱山などがあります
(三重県ではシナバーが県の石に選定されているようですよ)
さて、そんなシナバー(インクォーツ)のパワーストーン効果ですが、
☆不可能を可能にする(大きく出やがったなw)
☆富と繁栄・立身出世
☆自己主張、自主性顕現を促進
☆変容と成長・創造力強化
などとなっております
自己主張、自主性向上は赤系の天然石全般に期待できる効果だと思いますが、
シナバーで特筆すべき効果としては、
やはり「創造」するという力を強化してくれる事だと思いますね
しかも、自分の中に眠る力を揺り起こすだけではなく、
新たな才能を抽出、創出することも手伝ってくれる稀有なストーンです
世界トップクラスの金含有率&高品位を誇る金鉱石の産地は
実は日本の九州(菱刈鉱山)にあるのですが、
そこで採れる金鉱石、いったいどんな姿してると思いますか
見た目はただの地味でシラっちゃけた石くれですよ
よーくよーーーく観察して、ようやくミクロンな金の粒が見える程度なんです
はっきりとした金脈が見える部分もないわけではないですが、
ほとんどの原石は只の石ころにしか見えません
その石ころを採掘、破砕し精錬してようやく、
肉眼でそれと分かる量の金が採れるというわけですよ
(なんと1kgのインゴッドを作るために30tの原石が必要なのだそうです
それでも世界的に見れば凄い値なんですけどね)
どんだけ1㎥中の金の含有率が高いったって精錬しなけりゃ只の岩
人間のなかの才能も似たようなものです
それとはっきり分かる才能を最初から発揮できる事自体が稀で、
自分の中の向き不向きやそれまでの経験を編纂してそれらしく体裁を整えたり、
こつこつ積み上げ磨き上げてようやく評価されるというのが普通です
下手したら一生自分の中の「鉱脈」に気付かない可能性もありますね
シナバーインクォーツは、自分でも気づいていない、
もしくはなんとなく存在は知っているけどどう手を付けていいか分からない「鉱脈」から
自分にとって黄金にも等しい自己価値を精錬する事に役立つと思います
自らの中に眠る「原初の想い・願い」に共鳴し、
潜在意識に強いゆさぶりをかけ、自身が何者なのかを知覚し、
その上で眠れる才能・能力を掘り起こす、
ときには自己価値の創造、変革を手伝い、
想いの現実化を叶えるための力を授ける石
それがシナバーだと思います
そんなシナバーを有効に活用するに当たって常に念頭に置いて頂きたい事は、
最後まで残るのは「生産性・自主性」のあるものだと言う事
そして、
自分で創った世界に対する責任を負うのは最後まで自分
だという事ですね
問題もそれに対する行いも、全ては自分が起点
自分の世界を創造する、自分軸で生きると言う事は
「出来上がった結果を誰のせいにもしない」というココロを
ゆめゆめお忘れにならぬよう
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![メラメラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/037.gif)
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ちょっと余談ぎみではありますが、
精神面において鬱が悪化しやすい人ほど
感情を露わにするエネルギーをそがれ続けて自分を見失ってしまった人や、
幼いころに何らかの抑圧を受けて
周囲が求める感情しか発露出来ずに来た人など、
ちゃんと泣いたり怒ったりできない事が多い気がします
未消化の感情を抱え
不安や悩みに打ちひしがれる人こそ
怒りのエネルギーは必要だと思います
「心から笑っていられる未来のために
今こそ嘆き怒るのだ」
・怒り方や泣き方を忘れてしまった
・ずっと感情に蓋をしすぎて限界を迎えてしまった
そんな方にもシナバーはお勧めです
(さらに余談の余談として、「思う一念岩をも通す」とは言うけれど、
まず「心のパワー」もしくは「原動力」がなければそもそもスタートすらしない
自分がどうしたいか何をしたいかもわからないまま3年寝太郎を決め込んで、
そんなありさまでシナバー持ちさえすればセクロスもサクセスも意のままなんてうめぇ話あるかいっwww
「護符」も「パワーストーン」も人間に利をもたらす存在ではあるけれど、
あくまでも「道具」であってその領分を出るものではないんだからっっ
というのが、記事を書きながら私が思っていた事です
若干シモ寄りな突っ込み(意味深)を入れていしまいましたが、
これってパワスト関係に限らずどんなモノやヒトにも言える事なんですがね
基本中の基本の話です
「○○を持って思った以上の成果が出た」
それは「道具」の使用者であるあなたの能動的な働きかけや願いが一番の要因であって、
それがなければどんな素晴らしい道具もただの厨二心をくすぐる装飾品どまり
登山用品一式装備したからって、山に登ろうとしなければ永遠に登頂なんてできませんよ
登るにしたって初めっからモノにすがりっぱなしでは、ビギナーズラック以上の成果は期待できないです
そういうもんでござんしょ?
熱意のない人間を助けて励ましてなんなら背負ってでも山に登ってくれるような、
そんな仏通り越してアホみたいないい人なんてまずいませんし
あ、助けを求めるなって意味じゃないですよ念為
マジで困った時や一人じゃ無理なときは
積極的に誰かや何かの力をあてにしたほうがお互いにとっていい事づくめです
その際「空気読んで」「察して」「言わなくても理解して」で必要な援助が転がり込むなどという
我儘ご都合主義な思考は焼却炉にでも放り込んでお炊きあげしてください
自分がいったい何に困っていてどんな助けが欲しいか、
必要としているものが何なのかを具体的に思い描き伝えられるようにしておくのが望ましいですよ
時代の変化に伴って価値観は刻々と変化していきます。
日本古来の「秘すれば花」は、場合によっては却って「仇花」となる可能性も十分あります
臆せず恐れず自分を表現できるように、いまから訓練を積んでおくのがよろしいかと存じます)
春はもう目の前、ヒトも木々も芽吹きを迎える時
あたらしい今を生きる活力の呼び水に、
シナバーをおひとついかがですか?
後半ちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、
本日もここまでお付き合い頂き誠にありがとうございます
それでは、今回はこのへんで