皆さん、こんにちは☀️

今日はアトピー性皮膚炎についてお話しします。

悩まれている方も多いと思います。

もしかしたら、自覚症状のない方もこれがきっかけに病院にかかっていただければ良いかなと思います。

 

・アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎(Atopic Dermatitis)は、慢性的な炎症性皮膚疾患で、かゆみと紅斑を伴う発疹が特徴です。この疾患はアレルギーの一種で、遺伝的要因や環境要因、免疫系の異常が複雑に絡み合って発症します。

 

1. 原因と発症メカニズム

・遺伝的要因

アトピー性皮膚炎は家族歴に関連することが多く、遺伝的な要因が強く影響します。アトピー素因(アレルギー体質)を持つ人々では、IgE抗体が過剰に産生されやすく、これがアレルギー反応を引き起こします。

・免疫系の異常

アトピー性皮膚炎の患者では、Th2細胞という免疫細胞が活性化されやすく、これが炎症を引き起こすサイトカイン(IL-4、IL-13など)を産生します。この異常な免疫応答が皮膚のバリア機能を破壊し、炎症を引き起こします。

・環境要因

ハウスダスト、ダニ、花粉、動物の毛、食物アレルゲン、ストレス、気候の変動などがアトピー性皮膚炎の発症や悪化に関与します。

皮膚バリア機能の異常

アトピー性皮膚炎の患者では、皮膚のバリア機能が低下していることが多く、これがアレルゲンや病原体の侵入を容易にし、炎症を引き起こします。フィラグリンというタンパク質の異常がバリア機能の低下に関連しています。

2. 症状と臨床経過症状

  • かゆみ:アトピー性皮膚炎の最も特徴的な症状で、夜間に悪化することが多いです。
  • 紅斑:炎症による赤みが皮膚に現れます。
  • 湿疹:丘疹、小水疱、びらん、痂皮(かさぶた)などの形で現れます。
  • 乾燥:皮膚が乾燥し、鱗屑(りんせつ)が生じることがあります。
  • 色素沈着:長期間の炎症により、皮膚の色が変わることがあります。

臨床経過

アトピー性皮膚炎は乳幼児期に発症することが多く、成長とともに症状が軽減することもありますが、成人期まで持続する場合もあります。慢性・再発性であり、症状の悪化と改善を繰り返します。

3. 診断

診断は主に臨床症状に基づきます。以下のような基準が用いられます:

  • 主要所見:かゆみ、特徴的な皮疹、慢性・再発性経過、アトピー素因の存在。
  • 副次的所見:乾燥肌、白色苔癬、血清IgEの増加、皮膚テストでのアレルゲン反応など。

4. 治療法スキンケア

  • 保湿剤:皮膚の乾燥を防ぐために、定期的な保湿が重要です。クリームや軟膏を使用します。
  • 入浴:ぬるめの湯に短時間浸かり、適度な保湿を行います。

薬物療法

  • ステロイド外用薬:炎症を抑えるために使用されます。長期使用は副作用があるため、医師の指示に従います。
  • 免疫抑制外用薬:タクロリムスやピメクロリムスが使用され、ステロイド外用薬の代替として有効です。
  • 抗ヒスタミン薬:かゆみを軽減するために内服します。
  • 抗生物質:二次感染が疑われる場合に使用されます。

生活習慣の改善

  • ストレス管理:ストレスが症状を悪化させることがあるため、リラクゼーションやストレスマネジメントが重要です。
  • アレルゲンの除去:ハウスダストやペットの毛、特定の食物アレルゲンを避けることが推奨されます。

5. 予防と管理

  • 適切なスキンケア:日常的な保湿と皮膚の清潔を保つことで、皮膚バリアを強化します。
  • 環境の整備:アレルゲンの除去、適度な湿度の維持、衣服の選択(肌に優しい素材)に注意します。
  • 食事管理:食物アレルゲンの特定と回避が必要な場合があります。
 
箇条書きではありますが記載してみました。アトピーについて少しでも理解がひろがれば良いなと思います。
 
HP、各種snsはコチラから↓↓