キミは「ザ・ゴール」を読んでいるか? | ブロッコリーな日々

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アイドルマート下花店店長の落書き

全世界で「ザ・ゴール」は、1000万人が読んだビジネス書である。

あなたは、もう読んでいますか?

初版はイスラエルの物理学者「エリヤフ・ゴールドラット」博士による。なんと1984年である。

すると、たちまち全米で250万部を売りきっている。全世界では1000万部を超えるのだ。

 

ところが、なんと日本語版は17年も後のことであった。

何故かと云えば、その博士は日本語版出版に異を唱えていたのである。

 

その博士は、日本語版の解説の中で、出版を留め置いた理由を明かしている。

いわく「ザ・ゴール」の日本語版が出版されると、世界経済が破滅してしまうので許可できなかった、と述べている。

 

では、もう少し詳しく読んでおきたい。

「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一流だ。その日本人に全体最適の手法を教えてしまったら、

貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」

 

しかし、「ザ・ゴール」日本語版が出版された2001年には、日本経済は脅威でも何でもなかったのである。

1984年当時には、家電・自動車・パソコン・カメラなど世界を驚かせた日本製品が大津波のようにアジア、欧米を襲っていた。

 

「エリヤフ・ゴールドラット」博士は、日本企業を当時の常識でいえば正当に評価したのだろう。

でも日本企業からは、アップル・グーグル・マイクロソフト・アマゾンも生まれはしなかった。

「ザ・ゴール」は、小説として読んでも面白い。

 

では、全体のあらすじを見ていきたい。

主人公アレックス・ロゴは、米国機械メーカーの工場長である。そして彼は、工場が目立って低下していく「生産性」に悩んでいた。

 

さらに、追い打ちをかけるように、本部の方針が発表される。猶予は3ヶ月である。3ヶ月で工場を建て直して欲しい。達成できなければ、この工場は閉鎖する、という究極の方針であった。

 

そんな中で、アレックス・ロゴは、偶然学生時代の恩師「ジョナ」に出会う。(このジョナは著者「エリヤフ・ゴールドラット」博士の代弁者となっている。彼との談笑のなかでおもいがけず工場立て直しのヒントを得ていく。

 

この物語は、やがてハッピエンドを迎える。アレックス・ロゴの工場はその後も好成績を記録し、稼ぎ頭となる。