「ソフトバンク」を支えた孫正義の壮大さ | ブロッコリーな日々

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アイドルマート下花店店長の落書き

「大きな絵を描けない者は小さな絵も歪む」

この発言は、「ソフトバンク」の孫正義によるものだ。

アリババにも資本参加した孫正義の慧眼。

 

よく話題に上るのが、「ソフトバンク」のブロードバンド事業参入であった。

孫正義は、当時としてはとんでもない発想をしていた。

 

ADSL事業に先行した各社は、初期費用数万円、月額6,000円以上でこのサービスを提供した。

なぜなら、加入者の規模を数万単位で事業計画していたからである。

 

「ソフトバンク」は、事業開始当初から百万単位での事業を想定していたという。

そのためモデムの発注も当時の常識破りの数量であった。

 

その結果として、同社は初期工事費用なし、月額2830円の衝撃的な低価格でサービスを提供するに至るのだ。

そして、数か月で百万件の申し込みを達成する。

 

おかげで、先行した独立系各社は、「ソフトバンク」に吸収される羽目に陥ってしまった。

大きな絵が描ける大物には決して叶わないものである。

 

そういえば、孫正義がまだ小学生のころ、喫茶店を出店した父親は、表通りから離れた場所だったので、集客に苦労していた。その話を聞いた孫正義少年は「そんなん、簡単や。コーヒーをタダにすればええやん」とアドバイスしたという。

当時としては、非常識な戦略であった。

 

だが、父親はその意見を取り入れるのである。それでどうなったか。

うわさを聞き付けたお客様が殺到するのである。しかも、無料のコーヒーだけを買い求める客は皆無であった。

 

大きな絵を描けなければ集客などできないものだ。