スペインとオランダのアジア覇権争いは、モルッカ海峡で火ぶたを切った。
最終的にオランダが勝利を得るが、貢献したのは徳川家康が送り込んだサムライであった。
戦国時代にケリを付けた家康だが、仕事を失ったサムライは全国に溢れていた。
背景には、スペインとオランダの覇権争いがあった。
オランダは貿易を求め、産出される銀を求めた。当時、日本で産出される銀は純度が高く、その産出量は世界の3分の1にも上ったという。
一方のスペインは表向きキリスト教の布教を掲げていたが、真の狙いは日本の植民地化であった。
オランダは、徳川家康に「スペインの野望に気を付けなされ」と繰り返し説いたという。
オランダ製の最新式の大砲を輸入した徳川家康は、大阪城攻略に成功する。
さらに江戸幕府を開くのである。
歴史に「もし」はあり得ないが、豊臣秀頼を支援したキリシタン大名たちが徳川家康を打ち負かしていれば、あるいは日本にキリスト革命が起きたかもしれない。
近年、オランダなどヨーロッパで埋もれた資料が見つかり、様々に解読され研究が進んでいる。
当時の日本社会は、国ぐるみ武装され、容易に征服されない軍事大国であったといえる。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康たちは、多くの贈り物を後世に残してくれたものだ。
彼らが存在したことは、日本史の奇跡だったかも知れない。
それにしてもスカスカ菅首相の政府は、少しぐらい実行力のある先達に学んでもらいたい。