岡崎京子の同名コミック「ヘルタースケルター」---蜷川実花の監督第2作として実写映画化 | ブロッコリーな日々

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アイドルマート下花店店長の落書き

岡崎京子の同名コミック「ヘルタースケルター」

---蜷川実花の監督第2作として実写映画化

2012年製作/日本
配給:アスミック・エース

監督:蜷川実花

原作:岡崎京子

主演:沢尻エリカ

 

第8回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した岡崎京子の同名コミックを、写真家・蜷川実花の監督第2作として実写映画化。

主演は「クローズド・ノート」(2007)以来5年ぶりの銀幕復帰となる沢尻エリカ。

 

東京。
完璧な容姿とスタイルを持ち、若い女性たちからの熱い羨望のまなざしを一身に受けているトップスター、りりこ(沢尻エリカ)。

コンビニに並ぶファッション誌の表紙はりりこ一色、街中の大型ビジョンにはりりこのCMが席巻し、映画やテレビドラマにもひっぱりだこ。

 

日本中どこをみてもりりこがいっぱい! りりこはまさに、芸能界の頂点に上り詰めていた。
そんなりりこは【究極の秘密】を抱えていた―。彼女は、全部作りもんさ、とうそぶくのだ。

実態を知るのは、所属事務所社長の多田(桃井かおり)とメイク担当の沢鍋錦ニ(新井浩文)の二人だけであった。

検察官・麻田誠(大森南朋)は、パソコンの画面に映るりりこの顔に見入っていた。

「骨格と上に乗ってる表皮、そして筋肉の動きが一致してない。一見完璧に見えてバランスがおかしい。

 

今にも崩れ落ちそうだ」麻田は、政治家などの権力と癒着するある美容クリニックを調査するうちにりりこを知り、

特別の興味を持つようになっていた。

毎日、浴びせられる夥しい量のフラッシュライト― りりこは最先端の衣装に身を包み、トップクラスのメイク錦ニの力を借り、

まさに彼女は、美しさの頂点にあった。

プライベートでも南部ホールディングスの御曹司、南部貴男(窪塚洋介)との交際も順調で結婚も真近と思われた。

誰もが羨むような華やかな舞台の裏で、りりこにだけに「カチコチ」という時計の音が聞こえていた。

その迫りくる何かに叫び出しそうな気持ちを抑えきれず、マネージャー・羽田みちこ(寺島しのぶ)に当り散らす日々。

 

ある日、酔いが回ったりりこは、部屋でみちこに介抱される。

鏡の前でメイクを落としていくと、おでこにくっきりと残るアザが--- それは整形手術の後遺症であった。

りりこの表情がみるみる変わっていく。錯乱するりりこが急に叫び出す。

「あっはははーの大笑い…! 終わり? これで全部? ンな事させるかバカヤロー、わかってたまるかあんたたちに!!」

数日後、りりこは多田に連れられ美容クリニック「麻布プラチナクリニック」院長・和智久子(原田美枝子)の診察を受ける。

りりこは、多田に後輩のモデル・こずえ(水原希子)を紹介される。自分にはない、その生まれたままの美しさに焦りを隠せないりりこ。

そんな矢先、突如週刊誌に掲載される南部と政治家令嬢の結婚スクープ! 怒りに震えるりりこの、巨大な恐怖、嫉妬、焦り―。

 

「とまっちゃいけない。進むのだ、進め! もう始まってしまっているのだ。恐れてはいけない。選択はもうすでに行われているのだ」

みちこは、精神的に不安定なりりこに毎日のように怒鳴られ感情をぶつけられながらも、りりこを憎み切れなかった。

事務所に背いて、りりこの指示通りにりりこと南部の交際をマスコミにリークしたこともあった。

 

最愛の彼氏・奥村伸(綾野剛)とりりこが関係を持っても、みちこはりりこのマネージャーをやめられずにいた。

それどころか、戸惑いながらもりりこと奥村との奇妙な三角関係を続けてしまう。

そんななか、みちこと奥村はりりこからある指令を受ける…

 

評論家の中森明夫は、主演の沢尻エリカを演技を超越している、と激賞している。

見逃した人には激しくおススメ。