サルコジ政権のイスラム文化排斥の動き---フランス人修道士7名の誘拐・殺害事件 | ブロッコリーな日々

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サルコジ政権のイスラム文化排斥の動き

---フランス人修道士7名の誘拐・殺害事件

2010年製作/フランス
原題:Des Hommes Et Des Dieux
配給:マジックアワー、IMJエンタテインメント

監督:グザビエ・ボーボワ

主演:ランベール・ウィルソン

 

1996年。アルジェリアの小さな村にある修道院では、カトリックの修道士が修業の日々を送っている。

修道院は診療所も兼ねており、地元のイスラム教徒が毎日のように訪れていた。

 

しかし、内戦に伴うテロが激化し、過激派グループが修道院に乱入。

何とか事無きを得るが、残留か帰国か、修道士たちの意見は2つに分かれる。

1996年にアルジェリアで起きた、原理主義者による(と言われる)フランス人修道士7名の誘拐・殺害事件を題材にした作品。

サルコジ政権のブルカ禁止法に代表されるイスラム文化排斥の動きと、それに対するアル・カイーダ系テロ組織による報復宣言で揺れるフランス社会を活写している。

 

 

改めて、宗教と人間について深く考えさせられる。

賛否両論渦巻くが、日本人にはやや荷が重い。

 

そもそも、アルジェリアを侵略したのは誰の仕業なのか。

好き放題に現地民を虐殺しているのに、この映画ではフランス聖職者が"哀れな貧民に尽くしてあげた"歴史に完全にすり替わっている。

その上に、イスラム教をあえて残虐な文化だと描写している。


100万人単位で平気でアルジェリア人を殺しておきながら、フランスの仲間が殺されると映画まで作って大騒ぎするのがフランスなのか。
フランス以外の映画賞では見向きもされなかったのも極めて当然の成り行きか。

 

フランス大好きなそこのあなた、現実の海外情勢ははるかに厳しい。

思えば、先進国の繁栄は、イスラム文化圏の犠牲の上に成立しているのだろう。