「加藤喜美枝」さん、といってもピンとこない。
それもそのはず、彼女は、美空ひばりの母親である。
NHKに喧嘩を売った元祖ステージママとして知られる。
「加藤喜美枝」さんは、決して裕福だったわけではなかった。
彼女は、行商しながら娘(後の美空ひばり)を育てたのだ。
娘の"ずば抜けた歌の才能"に気が付いてから、「加藤喜美枝」さんは、テレビ局に売り込みを始めるのだ。
彼女は、娘が歌手デビューしてからは、『お嬢』と呼ぶのが常だった。
こんな名言を残している。
『人生で一番悲しかったのは、お嬢の結婚で、一番嬉しかったのはお嬢の離婚』
また、あるレコード会社の担当者が、「加藤喜美枝」さんに「小林幸子」を紹介した。
そのとき、小林幸子を第二の「ひばり」として売り出すつもりです。と、余計な言葉を口にした。
それは美空ひばりに敬意を表した言葉だった。
だが、「加藤喜美枝」さんは、『それは何?第一のひばりはもう要らないってこと?』と受け取ってしまった。
そのため、小林幸子には長い間仕事が回って来なかったという。。