正観さんによると…。
冬は、大峰山も含め、出羽三山も石鎚山も白山も、登山はできません。この間に「御師」の人々は地方に旅し、その村々と話し合って、何月ごろに自分の宿に泊まりに来るように「営業」に歩き回りました。その折、病気の人々を治したり、祈祷をして雨乞いをしたりして「霊力」や「神通力」を示したのが「山伏」というわけです。
都会に近い「御師の家」(富士吉田市や戸隠村など)は、観光客の増加、一般客の増加でかなり制度が崩れたようですが、山深いこの洞川温泉は、今も、古い時代の「講」と「御師の家」のシステムが残っています。
大峰山そのものも、今も「女人禁制」です。女性の登山を認めていません。このあたりは、古い時代の「山岳信仰」の形が色濃く残っているところと言っていいでしょう。
その洞川温泉に、竜泉寺というお寺があります。正確には「温泉街の川向かい」ですが、温泉街(宿は10軒ほど)から橋を渡り歩いて2~3分なので、温泉街とともにあるともいえます。
大峰山を開いた役行者(えんのぎょうじゃ)が洞川温泉に泉を発見し、水の神さまである八大龍王を祭ったのが最初とか。役行者は7世紀中~後期の人ですから、1300年以上もの歴史を有する古寺なのでした。
その竜泉寺に「叩くと重くなる石」があるというのです。
大阪で集まりがあったとき、二次会で、その中の一人、50代の男性がこんな話を提供してくれました。
大峰山のふもとに竜泉寺というお寺があり、その境内に「叩くと重くなる石」がある。自分もやってみたが、3回試みて3回ともそのとおりだった。(叩いたら持ち上がらず、撫でたら持ち上がった。それを3回繰り返したが、3回とも同じ結果だった)というのです。
「それはおもしろいですね。ぜひ私も試してみたい」と正観さんが言ったところ、一緒に行ってみたい、体験したいという人が続出し、結局15人で竜泉寺を訪れることになったのが、4月上旬でした。
★私の読書★

42冊目 「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」 くさばよしみ編 中川学絵 汐文社
今はやっている絵本です。2012年、ブラジルのリオデジャネイロで国際会議が開かれました。環境が悪化した地球の未来について、話し合うためでした。世界で一番貧しい小国ウルグアイのムヒカ大統領のスピーチが今、人々の心に広がっています。
ムヒカ大統領が話していることは、とてもシンプルなことです。
社会が発展することが、幸福をそこなうものであってはなりません。発展とは、人間の幸せの味方でなくてはならないのです。
人と人とが幸せな関係を結ぶこと、
子どもを育てること、
友人を持つこと、
地球上に愛があることー
こうしたものは、人間が生きるためにぎりぎり必要な土台です。発展は、これらをつくることの味方でなくてはならない。
なぜなら、幸せこそがもっとも大切な宝だからです。
人類が幸福であってこそ、よりよい生活ができるのです。
また、貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです。
ムヒカ大統領の言葉が、今の日本人に共感されているのもわかります。私もよい絵本に出会ったなと思っています。

43冊目 「小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?」 上野千鶴子 小笠原文雄 朝日新聞出版
先日伯父が肺がんで亡くなった。12月に診断を受け、4月の最初までは在宅だった。そのあともう立てなくなり病院に入院したが、最後は見ていられないくらいつらそうだったらしい。認知症もあるのかもしれないが、点滴の管とかも自分で抜くので、手にはグローブみたいなものをはめられていたそうだ。他の家族には和やかに接するが、伯母にはグローブの手で鉄拳が飛んできたそうだ。
私も介護しながら自分の最期のことを考えるが、死ぬときに痛い闘病生活は嫌だなと思う。
「死は安らかだと思う。苦痛のない生は安らかでこわくない。だから、安らかに生きて死ぬことはこわくない」と、小笠原先生は言われる。私も同じ意見です。脳内麻薬と言われるエンドルフィンと似た薬と言えば、答えはモルヒネです。医療者がモルヒネを上手に使えるようになれば、患者さんは苦しまず、楽になるそうです。
「在宅ケアで(なくてもいいから)、安らか・大らかは当たり前、さらに朗らかに生かされ、最期は在宅ホスピスで清らかに旅立ちたい」これが小笠原内科の理念だそうです。
幸いにも、義母、母は苦しまずにあの世に旅立った。義父や父もそうであってほしい。私もそうありたいなと感じさせられた本でした。何年か前に買った本ですが…。
皆さんいつもありがとう。よい休日を…。