そして…それから一か月は経っただろう。

「かおる、お風呂洗い終わったよ」

「こっちも、ご飯できたよー」

「じゃあ食べようか」

「いただきまーす」

----ピーンポーン

「えっ…?誰だろう?」

「うん…。私出るね」

私は玄関まで行って、カギを開けた。

「はーい」

ガチャ

そこにいたのは、私の知り合いではなかった。

「ど、どちら様ですか?」

真っ黒の服を着て、フードをかぶっていて

ほんとんど顔は見えなかった。

「あたし…何が何だかわからなくて…」

そう言って泣き出した。

「だっ…大丈夫ですか!!部屋入りますか?」

その人がぱっと顔をあげると

フードがぱっと取れた。

その人は私よりも年上のお姉さんだった。

私の目を見て

「ありがとう」

と言った。

部屋に入ると、ちこが驚いていた。

「突然お邪魔しちゃってごめんね」

お姉さんはもう泣き止んでいた。

「いえいえ」

と言うと、お姉さんはニコッと笑った。



「えっと…この世界はですね…」

私は、ちこと一緒に説明した。

死んでしまったということ。

最高でも5年しか生きられないこと。

お知らせのこと。

他にも、この世界の不思議のことも

知っていることはすべて話した。

お姉さんは何もしゃべらなくなった。

それから、お姉さんはまほうの本のことを

覚えていないことが分かった。