ホット・スクランブル―緊急発進/高野 裕美子
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2月1日読了

書店で平積みになっているところを目撃、「女性で航空小説なんて珍しい...」と思っていた。


読み終わってからWebで著者のプロフィールを検索すると航空小説というか自衛隊を題材にした冒険小説を何冊か書いているらしい。


本書の読み終わった感想は「物足りない...」ストーリー、登場人物ともによくできていると思うが最後の一文字まで読み終えて「あれ!終わっちゃった...」となってしまった。


あまり書くとネタバレになってしまうかもしれないが、終わり方が中途半端なんだよね。主人公の両親が殺され、妹が行方不明になってしまう。両親を殺した犯人グループに拉致されたらしいが最後まで妹の安否はまったくわからない。両親もなぜ殺されたかがわからない。犯人も誰かはわからない。


両親殺しの犯人を捜す小説ではないのでいいのかもしれないが、このように中途半端で終わってしまうことが多すぎる。


主人公も最後は生きているのか死んでしまったのか?参加していたプロジェクトは何のためだったのか?それはこの後どうなってしまうのか?...キリが無いくらいとまではいわないがまるで視聴率が悪くて途中で打ち切りになったドラマのようにバツっと終わってしまう作品でございます。


県庁の星/桂 望実
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11月29日読了


私は短気で思ったことをすぐにストレートに口に出してしまうタイプだ。


本書を読んで気がついたことがある。スーパーの店員 二宮泰子も自分の価値観で思ったことをストレートに口に出すタイプ。そのことを離婚した夫、俳句の仲間にやんわりと認識させられる。


子供に対して「何だ!この子!」と思った気持ちの皮を一枚一枚剥いでいくと本質は「心配なんだよ!」になるのでは?その気持ちを伝えればいいのでは?と俳句の仲間に諭される。


泰子は職場でも怒鳴りたい気持ちを一枚一枚剥ぐことによって、相手に対してやんわりと的確に物事を伝えることができるようになってくる。


実に参考になった。このことはまったくのサイドストーリーなのだが、本書を読んで「なるほど~」と感心してしまった。

ぜひ心がけてみたい。


でも何枚自分の気持ちの皮をを剥いでも「バカヤロー!」の時もあると思うけどね...


約3日間で読みきった秀作。映画もDVD借りてみようかなと。


手紙/東野 圭吾
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11月16日読了


「号泣」した。


映画も効果間近なのでざっくりとしたストーリーはわかっていたが、「号泣」した。


今朝、一部分を読み返したが「号泣」した。


映画化で登場人物の顔が映画の出演者をダブらせれるので、感情移入しやすかったこともあると思う。


東野圭吾の小説は「暗い」という印象で、私には縁の無い小説家だと思っていたがそんなことは無かった。


映画も公開されるし、話題の小説なのでストーリーを書くことは割愛する。


映画では原作のどの程度までが描かれているかわからないが、文庫落ちしていることもあり、映画を見る前に是非原作を読まれることを強くお勧めする!


映画も見てみようかな...


今日はこれからファイターズのパレードに行ってきます!


裁判長!ここは懲役4年でどうすか
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11月11日読了

11/8~11/11まで仙台、大阪、東京と出張してきた。

その際に読了。


著者が裁判の傍聴に興味を持ち「傍聴マニア」になっていくのが書かれている。

被告、被害者、報道だけが傍聴者だと思いがちだが、著者のような「傍聴マニア」も存在するとは知らなかった。


離婚訴訟、傷害事件、殺人事件、ただのひったくり、薬物、ヤクザなど検察、弁護士、被告、証人のそれぞれの人間関係や立場などを事件には何の関係も無い「傍聴マニア」の立場で分析していて面白かった。


ある事件を傍聴する場合、初公判から追うのが理想的だが通常は起訴から2ヵ月後くらいに初公判が開かれるとのこと。札幌では幼児虐待殺人と、通り魔殺人の2事件が最近起訴されたが幼児虐待事件は子供のいる身としてはあまりに聞くに堪えないかもしれないので通り魔殺人の傍聴を目指してみようかともくろんでいる。


また、昔の後輩が「詐欺」で捕まったのを新聞報道で見つけたのでどんなセコイ事をしてつかまったのかも興味があるので傍聴してみようかと思っている今日この頃...


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脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち/スラヴォミール ラウイッツ


世界地図を開いてほしい。

モンゴルの北側に「バイカル湖」という世界で一番深い湖がある。そのはるか北からゴビ砂漠を横断し、ヒマラヤを超えインドまで1941年に歩いた男たちがいる。


本書に書かれていることはすべて「実話」である。


第二次大戦が始まるとソビエトはポーランド人、リトアニア人、ソビエトに滞在していた外国人などをスパイ容疑で逮捕しシベリアの強制収用所に送って強制労働をさせた。強制労働を決めるまでの裁判も拷問に等しく、読んでいるだけで悲しくなる。


本書前半は著者が拷問に耐え、25年の強制労働の判決をうけシベリアまで送られる様が描かれている。貨車にぎゅうぎゅう詰めにされ輸送途中で何人も死に、イルクーツクから雪の中、足を鎖でつながれて徒歩で強制収用所まで歩いていく。


後半は著者が収容所で6人の仲間を集め脱走を企て、図る。その後の壮絶な物語。飢え、乾き、寒さ、人との出会い、別れさまざまなドラマがあり、私には想像もできないくらい壮絶な物語だ。


このブログを読んで頂いている方が読まれたときにネタバレになってはいけないのでストーリーは割愛するが、人は「生きる」ということに対し、ここまで執着し力を出すことができることなのか!と感動すら覚えてしまう。


いじめ、サラ金などで自らの命を絶つ人が多い中、著者は「生きることをあきらめてはだめだ!」と思い続けインドまで脱出することができた。自ら命を絶つ人はそれぞれ自分で限界を感じていることだと思うが、そんな人にこそこの本を読んでほしい。


実は私の母も自分の病気を苦にして自殺をした。自殺する覚悟は並大抵のことではないと私も思うが、そんな母に自殺を覚悟する前にこの本を読んでほしかった。


「エンデュアランス号漂流」に続く、私の中のベストセラーだ。


是非ご一読を!

ストロボ
¥514
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10月15日読了


またまた、真保裕一である。

写真家「喜多川 光司」の今までを振り返る短編集。地位も名声も得た50歳からはじまり、大学生で将来の道筋を決めかねている22歳までの物語を5つのシーンで綴ってある。


好きなのは「暗室」 42歳。元恋人が最後の一瞬までプロフェッショナルだったことを自らの手で確かめる。


真保裕一という人は本当に主人公の職業に対し、調べ上げてからペンを取る方だと思う。真保作品で取り上げられる主人公はその職業に感情移入しやすい。それはその主人公の職業、職業柄の悩みなどの人間的な部分が丁寧に描かれているからに他ならない。


ちなみに「喜多川光司」という写真家は実在しない。この物語の中だけの写真家である。

どこにでもある場所とどこにもいないわたし
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10月9日読了


他人と共有することのできない個別の希望はありますか?


どこにでもある場所を舞台とした短編8篇を収録。

読み始めてすぐの印象は「あ~、村上龍の書き方だな」と感じたこと。情景、登場人物の感情、人間関係の描き方が独特である。「半島を出よ」では感じなかったが、2作目となる本書を読み始めればすぐに感じることができた。


作品は2000年以降に雑誌に連載されたもので、もしかすると読んだことのある方もいるかもしれない。

短編の主人公は順風満帆に人生を送ってきた人ではなく、離婚、失業、過去に夢をあきらめたなどのなにかしら挫折を味わったことのある人たちを描いている。


あとがきにもあるが「それぞれの登場人物固有の希望を書き込みたかった。社会的な希望ではない。他人と共有することのできない個別の希望だ」とある。


あとがきを読んでからパラパラと各短編を読み直すと個別の希望が浮き彫りに見えてくる。


そして自分を振り返ると自分の希望とはなんだろうか?


家族の健康?子供の将来? それらはすべて共有できる希望ばかり。個別の希望とは何だろう?個人個人の感情がある限り必ず潜在的にはあるはずだが、はっきりと意識することはできない。


少し自分を振り返ってみて「個別の希望」とやらを探してみたい。


防壁
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10月5日読了


危険に立ち向かう男たちを描いた短編4編を収録。

真保裕一作品の題名はイギリスの推理小説家「ディック・フランシス」に影響され、漢字二文字の題名が非常に多い。


本書は一瞬の危険に立ち向かう男たちがさまざまな人間関係に翻弄されながらも職務を全うする様が克明に描かれている。決してドキュメントではないが、現場の取材を行い現実の職務とブレがないように書くのはさすがだと思う。


真保作品は「ホワイトアウト」「連鎖」「震源」「盗聴」と過去に読んだが、「ホワイトアウト」だけが異色の作品だと思う。


過去に「笑ゥせぇるすまん」の演出を担当したり、ドラえもんの脚本を担当する作家であります。


男女ともにお勧めできる書だな。

中国は日本を併合する
9月24日読了

書店の平積みで見つけた本。センセーショナルな題名に引かれ読んでみた。

著者は元防衛庁防衛研究所研究室室長、専門は現代中国(軍事・外交)である。

中国が毛沢東の時代から一貫した施策で国力をあげ、米露と肩を並べて覇権を手にすることを目的としていること。
それを知らない日本の無策振りの指摘、日本が「人道援助」と称して行っているODAが実は軍事目的に転用することがいとも簡単な事業に使われていることを指摘している。


中国が今後覇権を広げるためにはシーレーンの確保が必要であり、宮古島と沖縄本島の宮古海峡と台湾南部のバシー海峡のたった二つの海峡しか中国が外海に出るルートがない。

宮古海峡は日本の排他的経済水域内なのであまり派手な行動はできないが、バシー海峡は台湾を軍事的に統一すれば手に入る海峡である。
またバシー海峡は日本における石油の輸送ルートであり、バシー海峡が中国によって封鎖されると日本にとっては大打撃である。


著書にはこのような客観的事実を用いて今後中国が日本の脅威になりうることを説いている。

安倍新総裁就任のニュースを持って中国ではまた「歴史的事実に対する謝罪の行動を~」と言っているが、このような弱い面を見せると、とことんつけこむ国をどうして行くかが考えさせられると思った。

タカ派の本だが、反論を説いている本も読んでみたい。

¥1,600
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ジェシカ・ウィリアムズ, 酒井 泰介
世界を見る目が変わる50の事実

9月7日読了

「中国では4400万人の女性が行方不明」「インドでは4400万人の児童が働かされている」「先進国の国民は年間7キロの食品添加物を食べている」などの事実を説明する内容。


筆者は「世界一受けたい授業」などにも出演し、本の内容を説明している。

先にあげた事実(と思われる)例だが、インドではカーストがあったせいか男尊女卑の考えが今も根強く残っている。文中にも説明されているが、圧倒的に男子有利の世の中であるらしい。


中国では一人っ子政策で男の子がほしいばかりに出生届を出さない女の子が激増、届けを出さないと生まれたことになっていないので教育も受けられず、行方不明になっても探せず(生まれたことになっていない)、どこかに売られるかどうかしてしまう子が多い。


読んだら悲しくなる内容もあり、日本はなんてぬるま湯社会なんだろうかと感じてしまう本だった。