フィアット ムルティプラ。エンジンチェックランプが点灯し、実際にエンジンが不調という事での入庫。
1気筒死んでいるようで、テスタで診断してみるとP0304 4番シリンダのミスファイアのフォルトが入っていた。
4番のスパークプラグを外してみると、ガソリンで湿っていた。
イグニッションコイルやスパークプラグをテストしてみるが、火花は正常に出ている。燃料も出ているようなので、コンプレッションを測定してみると、1~3番シリンダは1.7~1.8Mpa程あったが、4番シリンダは0Mpaであった。
4番シリンダを圧縮上死点にしてバルブリークテストをしてみると、3番シリンダのプラグホールよりエア音が聞こえる。点火順序は1-3-4-2 なので、4番シリンダのエキゾーストバルブよりエアがリークしているようである。
いずれにしても、内部のことなのでシリンダヘッドを外す。
4番シリンダ、エキゾーストバルブの1本が溶けていた。
ピストン径、シリンダのボア径を点検。基準値内で問題はなかった。
ピストンリングの合口隙間を測定すると、オイルリングが全てのシリンダで基準値を外れていたので、ピストンリングセットを交換した。
シリンダヘッドは面研磨。バルブガイドはインテーク、エキゾースト共に交換。
エキゾースト側はバルブフェースの荒れがひどかったのでバルブを全て交換。インテーク側は研磨で対応。
全てを組付け、症状が解消されたことを確認して、修理完了です。