サッカーの北中米ワールドカップに関して下記の記事がありました。
サッカー=スイスW杯代表選手、米渡航できず 犯罪歴で追加審査
スイス代表FWブレール・エンボロ選手が過去の犯罪歴から事前の電子渡航認証システム(ESTA)にて再審査対象となり帯同できなかったとのことです。勿論、ESTAは犯罪歴がある人は利用できずに、基本的にVISAを申請し、審査の上取得することが入国の条件となりますので、スイス・サッカー協会の不手際だと言えると思います。
この件から見て佐野海舟選手の事前手続きを日本サッカー協会はきちんとしているのかと不安になります。佐野選手の2024年における性加害事件は最終的に不起訴となり犯罪歴とはなっていないので、エンボロ選手のケースとは多少異なります。ただし、逮捕歴がある人もESTAは使えずにVISAの申請・取得が米国入国の条件となるはずです。佐野選手の場合には2025年9月の米国遠征をしていますので、その際にきちんとマルチVISAを取得できていれば今回の入国は問題ないはずですが、米国のシステムの不手際、サッカー協会の不手際もあり得ると考えています。エンボロ選手のケースもスイス・サッカー連盟の広報担当は2025年6月に代表戦で米国を訪れた際は問題なく入国できたと言っているとのことです。
この件を考えるに各国間で不公平があると考えます。
エンボロ選手は2023年に複数の脅迫を行ったとして執行猶予付きの罰金刑を受けていたとのことです。バーゼルの刑事裁判所にて判決となっており、バーゼルは厳格な起訴法定主義を取っているとのことです。
佐野選手の場合には友人2名と共に女性に対して不同意性性交容疑で逮捕され、2週間ほど勾留されています。その後釈放、不起訴となっていますが、日本は起訴便宜主義を取っており、示談が成立したり、特に性被害の場合にはその後の裁判手続きが被害者にとって負担になると考えられる場合、示談が成立し被害者が起訴を望まないなどの場合には不起訴にすることがあります。
たらればとなりますが、もし
- 佐野選手の事件がエンボロ選手と同じバーゼル、もしくはその時点での所属先であるマインツのあるドイツで発生していたら、起訴を免れることはなかったと思います。
両方とも厳格は起訴法定主義を取っており、示談はあくまで民事であり、当事者間で話がついたとしても犯罪は犯罪として扱うということです。
- 佐野選手がマインツに移籍しておらずに鹿島所属のままだったとしたら、鹿島はチームイメージもあるので、すぐに謹慎、無期限の活動停止を行っていたはずです。
マインツにすれば、不起訴と言うことはドイツであれば無罪であると考え、処分を行わなかったということになりますが、日本の不起訴は無罪ではありません。簡単に言えばグレーのままとなっていると考えるべきです。
示談が成立したであろうと推察できますが、もし、佐野選手が個人で動かなくてはいけないとすれば、これほど迅速には動けなかったでしょう。その時に所属先であるマインツも日本の中のことに対して対応はできなかったでしょう。そう考えると鹿島が色々と動いたと考えるべきと思います。鹿島は佐野選手の移籍でマインツから約250万ユーロ(当時のレートで約4億5000万円ほど)受け取っていると言われています。もし、マインツから訴えられるなどのことがあれば、この金額を失うだけではなく、賠償金の話も出たであろうと思いますので、どうしてもすぐに不起訴に持っていく必要があり、そのためには同チーム(会社)で契約している弁護士に相談の上動いたと思います。
こう考えると、お金のない個人が同様な立場となった場合には不起訴にならなかったであろう事件が不起訴となった可能性もあります。
やはり不公平です。
佐野選手はこの不同意性交(この呼び名だとあまりひどくは感じませんが、2023年の法改正前は集団による強制性交罪、すなわちレイプのことです)に対して反省をしているのでしょうか?メディアも同氏や森保監督が行っていると言っていた社会貢献に関して調べて報道してもらいたいものです。
また、日本も起訴便宜主義から起訴法定主義に変えて、もし逮捕後に不起訴とする場合にはある程度の不起訴理由を明確にすべきだと思います。不起訴と聞いてモヤモヤすることが結構あります。
検察は忙しく手が回っていないと聞きますが、これからAIを活用することでそれは大幅に解消するはずです。
また、示談はあくまで民事の話であり、犯罪が成立するのであれば起訴し刑罰を与えることを明確にすべきです。