SAY ①
では、say に駒を進めよう。
speak、 talk、tell とともに伝達を表す代表的な動詞である。
say のそもそもの意味は 口頭あるいは文字である内容を言うこと。
英語では put into words となる。つまり、心で思っていることを言葉にすることである。
ここは同様に“言う”の意味で使われる tell との違いを示し、say の原義により近づくことにしよう。
辞書には以下のような説明がある。
say はある特定の言葉を言うことを意味する。
tell は「~という内容のことを言う」という意味。 話された言葉通りを伝えるのではなく、内容のみを伝えるときに用いられる。
say は「どんな言葉で表現されたか」に注意が向けられたときに使われるということらしい。
かつて安室奈美恵の歌に Say the word というのがあったが、その歌詞にはこうある。
“あるふれた言葉がいい、say the word ”
全体の歌詞から察するに、勇気づける(特定の)そのひとことを言って欲しいということらしい。勇気づける言葉なら何でもいいというわけではない。
ある辞書には漫画や劇画の吹き出しを思わせる表現とある。吹き出しの中に発言そのものが書き出されるからだ。
'I'm so tired,' she said. 「とても疲れた」と彼女は言った
Don't believe anything he says. 彼の言うことを信じちゃだめだよ
What did you say ? 何と言いましたか
How do you say that in Japanese ? 日本語で何と言うんですか
いずれも発言された言葉に意識が向けられているのが分かる。
また、考えや気持ちを音声に変えて空中に発するという意味のため、四方八方に飛ぶイメージに近く、tell とは異なり、聞き手を示すのは比較的まれ。仮に、発言する相手を定める時には到達点を示す to が必要になる。
The teacher said (to me ), 'Be quiet.' 静かにしなさいと先生は(私に)言った