宮沢賢治の童話「風の又三郎」。主人公の少年のフルネームは何でしょう。 | KMプロデュースのブログ

KMプロデュースのブログ

アタック25や日記、そして自分が独自視点でTVゲームをプレイしたデータなどをメインで頑張って更新しています
なお、アメンバー承認に関しては開設者本人の素顔を知る身近な方のみしかしませんのでご了承願います

今週の問題

宮沢賢治の童話「風の又三郎」。主人公の少年のフルネームは何でしょう。

 

選択肢

・道場六三郎

・池田光三郎

・岡田又三郎

・高田三郎

・国木田風三郎

 

正解…高田三郎

 

解説

1931年から2年の間に、宮沢賢治が大正年中に書かれていたいくつかの先駆作品を組み合わせて書き上げられたという『風の又三郎』は、宮沢賢治死去から翌年(1934年)に発表された短編小説です。

まずは風の精のSF的冒険談である「風野又三郎」をもとに、主人公が現実の人間に変更した上で、村の子供たちを描いた「種山ヶ原」、「さいかち淵」などが挿話として取り入れ、より現実的な物語へと変貌しています。

元々のタイトルは「風野又三郎」だったのですが、作中の表現がほぼすべて「風の又三郎」に書き改められていることと、「風野又三郎」と明らかに内容が異なる点から、初版から「風の又三郎」が用いられています。





主な登場人物
風の又三郎・・・地元で伝説となっている風の神様の子で、神というよりも悪霊に近い存在。作品中では謎の転校生のあだ名で、直接登場しないものの、子供たちの精神世界における主役。
三郎・・・本名高田三郎。北海道のとある村に転校してきた赤毛の目立つ謎の少年で、尋常小学校の五年生。厚かましい友人に1本しかない鉛筆をやったり、口論の後に先に謝罪する潔さも持つ。

人の気を引こうとする面があり、意地悪に対して仕返したり、口論で言い負かし、手加減を忘れて友達を溺れさせたりするやんちゃな少年で、先生からは鉱山技師の子と説明されるが、村の子達は「風の又三郎」ではないかと怪しまれている。

その証拠に他の子は、ほぼ方言のみで会話しているのに対し、標準語に近い言葉を使っていて、モリブデンの採掘の仕事で村に来たという白服を来た父親も少しだけ登場し、「父の会社から電報があり、モリブデンの採掘が中止になったため三郎達は村を発った」事が最後に先生の口から告げられる。母親も登場こそしないが、健在だということが解る。
一郎・・・学校で唯一の六年生で級長。嘉助の従兄弟で兄がいる。高田三郎=風の又三郎説を信じない側で、三郎に好奇心を示す。
嘉助・・・五年生で、最初から高田三郎=風の又三郎派で、「又三郎」と呼ぶ。ときおり又三郎自身が人間か否かで、認識に戸惑いが生じている。
耕助・・・三郎をいじめて、仕返しを受けた挙句、口論して負けている。
先生・・・尋常小学校の教師。村の学校の生徒を一人で受け持つ。
村の小学校・・・草山のふもとの谷川の岸に建ってて、教室は1つ。一人の先生が複式学級を受け持つ形で教えている。クラスは三郎を含め総勢39名。

6年生:一郎
5年生:嘉助・三郎・ほか6名
4年生:佐太郎・喜蔵・甲助・きよ・ほか2名
3年生:かよ・ほか11名
2年生:承吉・ほか6名
1年生:小助・ほか3名
学年が判らない生徒:耕助、五郎、さの、悦治、コージ、リョウサク、ペ吉、喜作、吉郎、嘉一

 


あらすじ
9月1日(木曜):山あいの小さな学校(分教場)に変わった姿の転校生高田三郎が現れた。みんなは伝説の風の精、風の又三郎だと思う。
9月2日(金曜):彼は学校で少し変わった態度を見せ、みんなを緊張させる。
9月4日(日曜):みんなで高原へ遊びに行く。嘉助が牧場の柵を開けてしまう。逃げた馬を追った嘉助は、深い霧の中で迷って昏倒し、幻想の中で三郎がガラスのマントを着て空を飛ぶ姿を見る。気づくと馬と三郎がすぐ近くにいた。
9月6日(火曜):みんなと一緒にヤマブドウ採りに出かけた三郎はタバコ畑の葉をむしってみんなの非難を浴び(専売局に叱られるという理由)、また耕助と風について言い争いをするが、最後には仲直りをする。
9月7日(水曜):みんなは川へ泳ぎに行き、大人の発破漁に遭遇したり、専売局から来たように見えた男から三郎を守ろうとする。
9月8日(木曜):また川で遊ぶ(佐太郎が持参した山椒の粉で毒もみを試みるも失敗)が、夢中になって遊ぶうちに天候が急変して不穏な雰囲気となる中、雨宿りする木の下でだれかが、こちらへ泳いでくる三郎をはやしたて、皆がそれに加わる。皆に合流すると三郎は血相を変え、ふるえながら追求するが、全員とぼけて答えない。
9月12日(月曜):一郎は三郎から聞いた風の歌の夢を見て飛び起きる。折からの台風に一郎と嘉助は三郎との別れを予感し、早めに登校する。すると案の定、先生から三郎が前日に転校して学校から去ったことを知らされる。

ここであらすじが終わりです。どう解釈するかは意見が分かれるため解説出来ませんが、書籍が多数ありますので、興味がある方は是非お買い求めください。

 

 

 

道場六三郎は和食の料理人で、 岡田又三郎は洋画家です。

国木田風三郎や池田光三郎は一般人として実在するかもしれませんが、著名人としては実在しないようです。