<イラク新政策>増派とイラク自立化打ち出し、最後の賭け | 【未来予測・世界情勢・政治・経済・金融・有事・戦争・災害・スポーツ・芸能・サイエンス等の時事情報ブログ】 http://ameblo.jp/e269/

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<イラク新政策>増派とイラク自立化打ち出し、最後の賭け


 ブッシュ米大統領が10日発表したイラク新政策は、宗派間抗争が激化するバグダッドの治安対策などのため2万人規模の米軍を増派する一方、イラクの軍事的役割拡大を促す「イラク自立化」を明確に打ち出した。残り任期2年のうちに撤退に道筋を付ける狙いがあるが、目玉の増派は過去にも採用されながら成果がなく、逆に抗争激化につながった。ブッシュ大統領にとって「最後の賭け」ともいえる新政策だが、新味は乏しく効果を疑問視する見方が強い。
 ブッシュ大統領は演説で戦略や手法の「変化」を強調したが、内容は戦略的転換には至らず、従来の関与政策の強化・加速に重点が置かれている。宗派間抗争への対応に遅ればせながら本腰を入れたとの印象は否めない。
 演説で大統領が、イラク政府に宗派間抗争沈静化に主導権を発揮するよう「最後通告」を突き付けた背景には当初、昨年末までには現在13万人規模の兵力を10万人以下まで減らせると見ていた政権のいら立ちがある。
 大統領にとって早期撤退は最大の目的だ。しかし、演説で大統領は「即時撤退はイラク政府の崩壊を招く」と語っている。米議会などからの撤退圧力が強まる中で、あえて増派に踏み切ったのは、イラク政府を支援しながら治安権限移譲を早めることで撤退開始につなげる狙いがあるようだ。

 新政策の狙いは、バグダッドの治安対策への米軍の支援強化だ。増派される米軍はイラク治安部隊に同行する形でパトロールや検問、戸別訪問を実施する。しかし、米軍は米軍の指揮下で動く。民兵組織との戦闘で、米軍が主導する場面も予想され、米軍増強によって「短期的に見れば宗派間抗争が激化する可能性は十分ある」(ブッシュ政権高官)との見方が支配的だ。増派論を主張してきたマケイン上院議員(共和党)も「米兵の犠牲が増えることを覚悟すべきだ」と指摘する。
 また、昨年夏、マリキ政権発足を受けて米軍を増強してバグダッドの治安対策を図ったが、宗派間抗争は、むしろ激化した。2万人増派を維持できるのは「数カ月間」との見方もあり、短期間で成果が迫られる。
 新政策では目標として(1)11月までにイラク全土の治安権限移譲(2)12~18カ月以内のイラク自立達成――を挙げた。撤退スケジュールは示さないが、共和党内の増派論と民主党内の中道派の意見を取り入れた形で政治的妥協の側面もにじむ。