どーも、どくぴーです。

 

そういえばなんですがそろそろ発売ですね。Sony α1。

 

 

ちょうどいま記事を書いている2週間前に見に行ったのでレビューもどきを書きます。ちなみに事前予約制だったんですが、前後の予約もなかったのでちょっと長めに触らせていただきました。

 

※データ持ち帰り可だったんですが不手際でJPEGデータを破損させてしまい、残ったRAWデータはそもそも読み込める現像ソフトがないのでこの記事は大体文字です。写真が見たい!って人はごめんね。あと動画は自分があんまり強くないのもあって試しませんでした。

 

外観

なにか目新しいものは特になく。あ、αシリーズだ。って思わせる外見です。

 

これが例のアイツ

 

ソニーα7/9系でずっと言われている「どの機種も見た目が変わらない」に違わぬ見た目の変わらなさをしているので、現行のα7シリーズを持っている人がうっかり買ってしまっても家族にはバレなさそうですね!値段が値段なので口座見られたら負けでしょとかは考えてはいけません。

 

冗談はさておき、ボディ自体はα7RIV/α7SIII/α9IIとほぼ同じです。重さもほぼ変わらないので、「これが…新型…!」みたいな気持ちにはならず、αになれてる人はαっぽく扱うことができそうです。差分といえばα9系についてる左肩のドライブモード/AFモードダイアルのAFモード側のロックボタン位置が変更されたくらい…?

 

連写性能/AF性能

 

 

連写性能

発表動画とかを見た人は知ってそうですが、こいつは5010万画素を30枚/秒(電子シャッター時。メカシャッターは10枚/秒)で連写できます。気が遠くなりそうな数字ですが本当に連写できます。しかもこの連写はAF全追従なので最初の1枚のフォーカスを固定するものではなく、連写した写真全てにフォーカスが合うトンデモ仕様です。

展示では好きなソニーレンズをお借りすることができたので、

 

- FE 24-70mm F2.8 GM

- FE 100-400mm F2.8 GM

- FE 200-600mm F5.6-6.3 G

 

で試しましたがいずれも問題なく連写ができました。

レンズによってはAFモーター等の都合か、FE 50mm F1.8では20枚/秒、FE 55mm F1.8 ZAでは15枚/秒の様に制限がかかります。AF-Cモード以外では30枚/秒が可能なので、もしその連写速度が必要な場合は使い分けですね。

 

「そんなに連写してバッファづまりとか大丈夫なの?」ってなるんですが、映像処理エンジンBIONZ XRの処理が高速すぎてRAW/JPEGの同時保存でも100枚くらいまでは気にせず30枚/秒で連写できます。バッファづまりをしてもバッファからSDカード(使ったのはProGrade GOLD UHS-II 128GB)への書き込みも高速なので15枚/秒位を維持できるので、完全に異次元めいた気持ちになりました。ただし別に記憶容量は異次元になったわけではなく、一瞬でパンパンになるので気を良くするとすぐ撮れなくなりそうです。

 

AF性能

AFもトンデモスペックをしていて、120fpsでAF演算をします。α9IIが60fps、それ以外は30fpsだった気がするのでもうすごい値です。別に連写している間もAF演算速度が落ちるわけではないので快適そのものです。連写しながらでもそうでない時もカメラをブンブン振っても安定して被写体に合焦し続けていました。位相差AFの測距点も759点なので、α7III(693点)/α7RIV(567点)と比較してもきめ細かく制御できそう…って思ったんですが正直差はいまいち分かりませんでした

 

ただし、120fpsのAF演算はシャッタースピードが1/125secより速くないと使えないので流し撮りとかでAFが120fpsでド安定だぜ!ってわけではなさそうです。実際1/80secまで落とすと「おっ、なんか追尾AFが鈍くなったな?」って気持ちになります。その状態でも別にα7RIVとかと変わらないのにね。

 

加えてα7/α9系にはモデルによって位相差AFの作動上限となるF値が設定されていて、明るいところで絞り込むと急に追尾AFが弱くなる仕様があるのですが、α7III等のF11、α9等のF13から大幅に引き上げられてF22まで絞り込んでも問題なく位相差AFでの追従が可能になりました。これまでは流し撮り等でスローシャッターが必要な時、NDフィルタ等を重ねたりして対応していたものが絞り一発で対応できるようになります。ただ絞り込み過ぎは回折現象を招いて画質低下を引き起こすので気をつけましょう。

 

高感度性能

α7Rシリーズもそうですが高画素機の常として「高感度時ノイズが乗りやすい」という話がありますが、α7RIV同じ常用ISO感度100-32000で比較しても全体的にノイズが目立たない印象を得ました。α7RIVだとISO12800で「うーん、ノイズ低減をガッツリかければまぁ…」という見た目になりますがα1であれば特に意識することなく使えそうです。6100万画素が5010万画素になっていることとセンサー周りの処理とBIONZ XRが効いてるんでしょうね。

 

EVF

α1にはα7SIIIと同じ944万画素のOLED EVF(解像度的にはQXGA)がついてますが、こいつもα7SIIIの120fpsを超えて240fpsで駆動します。もう何がなんだか分かりません。

α7IIIは236万画素、α7RIVは576万画素なので大幅に高解像度なEVFがあるのですが、目が機材の進化についていっておらずあんまり違いが分かりませんでした。576万画素/120fpsの時点ですでに「綺麗すぎワロタ」とか言っていたので…。

 

ただし240fpsになると解像度がα7RIVと同等のUXGA(1600x1200px)相当になるっぽいので、分かる人には案外「あ、EVFの解像度がおちたな」ってのがわかるのかも知れませんね。

 

その他諸々

電子シャッターでは特に気になるローリングシャッター現象を抑えるアンチディストーションが強化されたり、端子類がフルサイズHDMIになっていたり、BIONZ XR搭載のおかげでメニューが最新のα7SIIIと同一のメニューに変わっていたり、以前はあんまり効いている気がしなかったセンサークリーニングがよくなっていたり、α7SIII同様にUSB PDで高速充電ができるようになったり、色々使いやすくなっていて本当に良きですね。

 

感想:そもそも買いたいと思うか

まさにソニーEマウントボディのフラッグシップ機が出てきました。これまでα9を「プロユース」と言ってきてたなとは思うんですが、たしかに「フラッグシップ」とは言ってなかったなって顔をしています。ニコンD1桁シリーズとかキヤノン1Dシリーズが2000万画素あたりで留めていたので急に5010万画素という高解像度を叩きつけてきたのが差別点ですかね…?
 
フラッグシップというだけあってお値段もフラッグシップで、なんとびっくり90万円です。α7RIV/α7SIIIが1台ずつ買えちゃいます。高解像以外にも8K動画撮影とかもろもろすべて全部入れたので言われてみれば確かに納得感のある価格帯な気はしますね。
 
んじゃあ買えるのかというと、車とかの購入でよく見る残価設定型クレジットといういわゆる「罪を背負う」手法があるのですが、あれも24回払い + 残価払いを超えると分割手数料がえげつないことになるので、90万円の35%に当たる約32万円を残価にするとしても
 
(90 - 32) / 24 ≒ 2.42万円/月
 
の支払いを毎月した二年後にα7IIIがレンズ込みで買えるような支払いがやってきます。罪を背負いし者たちには「こんなん実質無料やん」とのたまうトンデモ論法があるんですが流石に月2万円オーバーは無料でも何でもないですね…。
 
しかし圧倒的にロマンたっぷりのスペックで、今後のαに「α1譲りの」という語り文句でこのスペックが降りてくると思うとハチャメチャにワクワクしてきました。流石にすぐ出る(かどうかはわからないけど)α7IVのようなモデルにはまだ来ないとは思いますが、それでも期待してしまいますね。
 
…どうせならCP+のオフライン会場で見たかったなぁ…残念。