どーも。どくぴーです。

 

DroidKaigiというイベントがあります。

Androidアプリを開発する人たちによるイベントで、国内で多分最大のAndroidアプリ開発について語るイベントです。

 

2020年の開催であるDroidKaigi 2020は事情もあって中止になってしまったわけですが、僕はこのイベントにカメラスタッフとして関わる予定でした。実は昨年もDroidKaigiでカメラスタッフをしています。

 

DroidKaigiに向けて、普段使う機材以外も使おうとしていたので物惜しさに書いていこうと思います。いわゆる供養ってやつですね。

 

実はスピーカーとしても参加予定だったのですが、その話とかは別にはてなブログなりで書こうと思います。

 

画像はいらすとやからお借りしました

 

まず会場について

どのような機材を使うにしてもまず会場を知らないと始まりませんね。ということで見てみましょう。
会場はTOC五反田ビルの展示場ということらしいので、公式サイトから概観図を引いてみます。
 
各部屋の奥行きが22mだとか25mだとか書いてますね。会場全体の横幅から考えても、30m-40mでの撮影をすることになりそうです。
そして何より会場そのものがでかい。全体だと約90m x 約112mの施設とのことで、めちゃくちゃでかいです。歩数がすごいことになりそう。
 

要件から必要な機材を考える

カンファレンスカメラマンとして写真撮影をするに当たって、次のようなシーンがあります
 
  • セッション
    • 登壇者のアップの写真
      • 顔が上がっていると尚ヨシ
      • ろくろ回してたり、スライドの方を指差していたり、身振り手振りとかあるともっとヨシ
    • 引きの写真
      • スライド込みで登壇しているところが撮りたい
      • いっぱい観客がいる様子も収めて「めっちゃ人入ってるじゃん」感が出せると尚ヨシ
  • セッション以外(展示ルーム・パーティ)
    • 展示者と参加者が話してる写真
    • 参加者同士が談笑している写真
    • パーティで乾杯していたり、食事を撮っていたりとかの写真
  • その他
    • 会場装飾
    • スタッフとして記録になるもの
    • etc...
みたいな。それらに適切に対応するためには、レンズ1本では難しいです。
「いや、24-240mmみたいな便利なズームを使えば対応できるんじゃない?」という話もあるんですが、セッションではスライドをスクリーンに投影する関係もあって部屋は基本的に暗くなっており、便利ズームのような開放F値の高いレンズではISO感度を上げるであったり、シャッタースピードを落として明るく取る工夫が必要なので登壇者の思い出になるような一瞬を美しく捉えることが難しくなってしまいます。
 
なので一般的には「大三元レンズ」と呼ばれるような、
  • 16-35mm / F2.8
    • 広角ズーム。部屋を広く収めることができる
  • 24-70mm / F2.8
    • 標準ズーム。そんなに遠くない人の撮影や展示ルームだったり、わりと何でも来い
  • 70-200mm / F2.8
    • 望遠ズーム。セッションをしている人のアップとかそういうのを狙う
これら3本のレンズから選ぶことが多いです。人が主題になるので16-35mm / F2.8は選ばれにくい気もする。
更に今回の撮影では、
  • 会場がとにかくでかい
    • 人のアップを狙うには200mmじゃたりなさそう
    • 前に出るにしてもセッション中の部屋を動き回ることになるので迷惑がかかりそう
  • 基本的に立ちっぱなし
    • レンズ交換とかしているとセンサーに指紋をつけたりしそう(一度やった)
    •  1台で運用しているとバッテリー交換も必要そう
みたいな状況があり、次のようなシステムを構築して挑む予定でした。
 

ボディ

Sony α7III x 2(自己所有1台 + レンタル1台)

公式サイトから画像をお借りしました
 
普段使いのSony α7IIIにレンタルを一台追加してそれぞれ違う焦点距離のレンズを装着するスタイルです。それぞれのカメラにはPeak Designのアンカーを経由してスライドライトとハクバの長めのストラップを繋ぎ、たすきがけして2台を担ぐ想定でした。
ソニーお得意の暗所の強さでISO感度を高めながらの撮影でも綺麗に撮れること、ミラーレス特有のコンパクトさもあって、マルチに活躍できる一台です。α7IIIからバッテリーがNP-FZ100にかわり大容量になったこともあって、ミラーレスの泣き所だったスタミナも改善しました。多分カンファレンス1日程度であればNP-FZ100一本で十分対応可能です。
 

Panasonic LUMIX G9 Pro(自己所有)

公式サイトから画像をお借りしました
 
手軽…でもないマイクロフォーサーズ機。サブとして腰にPeak DesignのPro PadとキャプチャーV3でマウントして必要なときに出すつもりでした。
 

レンズ

SEL24105G(自己所有)

公式サイトから画像をお借りしました
 
ソニーEマウント用24-105mm / F4の標準ズームレンズです。広角24mmから望遠105mmまで、様々なシーンで活用することができます。一時期は品薄で買えなかった程の人気レンズです。展示ルームとかパーティ、ブースとかの物撮りで使うつもりでした。
 

SEL100400GM(自己所有)

公式サイトから画像をお借りしました
 
この記事で買ったと言っていた超望遠レンズです。セッションルームが200mmでは足りなそう、足りてもセッション中の部屋を動き回る必要がありそうで避けたいという理由から選定。開放F値が4.5-5.6で少し高めではありますがぼかしを効かせることが十分可能です。勤め先の締め会とかでちょっと試し撮りをさせてもらって、カンファレンス会場でも十分使えるという判断でした。
 

SEL70200GM(レンタル)

公式サイトから画像をお借りしました
 
開放F値4.0通しのSEL70200Gは所有していてコンパクトさが気に入っているのですが、F2.8ズームによるぼかしを効かせた写真を撮りたいという思いでレンタル。基本的にはSEL24105G + SEL100400GMで24-400mmをどでかくカバーするシステムを展示で、セッションルームでSEL70200GM + SEL100400GMで部屋のどこからでも登壇者を収める強い意思を持つつもりでした。ちなみにSEL70200GMとSEL100400GMをα7IIIにそれぞれ付けて持つと4kg以上の重さになります。死ぬのでは?
 

OLYMPUS M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO(自己所有)

公式サイトから画像をお借りしました
 
LUMIX G9 PRO用のマイクロフォーサーズ大三元標準ズーム。マイクロフォーサーズは共通規格なのでPanasonicのボディにOLYMPUSのレンズを装着することができます。12-40mmは広角なのでは?となるのですがフォーサーズセンサーでは焦点距離を2倍するとフルサイズ用の焦点距離に換算できるので実質24-80mmのレンズです。めっちゃいいレンズなのですが中古だとなんかいい感じのお値段(当時5万円)で手に入るのでとりあえず買っていました。開放F値が2.8なので明るく、かつ小さいセンサーなのでぼかしを小さくすることができるのでよく食事や物を撮る際に便利に使っています。
LUMIX G9 PRO側は特にレンズも変えること無く、予備的に使ったり、展示ルームでの物撮りに使うつもりでした。
 

んで、これ実際揃えるといくら掛かるの

レンタル品は2泊3日で1万円-2万円くらいで借りることができるのですが、実際これを揃えるといくら掛かるのでしょうか、定価レベルで数えてみました。
  • Sony α7III:大体25万円
    • 2台あるので50万円?
  • Panasonic LUMIX G9 PRO:大体23万円
    • 今めっちゃ値落ちしていて、お店で買うと12-15万円くらいで手に入りそう
  • SEL24105G:大体16万円
    • 購入当時は中古でもこれくらいした。プレミアついてたな
  • SEL100400GM:大体35万円
  • SEL70200GM:大体36万円
  • OLYMPUS M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO:大体10万円
ということで、定価で計算すると総額約170万円らしいです。アホか?
実際中古だったり、ソニーストアの10%割引優待クーポンだったり、レンタルを駆使したので
  • Sony α7III:大体25万円 + レンタル2万5千円 = 大体27万5000円
    • 購入した方は安くしたんだけど保証つけちゃったテヘペロ
  • Panasonic LUMIX G9 PRO:大体11万円
    • 勤め先の近所でたまたま中古が売ってた
  • SEL24105G:大体16万円
    • 中古です
  • SEL100400GM:大体24万円
    • 中古です
  • SEL70200GM:大体1万5000円
    • レンタルしました
  • OLYMPUS M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO:大体5万円
    • 中古です
という感じで、総額すると約80万円、なんと約半分に圧縮しました(?)
本当にたまにしか使わないレンズは重いし嵩張るのでレンタルしたほうがいいなぁとは思いつつ、4-5回レンタルしたらもう買ってしまったほうがいいのでは?みたいな気持ちにもなるので沼って感じがしますね。怖い。
 

中止になってしまったわけだけど

楽しみなイベントでした。登壇者だったこともあるのでそっちもそうなんですが、とりあえずこんなに高級な機材を持ち込んでいい写真を狙い続けるという機会は僕にはめったに無いので、どういう写真が撮れるかなとずっとワクワクしていました。うーん残念。
またどこかで別の機会はあるだろうし、カンファレンスカメラマンとしてもぼちぼちやっていきたいなという思いです。