不安になってしまう。
どうしても孤独なのだと思ってしまう。
まだ自分がじゅうぶんに、大人になれていないことに、情けなくなる。
不安。だから、確かめるようにわたしは「書く」。

「ウェハースの椅子」をひととおり、読んだ。付箋はたくさん貼ってある。この本を読んで学んだこと。「細部」を書くこと。

構成を意識して読んでいないし、それにたぶんこの小説は構成が重要なのではないと思う。重要なのは、「細部」だ。

ストーリーも、とりわけ目立っているわけじゃない。目につくのは、細々としたエピソード。病院の前にとまっていた車のなかの犬、小学校の体育館の窓、ツツジの蜜や雪を食べたこと。そういう細部を書いているので、小説をより立体的にさせている。

それから試しはじめているのだけど、
ざっくりしたあらすじや人物を決めたら、実際にほんとうの小説を書くみたいに何行か書いてみたりするということ。たとえば、場面の区切りのところの書きだしを想定して書いてみる。箇条書きをするときよりも、どんな語り方になって、人物たちがどういうことを考えているのかが、わかる気がする。

まだこれは試し途中。
ある程度書いたらまた設定を直したり、また書いたり、直したり、それを繰り返す。書いたぜんぶは、小説にはさせない。
これは物語で勝負しない場合には、使えるパターンかも?しれない。

まだ不安が残る。
これでいいのか、不安。
小説は書いているけど、生活のことがぜんぜんできていない。
不安の正体はわかるようで、わからない。
書いても書いても、壁しかみえない。
でも書くしかないから、書いている。