こんにちは。
ようやく暖かくなったと思ったら
また寒くなったりと、なかなか
体調にこたえる季節が続きますね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
さて、前回は「簿記の問題の解き方」
について書きましたが、今回はその
続きのです。
前回の記事で、問題の解き方の基本
として
①問題文を読む
②仕訳を切る
③金額を集計する
という3つのことで解けることを
書きました。
そして、
②の仕訳を切るという部分では
・仕訳を書く
・頭の中できる
③金額を集計する
・前TBにメモ書き
・T勘定を書く
・書いた仕訳から集計する
といった代表的なやり方が
あると書きました。
今回は、上記のことについて
「退職給付会計」の問題を題材に
具体的にみていきたいと思います。
問題は、日商簿記1級試験レベル
のものを題材にしますね。
では、問題です。
まずは、決算整理前残高試算表です。
次に、決算整理事項等の資料です。
というこで、問題を解くときに
①問題文を読みます。
このとき、読み飛ばし、読み間違いなど
が本気で起こりますので、しっかりと
大事な部分はチェック入れるようにして
くださいね。
このとき、退職給付会計で何をしていい
のか分からないという方のために・・・
退職給付会計では、基本的に以下の3つの
処理をすればいいと覚えてください。
なので、問題文を読んで、上記の①〜③の
仕訳をきっていけばいいわけです。
ただ、退職給付会計では、使用する勘定科目は
「退職給付費用」と「退職給付引当金」ですが
その構成要素に、利息費用や勤務費用など
様々なものがありますので、仕訳を考えるとき
は構成用別に考えていきます。
そして、きった仕訳を今度は集計する必要が
あるのですが、仕訳の数が多い場合、通常
はT勘定を使います。
なお、税理士試験簿記論は計算用紙の裏に
T勘定が印刷されていますよね。
ということで、退職給付会計の1つの
解き方ですが、
②仕訳をきる
➡︎頭の中で仕訳をきる
③金額を集計する
➡︎T勘定を書いて集計する
という解き方が考えられます。
まず、計算用紙に構成用別に
T勘定を書き、期首の金額を
記入します。
そして、頭の中で仕訳をきっていき
T勘定にどんどん転記して集計して
いきます。
下記に示す仕訳は、
使用勘定科目(オンバランス上)の仕訳と
構成用別の仕訳(オフバランス)の2つを
示しています。
上記のように仕訳を頭の中で
どんどんきっていき、
バンバン金額を計算用紙に書いた
T勘定に移していけば下記のように
残高を計算でき、その金額が解答
の金額となります。
はい。これでお終いです。
ここでのポイントですが、
まず、全部の仕訳を計算用紙に
書いていたのでは、制限時間の
なかでは終わらないでの、
できる限り、書くことは省略する
という点です。
このため、頭の中で仕訳をきれる
レベルにまで練習しておく必要
があります。
そのうえで、金額の動きが激しい
問題では、T勘定などを書いて
集計してあげないと集計ミスが
起こるという点です。
このため、ここは時間を多少
つかっても、ちゃんと計算用紙に
書く必要があるわけです。
上記の解き方のもう1つの代表例
としては、
簿記一巡型の問題で
「商品売買取引+債権債務取引」
が挙げられます。
いずれせよ、
BOX書いたり、様々なテクニックが
あるかと思いますが
簿記の解き方の基本は、
仕訳を切る
T勘定で金額を集計する
です。
上記は簿記3級の学習(特に第3問)
でやっているのですが、1級にきて
忘れてしまっている方もいるので
ぜひ、初心に帰ってみてください。
なお、実際の簿記でも
仕訳を切る「仕訳帳」
T勘定で金額を集計する「総勘定元帳」
ですので、この流れはちゃんと
理解しておきましょう。
簿記は「試験」でもありますが
それ以前に、ビジネスの現場で
活かせてなんぼですので。
次回は、応用編について書きたいと
思います!