ある人から質問が来ました。
A 背の高い人
B 背が高い人
どちらが正しいのでしょう?
実は、どちらも正解です。
上の例だけでは少しわかりにくいので、例文をつくりました。
①田中さんは背が高い。
これは、「象は鼻が長い」と同じような構造で、
象は、この文のテーマとなるものです。言い換えれば、象についていうと…という意味で使う「は」です。「鼻が」が主格となります。
①の例文は、田中さんについていうと、背が高い ということを表わしています。
しかし、田中さんは背の高い。
とは言えません。
これが「が」と「の」の違いとなってきます。
「の」は、は基本的に名詞と名詞を結びつける働きを持っているからです。
では、なぜA,Bの表現が可能かというと、そのポイントは、「人」です。
A 背の高い+人
B 背が高い+人
どちらも「人」を修飾しています。
田中さんは背が高い。
人を主格(主語)として、文をつくると、
②背の高い人が田中さんです。
③背が高い人が田中さんです。
2通りの表現が可能です。
どちらの文でも、田中さんですという述語に対し、背が高い人、背の高い人が主格(主語)にあたります。
その中の「人」を修飾するために、「背が高い」「背の高い」という表現をしています。これは「文をつくる」ときのルールに基づいています。ルールでは、「“の”は、“が”と同様に体言あるいは用言の連体形に接続して、主格、すなわち叙述の主体であることを表わす」とされています。
ただし、③の文には「が」が2つ登場するため、なんとなく不自然さを感じる人もいるのではないでしょうか。