中学時代の同窓会があった。

 卒業して、もう何十年になるのか。

 俺は、初めて同窓会に参加した。

 懐かしい面々が揃っている。

 中には、顔を覚えていない者もいる。

「おまえは、どこの大学を卒業して、今どんな会社に勤めている?」

 専門学校を出て今は小さな会社に勤めてると、正直に答えた。

「人生の負け組だな」

 秋山が馬鹿にしたように笑う。

「俺なんて、〇〇大学を卒業して、XX商事に勤めてるんだぞ」

 自慢げに、秋山が言う。

 ちっぽけな奴だと、俺は思った。

 たぶん、それしか自慢するものがないのだろう。

 それでと俺が言うと、秋山は怒りを露わにした。

「おまえ、俺のことをやっかんでるんだろう」

 俺は相手にするのが馬鹿らしくなり、トイレに行ってくると席を立った。

「あいつ、恥ずかしくて逃げ出しちまったよ」

 背中に、秋山の嘲笑が浴びせかけられる。

 可哀想な奴だ、きっと今は幸せではないんだろうな。

 そう思うと、腹も立たなかった。