人は死ぬ、いずれ死ぬ、

 泣こうが喚こうが、死ぬのだ。

 自殺以外には、死に方は選べない。

 すべての人に平等なのは、時間だけではない。

 死も、また、平等に訪れる。

 金にあかせて最先端の医療を受けても、命を長らえるだけで、永久に生き続けることはできない。

 ならば、なぜ、死ぬのが怖い。

 人間以外の動物は、死に抗わない。

 襲い掛かる天敵から逃げようとするのは、生きようとする本能だ。

 人間だけが死を恐れるのは、なぜだ。

 人間だけが自殺するのは、なぜだ。

 人には心があるから。

 そう言う人もいるかもしれない。

 動物にだって、心はある。

 人間にしか心がないというのは、人間の思い上がりだ。

 その思い上がりが、死を恐れるのか。

 人は、いずれ死ぬ。泣こうが喚こうが死ぬ。

 ならば、俺はいつも笑って過ごす。

 老後なんて恐れずに、毎日を充実して生きるんだ。