『地球温暖化を通り越して、地球沸騰化と呼ばれる時代になった。

 多くの永久凍土が溶けだして、移住を迫られる村もある。

 海の水位が上がり、小さな島が海水に寝食され、そこで暮らす人々が移住を余儀なくされているところもある。

 これを、気候難民というらしい。

 2050年には、気候難民が2億3千万に達すると試算されている

 南極も北極も氷が溶けだしている。

 わずか数十年で、地球環境は劇的に変わった。

 我々の生活が便利になった代償として、そうなったのだろうか。』

 遺品整理をしていて、お爺ちゃんの日記を見つけた。

 この箇所は、20年前に書かれたものだ。

 僕が生まれる、1年前だ。

 その頃の予測を遥かに超える事態が、今起きている。

 本当に、地球が沸騰してぃるのだ。

 海はぼこぼこと泡を出して、温泉みたいに熱い。

 北極はすべて氷が溶けてなくなってただの海になっており、南極は土だけの世界となっている。

 当然、食料も水も世界中で不足している。

 今は、地球蒸発化と言われている。

 その名の通り、地球が溶けて蒸発しかねないのだ。